名古屋お茶会スタンプラリー2022「白鳥庭園 紅葉市民茶会」に参加しました~初めての松尾流

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

名古屋お茶会スタンプラリー第3弾、白鳥庭園の「紅葉市民茶会」に子どもと行ってきました。

紅葉市民茶会 10:00~16:00

  • 11月19日(土) 楽工房 岩崎 康直(中国茶)
  • 11月20日(日) 裏千家 加藤 宗典
  • 11月23日(祝) 裏千家 久田 宗恭
  • 11月26日(土) 表千家 水野 明水
  • 11月27日(日) 松尾流 横地 宗鎖

清羽亭・立礼席 700円

いつ行こうかと日程を見たときに「松尾流」という言葉が目に入りました。表・裏千家のお点前は受けたことはあるのですが、松尾流に関しては初めて聞いた流派です(勉強不足ですみません)。これはいい機会とばかりに、27日(日)の市民茶会に参加することにいたしました。

10時20分ごろ白鳥庭園に到着。10時30分の回はすでに満席でしたので、11時の回まで園内を散策しました。紅葉もちょうど見頃。雅やかな景色が楽しめます。

恒例の【雪吊り縄投げ披露】は11月19日(土)に行われたようで、すっかり冬支度が済んでいました。

2018年に行われた「雪吊り縄投げ披露」

清羽亭の庭園では蹲踞に色とりどりの紅葉が浮かび、来客の目を楽しませてくれる設えになっています。

「利休生誕500年」を記念したパネル展示

清羽亭の待合では「利休生誕500年」にちなんだパネルが展示されていました。室内が暗いのであまり綺麗に撮れなかったのが残念至極。

⏫利休誕生の頃からの「茶の湯」の歴史が書かれた年表。奇しくも【北野大茶湯】が抜粋されていて、それだけに歴史的な大茶会であったことが窺えます。

【北野大茶湯】についてはこちらの記事でもふれています。ご参考までに

幕末に尾張藩士の深田香実が発刊した「喫茶余録※」にも利休に関する記載が盛り沢山※先行の茶書十四点から、茶・茶器・茶人の逸話を抜粋編術した茶書

千道安が父親の千利休を茶事に招いた際の出来事や利休が詠んだ和歌「茶の湯とは ただ湯をわかし 茶を立てて 飲むばかりなる もとを知るべし」…etc.茶会が始まるまで退屈する間もなく、読み耽ったものでした。

⏫織田信長と千利休

⏫千利休の生涯

松尾流「紅葉市民茶会」の設え

松尾流が生まれるまで

松尾宗二(楽只斎)を初代とする茶道の流派。

初代松尾宗二(楽只斎)は元は近江の生まれで松尾家の養子に入り、始めは町田秋波に茶を学び表千家6代覚々斎のもとで奥儀を極めました。覚々斎の依頼により名古屋で稽古を務めていた町田秋波が没後、楽只斎宗二が名古屋へ派遣されるように。

7代好古斎の時に幕末を迎え、鳥羽・伏見の戦いで京都東洞院通押小路にあった家を焼失したため、名古屋に移住することになりました。

亭主は年若いお嬢さん…後からお話を伺ったら小学4年生から稽古を積まれているベテランさんでした。

朱色の手桶を水指に見立て、楽只斎好の木賦蒔絵(古満清兵衛 作)の茶器より取り出した抹茶にてお茶が点てられます。本来であれば、亭主が点てたものが正客に振るまわれるのですが…如何せんこのご時世、しっかり消毒済みの茶碗にて中でお点てしたものが提供されました。

⏫掛軸「伴千代(ともにちよに)」 松尾流第10代 不染斎宗匠 筆

⏬「北野大茶湯」に利休が用意したとされる『真盛豆(しんせいまめ)』

豊臣秀吉公が『真盛豆』を召され「茶味に適す」と賞賛。また、歌人として名高い細川幽斎は秀吉に感想を求められ「苔のむす豆※」と例えたと言い伝えられている。

君が代は千代に八千代にさざれ石の巖となりて苔のむすまで 古今和歌集にある「苔のむすまで」に準えて権力者の栄華を称えた。

こういうご時世でなければおひとつどうぞと言いたいところですが…

調べたところ《京菓子司 金谷正廣》さんのオンラインショップでも購入出来そうです。どんな味わいか気になるのでいずれ食べてみたいと思います。

茶席菓子は《きよめ餅総本家》さんの『雲門』

市民茶会開催にあたって名古屋市より感染対策を十分に行うようお達しがあるので、パック入りのまま御菓子が出されます。ちと風情に欠けますが致し方ありません。

菓銘は『雲門(うんもん)』。千利休の孫である宗旦が開発された御菓子とのこと。千利休生誕500年をテーマにしたお茶会にぴったりな一品ですね。

道明寺餅を備中白小豆で包み、上品な甘さに仕上げてあります。

「備中白小豆」

岡山県備中地域で栽培される希少性の高い豆。独特な風味とあっさりとした舌触りで、高級餡として使用される。

抹茶は《妙香園》の松尾流好みの品。残念ながら茶銘を聞きそびれてしまいました。会記に書いてあるかなと期待しましたが叶わず。しまったなぁ…清々しい香りと仄かな苦味が『雲門』とよく合う代物でした。《妙香園》のホームページを見たら、松尾流第10代松尾宗吾(不染斎宗匠)が茶銘をつけた『宮の森』という品があったので、今度購入してみようかなと思います。

白鳥庭園へのアクセス・利用案内

  • 住所:名古屋市熱田区熱田西町2番5号
  • アクセス:地下鉄名城線「神宮西」4番出口徒歩12分
  • 電話番号:052-681-8928
  • Fax番号:052-681-9288
  • 入園料:大人(中学生以下無料)300円
  • 営業時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
  • 休業日:毎週月曜日(ただし月曜日が休日にあたる場合は直後の休日でない日)、年末年始(12月29日~1月3日)

駐車場:普通自動車1回300円

  • 正門40台
  • 北側 提携コインパーキング「タイムズ白鳥公園」30台 

※提携コインパーキング「タイムズ白鳥公園」へお停めした場合は、駐車料金の減額をいたします。正門・北門 受付へ駐車券をお持ちください。

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