夏を乗り切るおすすめ和菓子『くずきり』《森八》

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こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

葛製の和菓子は、つるんとした喉ごしや見た目の涼やかさから夏場によく出回ります。葛餅、葛まんじゅう、葛練り、くずきり…etc.

「くずきり」は戦後の京都府で食後のデザートとして食べられるようになったのが始まり。祇園の老舗和菓子屋《鍵善良房(かぎぜんよしふさ)》さんが発祥とされています。春先、京都·祇園を訪れた際に食べてみたいなぁと思っていたものの、時間の都合上、断念することに。氷の塊にひんやりとしたくずきり…現地で食べたい御菓子が多すぎて困ってしまいますね。

今回は京都ではなく、能登地方·最高峰の宝達山で採れる宝達くずを使った“くずきり”をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。

コラム~葛の収穫作業
1.冬山で、30~50年育った自生の葛の根を掘り出す。
2.デンプンを取り出しやすいように、根っこを粉砕。
3.根っこの繊維を何度も水に晒して葛デンプンだけを抽出する。
4.撹拌・沈殿・水の入れ替えを繰り返し、灰汁の強い粗葛から綺麗な葛にする(10日~2週間)
5.表面上の微細な灰汁を取り除き、小さくカットする。
6.乾燥室で乾燥させる。

『宝達葛くずきり』葛製

『宝達葛くずきり』《加賀藩御用菓子司 森八》
▪︎販売価格:1本(くずきり95g·黒蜜20g) 411円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より60日間
▪︎特定原材料等:小麦粉
▪︎栄養成分表示:1本(115g)あたり
117kcal

加賀藩御用葛として四百年の歴史を誇る名品「宝達葛」を贅沢に用い、家伝の黒蜜を添えた夏の涼菓『宝達葛くずきり』。ミネラルが豊富で冷たい宝達山の伏流水によって製法された「宝達葛」は粘りが強く、なめらかな舌触りに仕上がります。ちなみに同じ作り方で他の地域で製法したところ、同じ質の葛は出来なかったという逸話が残っているほどなんですよ。

《森八》さんの『宝達葛 くずきり』は稀少な宝達葛をご家庭で楽しめる逸品。押し棒で突いて、ところてんのようにつるりんと出てくるさまは子どもにも大ウケでした。

原材料名【くずきり本体】砂糖(国内製造)、還元水飴、寒天、葛(宝達葛100%)/ゲル化剤(増粘多糖類)、pH調整剤
【黒蜜】黒糖蜜、黒砂糖(沖縄産100%)

せっかくのなのでくずきりが出てくる様子をご覧ください。最初のひと押しはしっかり力を込めるのがコツです。

大きめな千鳥柄の茶碗に盛り付けてみました。茶碗の青に透明感溢れる葛が映えますね。

薄くスライスされた葛に沖縄産黒糖と和三盆糖を合わせた黒蜜を添えていただきます。黒蜜はたっぷりありますが、好みで控えめに。そのほうが葛の風味が存分に味わえます。少し冷やしてから食べるのがおすすめです。子どもは初めて食べるくずきりに興味津々。一枚ずつ器用に食べていましたよ。

沖縄産黒糖の黒蜜は甘みと苦味のバランスが良く、上品な味わいの宝達葛と相性抜群。葛のつるりんとした喉ごしとプリプリした食感も楽しいものですね。滋味に富む黒蜜と宝達葛を組み合わせ、夏に常備したい一品です。

今回ご紹介した和菓子店舗

《加賀藩御用菓子司 森八》本店

住 所 〒920-0912
石川県金沢市大手町10-15(大樋美術館さん向かい)
□JR北陸本線「金沢」駅より車で12分
駐車場13台
電話
Fax
076-262-6251
076-260-0881
営業時間9:00~18:00(茶寮・美術館は17:00まで)
※お茶席として 40席 ご用意しています
休業日年中無休(1月1日・2日のみ休業)

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