【古川美術館 爲三郎記念館】気軽に一服「木曜茶席」

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

先日、古川美術館 爲三郎記念館で行われた「木曜茶席」に行ってきました。“気軽に一服”と名をうつだけあって茶席マナーも緩やかで、初心者も楽しめる設えです。「桜の間」は桜吹雪舞う天井絵が印象的なお部屋。赤く染まる部屋でもてなされる茶席は日常空間とは切り離され、悠々としたひとときを過ごすことが出来ます。

時間①10:10②10:50③11:30④13:10⑤13:50
場所爲三郎記念館「桜の間」立礼席
定員各席9名 先着順
参加費1,200円
※別途入館料必要 申し込み当日、爲三郎記念館フロントにて
お問い合わせ古川美術館 052-763-1991

気軽なお茶席には「紬」を着ていこう!

気軽な茶席ですので今回はさっぱりとした「紬」を着て行きました。本来は「やわらかもの」がよいとされる茶席ですが【野点】のようなざっくばらんなお茶会では「紬」でもよしとされています。

装いのテーマはひと足早く「桜」。着物の柄は、季節を少し先取りするものを選ぶのが粋だとされています(実際に咲く1ヶ月くらい前から咲く直前までのシーズンがおすすめ)。花が咲けば自然の美しさに叶うものはありませんからね。老竹色(おいたけいろ)×桜で『桜餅』のような配色になっているのはご愛嬌。帯揚げにも桜が施されています。同席された方にも「桜の帯、素敵ですね」と声をかけていただきました。その方は黒の極鮫·江戸小紋×黒·源氏香の帯で、もう、ほんとにシックで素敵でしたね✨

茶席菓子『春霞』道明寺製 小豆こし餡

茶席菓子は《梅屋光孝》さんの『春霞』。ほんのりと薄桜色に染められた道明寺が何とも艶やかな一品です。キラキラとした氷餅が霞がかった春の情景を演出しています。

《梅屋光孝》

住 所 〒489-0867
愛知県名古屋市千種区桐林2-12
□ 名古屋市営地下鉄東山線「池下」駅2番出口徒歩2分
電話052-764-0881
営業時間9:00~18:00(日祝日 17:00)
休業日毎週水曜日

正客さまの茶碗は「御本刷毛目茶碗 銘春霞 永楽善五郎(16)」。茶席菓子と同じ銘“春霞”です。温かみのある白練(しろねり)にほんのり上気したように薄桜色が差し込むのは「桜の間」の効果でしょうか。素朴な風合いが手に馴染みます。

次客さまの茶碗は「白高麗茶碗」。ホワイトデーにちなんだものをご用意されたそうです。同じ「白」でもこちらは月白、薄い青みを含んだ白色で清らかな印象があります。

三客さまからは美濃·瀬戸焼「織部」のお茶碗。黒織部には天井の赤が差し込み、抹茶の緑とで風情ある景色を作り上げていました。

【織部焼】とは
千利休の高弟·古田織部の名に因んだやきもの。故郷の美濃国(現在の岐阜県土岐市)の窯元で、緑釉りょくゆう(緑色の釉薬)を用い、萌え出でる若葉や自然を象徴する緑青色を器に再現しようとした。あえて歪で自由な形状を施し、市松模様などの大胆な模様や明るい色彩をもつ「斬新なやきもの」を総称したことがはじまりとされる。

私がいただいた茶碗は「元蔵(※)」のもの。飄々とした佇まいが味わい深い茶碗です。※天正十三(1585)年に古田織部によって選ばれた瀬戸の名工10名からなる瀬戸十作のうちの一人

今回はたまたま同席者に「土岐市美濃陶磁歴史館」スタッフの方がいらっしゃり、焼き物の魅力なども聞かせていただけました。「土岐市美濃陶磁歴史館」は新博物館への建て替えのため3月31日で一旦休館になるそうですが、その前に子どもと一緒に訪れてみたいと思います。

次回は4月4日。庭の桜も美しく咲いている頃ではないでしょうか。お時間ある方はぜひお出かけください。

古川美術館 爲三郎記念館 利用情報

住 所 〒464-0067
愛知県名古屋市千種区池下町2-50

□ 地下鉄東山線「覚王山」駅 1番出口より西へ徒歩5分 
□ 地下鉄東山線「池下」駅 1番出口より東へ徒歩3分
電話番号052-763-1991
開館時間10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
展示替え期間、年末年始

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