こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
本日、7月7日は五節句のひとつ【七夕の節句】。古来、奇数は縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考え、その奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まりです。めでたい反面悪いことにも転じやすいという考えから、お祝いとともに厄祓いもしていました。
五節句とは
- 1月7日 人日の節句【七草の節句】
- 3月3日 上巳の節句【桃の節句】
- 5月5日 端午の節句【菖蒲の節句】
- 7月7日 七夕の節句【笹竹の節句】
- 9月9日 重陽の節句【菊の節句】
7月7日に7本の針に美しい彩りの糸を通し、書道や裁縫の上達を祈った中国伝来の乞巧奠と日本古来の棚機津女の伝説が結びいて生まれた現在の七夕行事。元々は貴族の行事だったものが、江戸時代に手習い事の願掛けとして笹竹に短冊を飾る風習が庶民にも広がったと云われています。 |
今回ご紹介するのは創業明治7年、三大和菓子処·松江の老舗和菓子屋《彩雲堂》さんの棹菓子です。季節の棹菓子として販売されていましたが、意匠が【七夕の節句】にぴったり💓と思いご用意いたしました。どうぞお楽しみください。
『満天』小豆羹&錦玉羹
『満天』《彩雲堂》
▪︎販売価格:半棹 972円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より20日間
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1本700gあたり 700kcal
瑠璃色の夜空に浮かぶ夏の星々を小豆羹と錦玉羹の棹菓子で表現した一品です。御菓子に合わせて台紙も「瑠璃玉薊(あざみ)」でご用意いたしました。
都会では明るすぎて“満天の星”に出会うことは少なくなっています。美しい七夕の夜空を思い描きながら『満天』をいただくことにいたしましょう。
原材料名 | 砂糖(国内製造)、水飴、小豆、寒天、還元水飴/トレハロース、炭酸カルシウム、着色料(青1、金箔、銀箔) ※本品製造工場では卵·乳·小麦粉·そば·くるみを含む製品を製造しています |
繊細に散りばめられた金箔·銀箔は遥か彼方の美しい星々を表しています。古より美しい星空は多くの歌人に詠まれてきました。夭折した明治を代表する文化人·正岡子規も美しい夜空を見て(子規歌稿「竹乃里歌」より)。
砂のように無数に散りばめられた星の中から、私に向かって光る星がある |
無数にある星のなかから「吾に向ひて」降りそそぐひとすじの光。不思議と慈愛が感じられる歌ですね。子規の見た夜空も『満天』のような深い紺青色をしていたのでしょうか。
錦玉羹はアングルを変えて撮影すると色の反映が変化して楽しいもの。いつまでも眺めていたくなっちゃいますね。軽やかな口あたりの小豆羹は光を通すと透け感があり涼やかな印象です。小豆羹の甘さはあっさりめで錦玉羹とのバランスがいい仕上がりになっています。夏の暑い盛りでもおいしくいただけることでしょう。
コラム~【七夕の節句】こぼれ話 鵲(かささぎ)が翼を連ねて天の川に橋をかけ、その橋を渡って牽牛と織姫は一年に一度の逢瀬をするという古代中国の伝説があるそうですよ。 |
今回ご紹介した和菓子店舗
《彩雲堂》本店
今年は創業150周年の節目であり、さまざまな催しをなさっています。ご興味のある方はホームページをご覧くださいね。
本店では名工の創作和菓子を購入することも出来ますよ。
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