【菜虫化蝶】と季節の和菓子『胡蝶の舞』《和の菓さんのう》

二十四節気と和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

3月15日より二十四節気【啓蟄】の末候「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」に入りました。今週末は特に暖かくモンシロチョウが舞い始める姿も見かけることでしょう。このまま暖かな陽気になっていくかと思えば来週の小学校の卒業式あたりはまた冷え込むようで…

【啓蟄】の
七十二候
名称意味
初候 3月5日〜3月9日頃蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)土中で冬ごもりをしていた生き物たちが、暖かい春の日差しの下に出てき始める頃
次候 3月10日〜3月14日頃桃始笑(ももはじめてさく)桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃
末候 3月15日〜3月19日頃菜虫化蝶(なむしちょうとなる)厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わり、羽ばたく頃

さて今回は【菜虫化蝶】にぴったりな和菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。

『胡蝶の舞』きんとん製 道明寺芯

『胡蝶の舞』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、道明寺、山芋/食用色素 黄色4号、黄色5号、青1号
▪︎特定原材料等:山芋

黄檗(きはだ)と若草色に染め分けたきんとんの上に淡紅色の蝶々をあしらい『胡蝶の舞』と銘うちました。中はもっちりとした道明寺。上品な甘さのきんとんをやさしい道明寺の甘みが包み込みます。菜の花畑を優雅に舞う蝶々の姿が見えるような意匠ですね。

春色のきんとんに色味を抑えた蝶々の姿はどことなく儚げにすら見えますが…「バタフライエフェクト」という言葉をご存知でしょうか。気象学者のエドワード・ローレンツが提言した「1匹の蝶の羽ばたきのような非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?」に由来した言葉で、転じて“非常に小さな事象が因果関係の末に大きな結果につながる”という意味合いをもちます。この「バタフライエフェクト」を導入とした見事な答辞を読み上げたのは桐朋高等学校(東京都国立市)第78期卒業生の土田淳真さん。パワフルで鮮烈な、そして遊び心もある名文はSNSで大きな渦を巻き起こしています。一見儚げな蝶は、古来より長寿・不死・立身出世の象徴とされてきました。卵·幼虫·さなぎの期間を経て天高く美しく羽ばたいていく…一人の青年は同志を「293羽の大鵬」と名付けました。第78期卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。そして新たなスタートを切るみなさん、「293羽の大鵬」と同じく“大空を悠々と、颯爽と翔けていく”大鵬であろう。

今月の季節の上生菓子セット内容

左上から時計回りに
▪︎『野辺の春』蓬羽二重餅製 小豆つぶ餡
▪︎『夢見草』練りきり製 小豆こし餡
▪︎『胡蝶の舞』きんとん製 道明寺芯
▪︎『花衣』ういろう製 さくら餡
▪︎『花筏』桜葉羊羹製 吉野羹
▪︎『筍』きな粉練りきり製 筍甘露煮入り 小豆こし餡
1箱6個入り 2,950円(税込)

今回ご紹介した和菓子職人

フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》

製造者フリーランス和菓子職人 三納寛之
住 所岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102
電話番号090-3834-3444
定期販売
日·場所
• 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階
毎月第2火曜日・第3日曜日 
• 岐阜県本巣市atelierフェリス 
毎月第4水曜日
インスタグラムで予約可

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