こんにちは、きりこです。
年末近くなると本&資産の棚卸しをするのですが…本も資産運用も年間で増えたり減ったりするところがちょっと似てる。投資に関する本も増えてきたし、友人にオススメ本を聞かれたらいくつか紹介出来るものもあるし、もういいかなぁと思っていたところ…
「投資の結論」 、インパクトのある言葉に目が釘付けになった本が登場。そ、そんなこと言い切っちゃっていいの?と驚いて、なが~い本のタイトルに気付かなかったほど。これは読むべし!と手に取りましたよ。
あらすじ
あらゆる投資を知り尽くした外資系金融のプロが、プライベートで13年間実践し、未経験者にもお薦めできるインデックス投資の入門書。基本的な考え方から始め方、最も買うべき投信、気をつけるべき弱点と出口戦略までをわかりやすく解説。
内容紹介『金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論』より
これから資産運用を考えたい人をメインターゲットに、柔らかな語り口調で分かりやすく書かれている良書です。著者の13年間の投資実体験から始まるので「投資するってどういうこと?」という初心者にもイメージがしやすいですし、また投資経験者はそんなことあったなぁと懐かしく振り返りながら読み進められます。
投資の王道と云うべく「長期・分散・積立」がなぜ大切なのかを、図や歴史を紐解いて記されているので、スルスルと頭に入っていきやすい構成になっています。名著『バビロンの大富豪の教え』にある“収入の9/10で生活し、残り1割を蓄え、将来のために運用する“を実践し、資産形成を図ってきたことも好印象です。著者が行き着いた「投資の原則」は、シンプルで再現性の高いものだと思われます。
- 無理のない金額を、
- 自動引き落としによる毎月積立で、
- 分散が効き、長期投資が可能な商品から、
- 中途で分配金を受け取ることなく、
- 手数料の安い商品を選び、
- 税制メリットを最大限活用して、
- なるべく早く投資を始める
投資初心者におすすめなのは「バランスファンド」
今まで預金など額面に変動がないもので資産形成していた方は、「値動きがある」っていうだけでちょっと及び腰になってしまいますよね。そんな「はじめの一歩」さんに相応しい投資信託は、バランスファンドだと結論づけています。
バランスファンドとは
資産クラス(国内・海外株式、債券、REIT)が違うものをパッケージ化して、幅広い資産への国際分散投資が1本で出来る投資信託。
確かに~!私も最初のころ、オリジナル配分で株式・債券それぞれの投資信託を購入していましたが…リバランスがなんといっても面倒くさい。そのストレスがないのがバランスファンドのいいところですね。
長期継続できるmyスタイルを見つけるのは、資産形成する上で大事な要素です。ちなみに私は現在、「全世界株式の投信+現金」をメインに積み立てを行っています。
「8資産均等型なのか…?」という疑問に応える【コア・サテライト戦略】
本書ではバランスファンド、特に8資産均等型の「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」が推奨されています。eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けることを理念として掲げ、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」でも好評価を得ているファンドです。
なので、eMAXIS Slimシリーズは良いとは思うのですが、8資産均等型というのはちょっと気にかかる点があれこれ…
REITに25%、市場の小さなものに全体の1/4になる投資金額が割り振られているのは…う~ん、私は選ばない投信だなぁ。
そこは著者もふれていて、8資産均等型をコア(中核)に据え、全世界株式などを追加する「コアサテライト戦略」を取っています。株式比率を高めることによって、国内REITや新興国債券など市場の小さな投資先にも均等に割り振られている8資産均等型を中和する役割を果たしているんですね。なかなか中・上級者な投資戦略かなぁと思ったり…(初心者さんには難易度高めかも)
私の場合、「全世界株式+現金」をコアとし、「株式・債券のバランスファンド」をサテライト的に投資する、著者とは違うアプローチの投資戦略を取っていることになります。面白いですね。
まとめ~2022年から始まる高校家庭科での金融教育に向けて
いよいよ2022年より高校家庭科での金融教育が始まるようですが、どこまで準備が進んでいるのでしょうか。「資産形成」に初めてふれる高校生が、金融リテラシーを身に付け、よりよい人生を歩める授業であることを祈っています。そのために「普通の市民にとっての最適解」ともいえる王道の投資法~応用編まで網羅した本書を、まずは読んでみることをお薦めいたします。
2022年度から始まる高校の新学習指導要領は、家計管理などを教える家庭科の授業で「資産形成」の視点に触れるよう規定した。家庭科の先生が裁縫や調理実習に加え、株式や債券、投資信託など基本的な金融商品の特徴を教えることになる。教育現場では戸惑いも広がるなか、金融庁は「出張授業」や教材づくり、先生を対象にした投資イベントなどを通じて準備を後押ししていく。
2019年11月12日 日本経済新聞より抜粋
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