おすすめ和菓子『包み餅』祇園祭バージョン《御室和菓子いと達》

おすすめ和菓子屋さん

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

「祇園祭」は、7月1日~31日の1ヶ月間にわたって行われる日本三大祭のひとつです。今年はコロナ禍のため、規模を縮小して神事のみ執り行われる予定だそうで…石見神楽の奉納や神輿渡御は中止なんですねー。

京都の「祇園祭」和菓子といえば《三條若狭屋》の『祇園ちご餅』が有名ですが、こちらは通年購入可能ということで、今回は見合せ。以前から気になっていた《御室和菓子いと達》さんの「祇園祭」特別バージョン『包み餅』をご紹介したいと思います。素敵な和菓子に「祇園祭」復活の願いを込めて…

祇園祭スケジュール(京都市八坂神社、氏子区域)

  • 7月1日:「吉符入」
  • 14日~16日と21日~23日:「宵山」
  • 16日:「石見神楽の奉納」
  • 17日:「前(さき)の祇園祭」
  • 24日:「後(あと)の祇園祭」
  • 24日:「花傘巡行」
  • 31日:境内摂社「疫神社夏越祭」

山鉾巡業も中止となりましたが、技術継承のため、今年は半数の山鉾が建てられたと聞いています。通常は午前中に巡業を終えた後すぐさま解体される鉾ですが、今年は夜になっても解体半ばの鉾が残されていたそうです。…すこし、侘しさを感じさせる光景ですね。山鉾巡業も含めて、来年には通常通り「祇園祭」が開催出来ることを祈っています。

『包み餅』祇園祭特別バージョン

『包み餅』1箱5個入り1,650円 賞味期限5日《御室和菓子いと達》

襲(かさね)色目という言葉を知っていますか?平安王朝時代の人々は、着物(袷)の表裏の色合わせ等で、季節の風情を表現していました。自然の色合いの調和を衣装に取り入れることによって、四季の移り変わりやその風情を愛で、自然の偉大さに敬意をはらっていたんですね。

参考:春の季語と和菓子

  • 躑躅(つつじ)→表地:赤、裏地:緑
  • 藤→表地:薄色、裏地:萌黄
  • 撫子(なでしこ)→表地:紅、裏地:薄紫…etc.

《御室和菓子いと達》の『包み餅』は、この襲色目を和菓子に取り入れた美しい和菓子になります。なんとも京都らしい和菓子ですね!「祇園祭」バージョンでは、鉾の焼き印が捺されていて、連綿と続く京都の風習を盛り上げてくれます。

通常バージョンの桜(ピンク)・紅葉(オレンジ)・楓(緑)・雪中花(紫)に加えて、薄花色×紅梅色の色合わせが入っています。伝統的な襲色目にはない組み合わせですので、一体どんな情景を描いたものだろうと、想像を巡らすのも一興かもしれません。

「桜(ピンク)」「紅葉(オレンジ)」は白味噌きな粉餡、「楓(緑)」「雪中花(紫)」「薄花色×紅梅色」はしゅまり小豆餡と2種類の餡が楽しめます。

しゅまり小豆とは

北海道の朱鞠内湖の近くで育成された、比較的新しい品種の小豆である。薄紫色で上品な風味の餡が出来る。

左:『雪中花』薄紫×薄花色

右:『?』薄花色×紅梅色

襲色目では、こちら二品の美しさに魅力され、いつまでも眺めていたいと思わされます。背景の手拭いも水色×白で、その雰囲気を壊さぬようご用意いたしました。

名もない襲色目に、私なりに名付けるとしたら『花散里』でしょうか。光源氏(【源氏物語】)が花散里に正月衣装として贈った襲色目は、ちょうどこんな感じだったのでは?「夏の御方」と呼ばれた花散里ですから「祇園祭」の時期にもぴったりといえるでしょう。

ちょっと、お遊びでレモン柄の手拭いを合わせると、一気にポップで爽やかなイメージに大変身!先程までの京都らしいはんなり感は、いずこへ…まぁ、私はどちらも好みですが、いかがでしょうか。

色彩ばかりにふれていますが、餅製の皮も薄皮ながらもモチモチした食感で食べごたえがあります。もしかしたら、少し焼いてみたら香ばしくて美味しいかも!?…ということで、ちょっと2分ほど「紅葉(オレンジ)」を焼いてみました。

同系色のグラデーションの襲色目、焼いてみると色がコントラストがはっきりしたような印象をおぼえます。ふわふわと柔らかく香ばしくなった餅は、白味噌きな粉餡と溶け合って美味しさ倍増となりました。

《御室和菓子いと達》さんには邪道な食べ方とされてしまうかもしれませんが、おいしかったので一度お試しあれ!

今回ご紹介した和菓子店舗

《御室和菓子いと達》

住所:京都市右京区龍安寺塔ノ下町5-17

京福電鉄北野線「妙心寺駅」より徒歩4分

京都市バス59号系統「御室」より徒歩2分

電話番号:075-203-6243

営業時間:10:00~17:00

定休日:水曜・日曜(祝日問わず)

オンラインショップ「特選京都」でも購入可能

コメント

タイトルとURLをコピーしました