6月に食べた和菓子9選【2024年】

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

6月もたくさん美味しい和菓子に出会いました。一挙紹介といきましょう。

『栗のしずく』わらび製 栗きんとん

『栗のしずく』《恵那川上屋》
▪︎販売価格:1個270円(税込)
▪︎販売期間:~7月中旬まで
▪︎賞味期限:製造日より3日間
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1個あたり 84kcal

わらび餅製の生地でやわらかく炊き上げた栗きんとんを包みこんだ『栗のしずく』。栗皮色をしたわらび餅生地には自家製小豆あんを練り込んでいるので、ほんのりと小豆の風味がします。けしの実を散らすことでより「栗」らしい意匠となりました。食べたときのプチプチ感もいいアクセントですね。

原材料名砂糖(国内製造)、栗、小豆、還元水あめ、でん粉、大手亡豆、けしの実、食塩、蕨粉、寒天/トレハロース、加工でん粉、増粘多糖類

半分に割ったときの丁子染(ちょうじぞめ)色の栗きんとんと、栗皮色のわらび餅生地のコントラストも栗さながらですね。

『紫陽花』薯蕷きんとん製 道明寺芯

『紫陽花』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個340円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも

今年もたくさんの「紫陽花」モチーフの上生菓子をいただきました。《芳光》さんのは白·淡紅色·薄紫に染められた薯蕷きんとん製で道明寺を包んだもの。もちもちした食感の道明寺と薯蕷きんとんはよく合いますね。さっぱりとした上品な仕上がりです。

コラム~「紫陽花」の別名
紫陽花は花びらのような四枚のガクを中心に粒状の花をつけ、大きな毬のような形をなす花。その姿や特徴からさまざまな別名があります。『七変化』『八仙花(はっせんか)』『刺繍花』『手鞠花』『四葩(よひら)の花』…etc. 古来の人々がどのように紫陽花を楽しんだか見てとれる別名ですね。

『丸わさん』焼き竈菓子(ボーロ)

『丸わさん』《菓遊 茜庵》
▪︎販売価格:1箱6袋(12個)入り 1,080円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より約50日間
▪︎特定原材料等:卵、乳成分
▪︎栄養成分表示:1個あたり 71kcal

ほろっ、サクッとした食感と上質な和三盆糖が堪能できる焼き竈菓子(ボーロ)『丸わさん』。二つの味わいが楽しめるのもいいですね。難点をいえば、きめ細かな和三盆糖がたっぷり入っているので粉が舞ってしまうことくらいでしょうか。丁寧な所作が求められる逸品です。

原材料名米粉(国内製造)、和三盆糖、バター、植物油脂、加糖卵黄(卵黄、砂糖)、ナチュラルチーズ、バターオイル、抹茶

真っ白い練絹のような「純白」色の【抹茶】と「生成り」のシンプルな【和三盆糖】。和三盆糖を食べ比べるなんて初めてのことでしたが、私の好みは「純白」×【抹茶】バージョン。ほろ苦い抹茶がいい塩梅でした。

『くるるかと』ベルギービール×羊羹×ピーカンナッツ

『くるるかと』《乃し梅本舗 佐藤屋》
▪︎販売価格:1棹1,620円(税込)
▪︎内容量:横16cm×奥行き4cm×高さ2cm
▪︎賞味期限:製造日より30日間
▪︎特定原材料等:ナッツ
▪︎栄養成分表示:100gあたり 231kcal

菓銘は風物詩などから名づけられることが多いですが、こちらは三十六歌仙の一人·壬生忠岑(みぶのただみね)の和歌

に由来しています。ベルギービール×羊羹という異例の組み合わせに妙味をもたらす菓銘…いやぁ、感銘をうけました。

原材料名砂糖(国内製造)、小豆、黒砂糖、ピーカンナッツ、ベルギービール、寒天

パッケージの開封時は複雑な香りをさせていた『くるるかと』も、日が経つと熟したバナナのような濃厚な風味に。一気に食べられないことで、却って味わいの変化を楽しむことが出来ました。

『手毬花』練りきり製 小豆こし餡

『手毬花』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、小豆(北海道産)、山芋、餅粉/食用色素 赤3号、赤106号、黄色4号、黄色5号、青1号
▪︎特定原材料等:山芋

