【重陽の節句】の和菓子といえば『着せ綿』ですが、今回は趣向を変えて栗の和菓子をどうぞ《たねや》

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

本日9月9日は、五節句のひとつ【重陽の節句】にあたります。

五節句とは

  • 1月7日 人日(じんじつ)の節句《七草の節句》
  • 3月3日 上巳(じょうみ)の節句《桃の節句》
  • 5月5日 端午の節句《菖蒲の節句》
  • 7月7日 七夕の節句《笹竹の節句》
  • 9月9日 重陽の節句《菊の節句》←今回はここ

古来、奇数は縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考え、その奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まりです。

縁起がよい反面悪いことにも転じやすいという考えから、お祝いとともに厄祓いもする習わしがあります。【上巳の節句(雛祭り)】や【端午の節句】を思い起こすと、イメージしやすいかもしれませんね。中でも一番大きな陽数(9)が重なる9月9日を、陽が重なると書いて【重陽の節句】と定め、不老長寿や繁栄を願う行事をしてきました。

過去に食べた【重陽の節句】の和菓子の『着せ綿』

【重陽の節句】の日には、菊を型どった意匠に綿の見立てのきんとんを乗せる『着せ綿』が和菓子屋さんに並びます。これは、【重陽の節句】の前日に菊花に綿を被せ、翌朝、菊花の香や夜露・朝露を含んだ綿で身を清め不老長寿の祈願をしたことに由来するものです。

左上から時計回りに

  • 《和の菓さんのう》練りきり製小豆こし餡※2020年購入
  • 《鈴懸》こなし製こし餡※2021年購入
  • 《花桔梗》こなし製※2020年購入
  • 《両口屋是清》こなし製 薯蕷きんとんのせ 1個346円(税込)

これまで色んな和菓子屋さんの『着せ綿』をいただきましたが、同じ意匠でも菊の色や形、綿の量が違って趣深いものです。

昨年食べた《とらや》の『着せ綿』には驚きを隠せませんでしたねー。

『着綿』《とらや》

  • 薯蕷製肉桂(ニッキ)餡入り
  • 賞味期限:2日
  • 特定原材料等:やまいも
  • 栄養成分表示:1個138kcal

菊は?綿はどこ行った?

潔いまでに削ぎ落とされた意匠に目を奪われましたね。これも、『着せ綿』なんだ…

しかも、辛いんです(肉桂餡の辛味)。

これは、陰陽五行における五味の「辛」が秋を表すものだからではないかと推察されます。色んな【重陽の節句】の表現の仕方がある。和菓子の世界の奥深さを知った思いでした。

さて、今年はどんな【重陽の節句】の和菓子がお目見えするのでしょうか。お楽しみください💓

『栗子もち』

『栗子もち』《たねや》

  • 1箱3個入り 972円(税込)
  • 販売期間:9月1日~9月9日
  • 賞味期限:当日中
  • 特定原材料等:大豆
  • 栄養成分表示:1個35gあたり 81kcal

【重陽の節句】では、菊の花を浮かべた酒やお茶を嗜んだり、菊や栗を使った料理を行事食として食べたりする習わしもあります。豊作を願って秋の味覚である栗を食べるため、庶民の間では【栗の節句】と呼ばれていたそうです。

小豆皮入りのお餅を栗餡で包み、粗く刻んだ栗の甘露煮を乗せた『栗子もち』。パッケージにも菊が描かれていますが、粗く刻んだ栗がまるで菊の花びらのように見え、面白い視覚効果をもたらしています。

半分に割ってみると、たしかに餅が白ではなく淡い小豆色ですね。小豆皮入りのお餅と聞くと甘そうなイメージですが、実際食べてみると小豆の味わいよりも栗の風味が圧倒的に濃いです。小豆の「赤」は邪気を祓うという謂れがあるので、丹念にお餅に混ぜられたんだなぁと感じました。

【重陽の節句】だけど『着せ綿』にあらず。だけど「菊」を思わす『栗子もち』に、にんまりしながらいただきました。

今回ご紹介した和菓子店舗

《近江八幡日牟禮八幡ヴィレッジ》【たねや(和菓子)】&【クラブハリエ(洋菓子)】

  • 定休日:年中無休
  • 和・洋菓子販売/9:30 ~ 17:00カフェ・茶屋/10:00 ~ 17:00(ラストオーダー16:30)

《たねや》JR名古屋高島屋店

  • 住所:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4ジェイアール名古屋タカシマヤ B1F 和菓子売場
  • 電話番号:052-566-8547 ※定休日は百貨店休業日に準ずる

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