こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
今回ご紹介するのは京都·桂離宮のすぐ南側で饅頭屋を商うこと百三十余年の老舗和菓子屋《中村軒》さん。看板商品の『麦代餅(むぎてもち)』は以前から気になっていたもので、ようやくいただくことができました。《中村軒》の『麦代餅』は通年商品ですのでいつでも食べられるのがいいところ。本来なら「麦の秋」といわれる6月初旬頃に合わせたかったところですが…。
そういえば6月初旬に各和菓子屋さんに並ぶ「むぎてもち」の表記は『麦手餅』ですが《中村軒》さんでは『麦代餅』となっています。このあたりも繙いていきましょう。
登録商標『麦代餅』餅製 小豆つぶ餡
登録商標『麦代餅(むぎてもち)』《御菓子司 中村軒》
▪︎販売価格:1箱 722円(税込)
▪︎内容量:1個110g×2個入り
▪︎賞味期限:当日中
▪︎特定原材料等:大豆
▪︎栄養成分表示:100gあたり 245kcal
6月初旬、五穀の一つである麦は黄金色に稔り収穫期を迎えます(二十四節気【小満】の末候「麦秋至(5月31日~6月4日頃)」)。『麦代餅』は農繁期を終えた人々が豊作感謝のお祝いに食べていた、物々交換で麦と交換されていた等、諸説ある餅菓子です。
《中村軒》の『麦代餅』の由来 農作業の間食1回分として『麦代餅』2個をお届けし重宝がられていました。農繁期も終わった半夏生のころ、その代金としてあらためて麦を頂戴しにあがったのです[麦代餅2個につき約5合の割合]。 |
パックに入った『麦代餅』のあまりの大きさに唖然…としましたが、由来を聞いて納得。農繁期のみなさんにはさぞやご馳走だったことでしょう。
原材料名 | もち米(国産)、砂糖(国内製造)、小豆、きな粉(国内製造) |
《中村軒》の『麦代餅』はおくどさんで炊いたつぶ餡を餅生地で包み込んだもの。大きさだけではなく、噛むとどっしり厚い餅の存在感に驚きます。噛むごとに増していく餅米のほんのりとした甘み…米文化の日本人には堪らないおいしさです。余分なものが使われていないのでボリュームのわりにスルスルと身体に馴染んでいきます。
食べる前はこんなに大きいの、半分で十分。そう思っていたのに、餅生地のおいしさ、つぶ餡のあっさりとした甘みにノックアウトされ、あっという間に丸ごとお腹に収まりました。
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子司 中村軒》
住 所 | 〒615-8021 京都市西京区桂浅原町61 □ JR京都駅から市バス33番か京阪京都交通バスで約25分 「桂離宮前」下車すぐ □ 阪急電鉄「桂駅」東口より徒歩15分程度 |
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電話 | 075-381-2650 |
営業時間 | 【販売】8:30~17:30 【茶店(テイクアウト含む)】10:00~17:00 |
休業日 | 毎週水曜日(祝日は営業いたします) |
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