『手毬花』とは紫陽花の異名。“手毬”と銘うつだけあって、こんもりと丸く愛らしい風情の一品ですね。

愛媛の伊予地方には自生する山紫陽花「伊予獅子手毬」という品種があるそうです。紫陽花といえば艶やかな大きな手毬が特徴ですが、伊予獅子手毬は普通の紫陽花と比べて手毬も葉も小さく清楚な印象。包み暈しではんなりとした彩りの《和の菓さんのう》さんの『手毬花』は、この「伊予獅子手毬」の可憐さに通ずるものがありますね。

⏬今月の季節の上生菓子セット

左上から時計回りに
▪︎『若楓』大納言鹿の子製 求肥入り
▪︎『紫陽花』マスカット錦玉製 白餡
▪︎『雨上がり』羽二重餅製 小豆つぶ餡
▪︎『七変化』きんとん製 道明寺芯
▪︎『枇杷』ういろう製 白餡
▪︎『手毬花』練りきり製 小豆こし餡
1箱6個入り 2,950円(税込)

金沢銘菓『こもかぶり』焼き皮製 北海道産小豆こし餡

『こもかぶり』《板屋》
▪︎販売価格:1個335円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より30日間
▪︎特定原材料等:小麦粉、卵、ごま、大豆
▪︎栄養成分表示:1個あたり 132kcal

特製の芳ばしい外皮で北海道産小豆こし餡と大粒の蜜漬け栗を包み込み「こも掛け」の意匠とした御菓子『こもかぶり』。城下町金沢の和菓子文化を体現した御菓子であると知っていると、より風情を味わうことが出来ます。

「こも掛け」とは
武家屋敷の土壁を雪害から守るため、藁を編んで作った菰(こも)を紐を結んでかける金沢の伝統的な冬の風物詩。
原材料名砂糖(国内製造)、小麦粉、卵、小豆、栗、蜂蜜、醤油、のり、ごま油/クチナシ色素、膨張剤

この複雑な形状は熟練の職人が一つ一つ、鉄板の上で丁寧かつ手際よく仕上げています。特に、細長い菰(こも)にあたる部分がくるりと巻かれていくさまは圧巻のひとこと。YouTubeでも紹介されていますので、興味のある方はぜひご覧くださいね。

『水の花』淡雪製 丹波大納言小豆

『水の花』《京菓子司 亀広良》
▪︎販売価格:1箱3個入り 1,101円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも、小麦粉、卵
▪︎栄養成分表示:1箱あたり 240kcal

淡雪羹を薄浅葱(うすあさぎ)と淡黄蘗(うすきはだ)に染め分け菓銘を『水の花』としました。シュワッとした口溶けの淡雪羹は爽やかで、夏にぴったりな一品です。

彩度が高い二色の組み合わせは、まるで水を入れたコップ等のなかに浮かべた造花「水中花」を思わせますね。

【三夏】の季語「水中花」とは
納涼を感じさせる夏のアイテム。江戸時代に中国から伝来し、酒宴の席で花を浮かべたのが始まり。鉋(かんな)屑や強靭な紙で作られ、水中に入れると開く仕組みになっている。

『利休粽』道明寺製

『利休粽(りきゅうちまき)』《御粽司 川端道喜》
▪︎販売価格:1箱5個入り 3,510円(税込)
▪︎賞味期限:当日中
▪︎原材料名:道明寺粉(国内製造)、砂糖、小豆みつ煮(国産)
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1個50gあたり 94kcal

涼しげな竹籠に入った五つの『利休粽』。道明寺に笹の香りが移って格別感を味わえる餅菓子となっています。

《川端道喜》さんの御菓子は安くはないお値段なのですが、こうして楽しみに購入してしまうのはシンプルながらも和菓子を好きで良かったなぁとしみじみ感じ入る美味しさだからなんです。

『水無月』純葛製

『水無月』《京菓子司 末富》
▪︎販売価格:1箱3個入り 1,944円(税込)
▪︎賞味期限:当日中
▪︎原材料名:砂糖(国内製造)、葛、小豆、水飴
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:100g175kcal

毎年6月30日、京都ではういろう製の『水無月』を食べる風習があります。白い三角形は氷の見立て、上に小豆を散りばめて厄除けとしました。

本来は白いういろう製×小豆の組み合わせの『水無月』ですが、昨今では変わり種を販売される和菓子屋さんもいらっしゃいます。柚子ういろう×杏·クコの実、黒糖ういろう×青エンドウ豆、レモン水無月…etc 《末富》さんのはういろう製ではなく純葛製。透明感溢れる意匠は氷そのものですね。ういろう製のものよりもさっぱりといただけます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました