こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
今日5月4日は【みどりの日】です。昭和から生きている身としては、みどりの日って4月29日ではなかったっけ?と首をかしげますが、5月4日がみどりの日になったのは平成19年(2007年)なんですねー。大分、時が止まってますね、私(笑)
風薫る5月、外で過ごすのも良い季節になりました。今回は、みどりの日にちなんで外でも茶の湯が楽しめる茶箱の魅力についてお話ししたいと思います。
みどりの日の制定
昭和天皇の崩御(1989年1月7日)ならびに第125代明仁天皇即位により、先帝誕生日の名称を改め【みどりの日】としました。【みどりの日】に決まった経緯は、昭和天皇が生物学者で海洋生物や植物に造詣が深く、自然をこよなく愛したことから「緑」にちなんだ名称が相応しいとされたためです。
草が刈られた庭を見て
「雑草という植物はない。どんな植物でも、みな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる」と仰ったエピソードは有名です
平成19年以降、祝日法改正により4月29日は【昭和の日】と変遷しましたが、【みどりの日】は5月4日となり、昭和天皇の思いは受け継がれることとなりました。
【みどりの日】の定義
自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ
2007年以降【みどりの日】は、国公立公園の無料開放を行い、自然と親しむ機会が設けられています。
茶箱の魅力と野点
箱や籠に茶道具一式を入れて、旅先や野外で手軽に茶を点てられる道具箱を『茶箱』といいます。茶箱のなかにすっぽり収まるミニマムな道具で、野外を茶室に見立てて楽しめるのが茶箱の醍醐味です。
《梅村商店》の茶箱は組み立て式でばらした板片がそのまま茶托(台座)になる優れもの。
…欲しいけど、22,000円は悩ましい値段です。
野点(のだて)で、景色や風をそのまま感じながらいただく抹茶や茶菓子は格別な味わいといえます。茶箱をお供に、旅先でサッと茶をふるまえたら素敵ですよね!野点の原点は千利休で、秀吉が九州平定の際に千利休を呼び寄せ、箱崎(福岡市)にて茶会を催したのが始まりと云われています。
野点に適した和菓子
野点でいただくなら繊細な細工の上生菓子よりも、餅菓子や薯蕷饅頭などが食べやすくて良いかなぁと思います。…きんとんがポロポロ溢れるのは興醒めですもんね。
上の写真は愛知県陶磁美術館での野点《愛陶茶会》のもの。
餅菓子に新茶が映える茶碗の数々、和やかな雰囲気で楽しい茶会でした。
抹茶をいただいた後の茶碗は参加者みんなで回して眺めます。肘をついた低い位置で、茶碗を落とさないように。
一番人気だった茶碗はこちら。
鯖江良二の作品。いつまでも不思議と温かい茶碗でした。
私が茶箱を持って出掛けるなら、和菓子は現地のおいしい和菓子屋さんで購入したもの、もしくは形の崩れにくい小さな干菓子や半生菓子かしら。
左:『じゅじゅ』《和菓子結》
右:『鈴乃最中』《鈴懸》
『鈴乃最中』は小さな半生菓子だけど道中で割れちゃうかな?四季の移ろいを感じながら『じゅじゅ』を食べるのはいいかも。なんてことを想像しながら、自分好みの茶箱を育てるのも雅趣に富んだひとときと云えるでしょう。
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