初夏の季語と和菓子

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

ゴールデンウィークは家で本を読んだり、和菓子を堪能したりとのんびり過ごしました。体調が低空飛行気味だったので、整えるのに長期休暇は嬉しかったですね。

手作りアニマル和菓子キットは、発送がGW中に間に合いそうになかったので今回は見送り…送料(クール便)が商品と同じ位の値段だったのも躊躇した理由になったかなぁ。以前、名鉄百貨店の《笹屋伊織》で手作りキットを期間限定で扱ってたこともあるので、また検討します。

では今回は、立夏を迎えたことで初夏の季語の和菓子をご紹介したいと思います。

『新樹(しんじゅ)』きんとん製

《両口屋是清》

新樹とは、初夏の瑞々しい若葉を持った樹木のことをいいます。白と萌葱色のきんとんに、二粒の錦玉がキラリと光る一品です。《両口屋是清》のきんとんは、まだ淡い若葉の柔らかさまで伝えてくれるかのようですね。

『青楓』3選

秋の紅葉もみごとですが、初夏の青々した楓の鮮やかさも見てると心落ち着く感じがして好きです。茶席菓子では花を扱ったものが多いですが、『青楓』『若楓』は初夏の風物詩として和菓子職人さん達の心を掴む素材なのでしょう。よくこの時季にあちらこちらで見かける菓銘になります。

《花桔梗》錦玉製

キラキラ光る錦玉にこなしの青楓、錦玉から透ける餡に小豆の2粒があしらわれています。川にヒラリと落ちた1枚の青楓、下に見える小豆は川底の石でしょうか。そんな情景が思い浮かぶ一品です。

《巌邑堂》雪平(せっぺい)製

創業明治4年の《巌邑堂》は浜松市にある老舗和菓子屋です。“がんゆうどう”の名は、旧巌邑(岐阜県岩村町)藩士が浜松の地に移り創業し、藩の名を屋号としたことが由来とされています。「あんこは和菓子の心臓」を信条としている和菓子屋さんです。時々、デパートの催事で買い求めますが、どれもこれも美味しく可愛らしい意匠をしています。

蓬を混ぜ込んだふわふわした食感の雪平と小豆こし餡とのバランスもよく、青楓の羊羹も繊細な細工になっています。

雪平(せっぺい)とは

求肥に白餡または練切餡を加えて求肥の腰を切り、卵白を加えて白く練り上げた生地のこと

《両口屋是清》葛製

小豆のこし餡を葛で包み、型で抜いて青楓に見立てた一品です。ほんのり萌葱色の葛が、今にも初夏の涼しげな風が吹いて来そうな風情を演出しています。

『夏めく』薯蕷製

《俵屋吉富》 

棒つきデザインの『夏めく』は、金魚すくいを思わせるフォルム。薯蕷の皮が、水色と薄紅色でうっすら色づけされた一品です。薯蕷の薄紅色は、ひんやりとした夏の水の中を泳ぐ金魚の残像を表しています。

まとめ~夏の季語の区分

いかがでしたでしょうか。夏になると一気に、涼しげな葛製や錦玉製の和菓子が増えますね。餡も喉通りがよい、アッサリとしたこし餡が多くなります。

夏は、立夏(5月5日頃)から大暑(8月6日頃)まで。仲夏には、どんな和菓子に出会えるでしょうか。楽しみですね!

  • 初夏(立夏から芒種の前日まで)
  • 仲夏(芒種から小暑の前日まで)
  • 晩夏(小暑から立秋の前日まで)

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