こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
水の都として知られる出雲国松江は、京都・金沢と並び日本三大和菓子処と名高い地域です。菓子処、茶処の松江で不昧公好みといわれる《彩雲堂》の『若草』、《風流堂》の『山川』、《三英堂》の『菜種の里』は松江三大銘菓として茶人だけではなくお土産としても人気の品々となっています。『若草』や『山川』は名古屋の地でも時折お見かけするのですが、『菜種の里』は今だ目にすることすらありません。島根県に足を運んだ際にはぜひにと思っている次第(不昧公縁の茶室「明々庵」では松江三大銘菓をいただけるそうですよ)。
茶道や禅に傾倒した松江藩七代藩主・松平治郷は不昧公という号を賜り、自ら不昧流という茶道を完成させました。松江の茶の湯を発展させ「不昧公好み」として愛された和菓子文化は、現代にも受け継がれています。 |
今回は松江三大銘菓処の《三英堂》さんより、この時期ぴったりな和菓子をご紹介したいと思います。
『葛桃香(くずももか)』
『葛桃香(くずももか)』《三英堂》
▪︎販売価格:1個324円(税込)
▪︎販売期間:5月〜8月末
▪︎賞味期限:製造日より30日間
▪︎特定原材料等:もも
▪︎栄養成分表示:1個85gあたり 80kcal
気温が高くなると、口当たりがさっぱりしたものが欲しくなりますよね。そんなときおすすめしたいのは、国産の若桃を葛を使った桃果汁の中に入れ和風ゼリーに仕上げた『葛桃香』。菓銘が表す通り、蓋を開けたとたん桃の甘やかな香りが立ち上ります。もう、匂いだけでも美味しい💓密陀僧(色)のゼリーのなかを柳緑(色)の一粒の若桃が浮いているさまは、目に優しくほのぼのした心地を味わえます。ゼリーカップの一ヶ所だけペコッと凹みがあるのもコミカルで楽しいですね。
原材料名 | ピーチエキス(還元水飴、桃果汁)、若桃甘露煮(桃、砂糖)、砂糖、ももピューレ、ホワイトキュラソー(醸造アルコール、糖類)、葛粉/トレハロース、ゲル化剤、酸味料、酸化防止剤、香料、着色料 |
「若桃の甘露煮」はサクサクした食感と爽やかな甘みが絶妙で大好きなフルーツのひとつ。元々桃の栽培では摘蕾、摘花、摘果と蕾・花・果実の段階でそれらを切り取る作業をしていました。大きく甘い品質の良い桃を育てるために摘まれていた大量の若桃。そこで摘果桃を独自製法で程よい甘さの甘露煮することで、種まで食べられる美味しいデザートに生まれ変わらせたのです。※未熟な桃の種子には毒性があります。追熟などきちんと処理を施した商品化されたものをお召し上がりください。
初夏の急な気温変化に身体は意外と堪え、冷房や冷たいものの摂取の影響で血流も悪くなります。古来より葛や桃は生薬として重宝されてきました。イソフラボンとサポニンが豊富に含まれ、血流改善効果がある葛。疲労回復や腸内環境を整える効果が期待できる桃。この2つが揃った『葛桃香』は美味しいだけではなく、身体も喜ぶ一品と云えるでしょう。夏に常備したい一品です。
今回ご紹介した和菓子店舗
《三英堂》寺町本店
住 所 | 〒 690-0063 島根県松江市寺町47 駐車場:4台あり □ JR西日本山陰本線「松江」駅から657m |
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電話 | 0852-31-0122 |
営業時間 | 【6~9月】9:00~18:00【10~5月】8:30~17:30 |
休業日 | 不定休 |
松江三大銘菓《彩雲堂》の『若草』については、こちらの記事をご覧ください⏬
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