子どもと行く日本100名城の旅⑧上杉謙信も絶賛 戦国の巨大山城『七尾城』

日本100名城

こんにちは、日本100名城巡りメンバーのきりこです。

隊長 夫

遊び係 子ども

おやつ係 きりこ

ゴールデンウィークに久しぶりの日本100名城巡りを決行してきました。

5月3日「高岡城(富山県)」を攻め、4日は「七尾城(石川県)」へ。人混みを避け、山城中心とした体力勝負の攻城となりました。ひぃぃ~…。

「七尾城」の特徴

  • 標高300mに位置する日本五大山城のひとつ。
  • 最も優れた山城構造として史跡価値が高い。
  • 菊尾、松尾、竹尾、梅尾、亀尾、龍尾、虎尾と名づけられた7つの郭(尾根)があったことから由来。
  • 正長年間(室町時代・1428年~1429年)に能登国・守護である畠山満慶が築城。
  • 天正5年(1577)上杉謙信に攻め落とされ、後に織田領地になった際は前田氏が入城。

「七尾城」攻城ルートは2パターンあり、

  1. 木のチップが敷き詰められたラクラク遊歩道ルート
  2. 上杉謙信気分が味わえる?山道登山ルート

1を選べば、本丸そばの駐車場まで一気に車で登れます。なぜこんな軽装で?という格好したお嬢さんは、こちらのルートで登城した方々でしょう。

しかーし、せっかく日本五大山城に来たからには山道を登ってこそ!の攻城。

本丸まで2.4km、安土桃山時代の水墨画家「長谷川等伯」生誕之地を横目に、はりきって旧道を歩み始めました。

本丸攻城までの山道ルート~「七尾城」おすすめポイント

まずは旧道から山道へ入ったところでお地蔵さまと遭遇。【立石のお地蔵さん】と書かれたプレートと《虫歯が治る》との文字が目に飛び込んできました。歯が弱いので、これはしっかり拝まねば!歯の健康は健康寿命に直結しますからね~✨

能登畠山氏や重臣の屋敷跡とみられる【高屋敷】。本丸まで1.7km、この辺はまだCGの写真を眺める余裕もあります。

【高屋敷】から約5分進むと、【歴史の道 赤坂口】の石碑が見えてきました。畠山氏の通用門とも城内臣下の出入り口とも伝えられる場所です。遠来の人はここより先へ進むことは禁じられたそうです。

隣には「七尾城」国史跡指定への礎を築いた小田吉之丈翁の顕彰碑が立っています。

のんびり自然観察しながら登れたのはこの辺りまで。徐々に険しくなり泥濘があったりで、足元注意しながら進みます。

【歴史の道 赤坂口】から7分、【長坂】の看板がありました。本丸まで1.1km、後半分くらい…

【長坂】を通過し3分程のところで道が開け、七尾湾(?)を拝むことが出来ました。

城内・城下に時刻を知らせる鐘があった【時鐘跡】

「本丸まで0.8km」の看板に励まされます。ここらで一旦休憩しましょう。まだまだ山道続きそうだし…

【時鐘跡】から2~3分の場所にある【七曲がり】。厳しい山道が続くことが予想されます。

幾重にも折れ曲がった山道に、この自然の要塞ではさぞや上杉謙信も攻めあぐねたであろうと思わせられます。謙信勢の猛攻にもかかわらず、二百数十日も耐え抜いたのも頷ける地形です。…ぜぇぜぇ。前を歩く家族の姿が見え隠れ状態…完全に運動不足で息が上がります。

先行く家族が【番所】で待っていました。警護の兵士に扮し、私を通していい人物か見極めるようです(笑)

【番所】を無事通過して7,8分。少し開けた場所に【安寧寺跡】があります。写真は「畠山氏の墓碑」です。

さぁ、いよいよ【三の丸跡】へ。と思ったとたん、キツイ階段が…。55段とさほど段数は多くないですが、一段一段の高さが微妙に高いんです。ここまで山道を上がってきた疲れも何のその、必死に足を持ち上げ【三の丸跡】を目指します。

ヤッター!南北110m、東西25mと曲輪のなかで最大規模を誇る【三の丸】に到着。

南側の【二の丸】とは深い「堀切り」で隔てられ、本丸を中心とした主郭とは別の曲輪郡を構成していたようです。この「堀切り」、地形そのものではなく人の手で掘られたものだと云うから驚きです。【二の丸】と繋がった橋を落とし、有事の際は敵の侵入を阻止したそうですよ。

さぁ、お次は【二の丸】だ…またキツイ階段に阻まれています。もうよじ登る勢いです。

子どもにしたらただの原っぱなので、そろそろ飽きてきました。石垣をじっくり眺めたかったのですが、先を急ぎます。

【二の丸跡】を通過し階段を降りた先に【九尺石】が見えてきました。巨大な石に大興奮。

いよいよ【本丸】へ~ここまでで1時20分経過

本丸近くには八臣の「温井屋敷跡」や軍馬の訓練を行った「桜馬場跡」、守護代の「遊佐屋敷跡」があります。

険しい山道にもめげない子どもにも疲れがみえたか、「温井屋敷跡」近くの切り株に乗って休憩。

さぁ、いよいよ【本丸】へ。野面積みの見事な石垣が見えてきました。

階段周りの段積みになった石垣を眺めながら登ります。【二の丸】【三の丸】前の階段に比べたら、嘘のように登りやすい。

【本丸】功城、達成✨澄みきった青空に清々しさを感じます。山道ではすれ違う人も少なかったけど、本丸駐車場から功城した組もいらしたので、何人もの方々が景観を楽しんでいました。

東西の長さ50m、南北の長さが40mと広さはそれほどではありませんが、【本丸】からの眺望は上杉謙信も絶賛したほど。【本丸】初登城の感想が残されています。

「聞きしに及び候より名地、(加)賀・越(中)・能(登)の金目の地形と云い、要害山海相応し、海頬嶋々の躰までも、絵像に写し難き景勝までに候」

上杉謙信書状「歴代古案」第一より

【本丸】すぐそばには、弓矢などの武具(調度)をととのえた【調度丸跡】がありました。こちら側からは5段に組まれた石垣を眺めることが出来ます。【本丸】石垣の辺りを、天使の梯子かのような光が差し込んでいました。

まとめ~日本100名城スタンプ場所案内

難攻不落の山城『七尾城』。登山ルートだと、子連れでも所要時間は1時30分程度でした(下り:1時間)。小学生の子どもより、40代の体力の方がネックかも(笑)。歩きにくい箇所もあるのでスニーカー、動きやすい服がおすすめです。

本丸駐車場からのルートなら5分で【本丸】功城できます。【本丸駐車場】→【本丸】→【二の丸】→【三の丸】→【本丸駐車場】の中心部を散策するなら50分程度でしょう。本丸駐車場にはガイドさんもいるので、より深く『七尾城』を堪能することも可能です。

あまり予備知識なく登り始めてしまったので、最初に「七尾城史資料館」でCG映像を見たりしてから功城すれば良かったかなと思っています。

日本100名城スタンプ場所

《七尾城史資料館》

  • 住所:石川県七尾市古屋敷町シカマ藪8番地2
  • 電話番号:0767-53-4215
  • 開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
  • 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日・冬期休館(12月11日~3月10日)
  • 観覧料/一般200円(団体20名以上160円)、高大生160円(団体20名以上120円)、中学生以下は無料

日本100名城のスタンプ(七尾城)を設置しています。正面入口の軒先に設置していますので、休館中もご利用できます。

おまけ

『七尾城』のあとは景観素晴らしい能登のスポットを訪れました。よろしければこちらの記事もお楽しみください。

翌朝には「輪島(能登)朝市」も堪能しましたよ。黄金に輝く『えがらまんじゅう』はおいしかったなぁ。

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