こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
東海地方には、紫陽花の名所がいくつかあります。特に、三河地区最古の温泉地【形原(かたはら)温泉・あじさいの里】では約5万株の紫陽花が咲き乱れ、圧巻の景色を誇ります。毎年、6月の1ヶ月間はあじさい祭りが開催されていて、運が良ければゲンジボタルも見ることが出来るそうですよ。
緊急事態宣言中なのでお出かけも、ましてや城巡りも中断しているので、やや足腰が弱ったかなぁと思っています。壮観な景色を眺めながら散歩し、温泉に浸かる…いいなぁ、はやく行けるようになるといいなぁ。
今回は、実物に負けず劣らずの素敵な紫陽花モチーフの上生菓子をご紹介したいと思います。
『花の露』生葛こし餡
『花の露』《川口屋》
▪︎販売価格:1個320円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
雨に打たれた後も、しばらくは花びらに残る露。雨上がりの日差しを浴びて煌めく紫陽花を、葛製に透ける2色のこし餡で表現しました。うっすら透ける餡が、なんとも艶っぽいですね。
「生葛」とは 最後の工程で蒸さない葛のこと。蒸すことで透明感が出るので、生葛だとすりガラス状に仕上がります。 |
参考:和菓子の製法~『葛製』
葛には鎮静や解熱といった効果もあるので、梅雨のムシムシした時期にはぴったりの素材です。
ひとくちメモ
◇黒文字を入れると、ぷにんとした弾力を感じる葛。このぷにぷに感に、子どもも大喜び。 ◇中はこし餡。こし餡の周りを、3色に染め分けた白こし餡で包んだ手の込んだ演出。 ◇口に入れたときのひんやり感が、この蒸し暑さには嬉しい。 |
『紫陽花きんとん』練り薯蕷きんとん道明寺芯
『紫陽花きんとん』《川口屋》
▪︎販売価格:1個320円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
紫陽花は土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わることから別名『七変化』とも呼ばれています。花色は開花から日を経るに従って、徐々に変化する性質を持っています。根から送られてくるアルミニウムの量に差があると、同じ株でも部分によって花(咢)の色が変わるのも興趣が尽きないところですね。
『紫陽花きんとん』は変化する花びらの姿を水色、ピンク、白の3色きんとんで表現しました。1本のきんとんに水色×ピンク、水色×ピンク×白など、彩り豊かに混じり合っているのも、紫陽花の特性をよく捉えていて素敵ですね。
ひとくちメモ
◇こだわりの3色きんとん。伊勢芋の練り薯蕷で、ねっとりとした口当たりと香り高い伊勢芋の風味が感じられる。 ◇スクエアの錦玉で、雨粒を演出。 ◇中は道明寺。きんとんと程よく絡み合って、あっさりとした味わいになっている。 ◇黒の点々は紫蘇。紫蘇の酸味がさっぱり感を生んでいて、夏に是非とも食べたいきんとん! |
今回ご紹介した和菓子店舗
《川口屋》
住 所 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3-13-12 ・名古屋市営地下鉄「栄」駅から徒歩約4分 |
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電話 | 052-971-3389 ※御菓子の予約は1個からお電話にて承っております。 |
営業時間 | 9:30~17:30 |
休業日 | 日曜日・祝日・第3月曜日 |
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