こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
2月3日から二十四節気では【立春】に入りました。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書
二十四節気では【立春】が一年の始まりとなります。一年の始まりに招運来福を願い「立春大吉」とかかれたお札を、家の入口に貼る風習もあるそうですよ。梅の花が咲き始め、春の兆しがみられるようになる頃です。
【立春】の 七十二候 | 名称 | 意味 |
初候 2月4日〜2月8日頃 | ◇東風解凍(はるかぜこおりをとく) | 東風が厚い氷を 解かし始める |
次候 2月9日〜2月13日頃 | ◇黄鶯睍睆(うぐいすなく) | 鶯が美しい鳴き声で 春の到来を告げる |
末候 2月14日〜2月18日頃 | ◇魚上氷(うおこおりをいずる) | 割れた氷の間から魚が氷の上に跳ね上がる |
暦の上では「春」とはいえ、今週は今シーズン最強寒波が到来しています。どうぞ温かくしてお過ごしください。和菓子で少しでも春の訪れを感じとっていただけたら幸いです。
『咲分け』黒糖きんとん製 道明寺芯(伊勢芋入り)
『咲分け』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個360円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも(伊勢芋)
「咲き分け」とは1本の木に紅白の花が咲くこと。本来、赤い花が咲くのに色素が足りず、白いまま花開く現象のことをいいます。和菓子の世界では百花に先駆けて咲く「梅」を表すことが多いようです。《芳光》さんの『咲分け』は独特な風味をもつ黒糖きんとんに白と中紅花(なかくれない)色に染め分けた繊細なきんとんをあしらったもの。早春の寒気の残るなか花開く、梅の風情が感じられる一品です。
中は道明寺餅。もちもちした食感とほんのりとした甘みが黒糖の濃厚さをまろやかに包み込んでいます。
梅一輪 一輪ほどの 暖かさ
と詠んだのは松尾芭蕉の弟子·服部嵐雪。春の訪れの待ち遠しさと喜びが感じられますね。
『うぐいす餅』求肥製 小豆こし餡
『うぐいす餅』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個350円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:大豆、卵
極め細やかな青大豆のきな粉が特徴の『うぐいす餅』。全体にきな粉がまぶしてある和菓子屋さんもありますが《芳光》さんのはほんのりかかる程度。まるで、羽根を休めているウグイスを彷彿とさせる様相です。代表銘菓の『わらび餅』もさらさらとした繊細なきな粉でしたが『うぐいす餅』も同様で、ほんとにおいしい✨
やわらかな求肥も、なめらかなこし餡もバランスがよく絶品でした。
【うぐいす餅の由来】 天正年間(1580年代)、郡山城の城主であった豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を招いた茶会を開く際に「珍菓を造れ」と御用菓子司の菊屋治兵衛に命じました。そのとき献上された餅を秀吉は大変気に入り「鶯餅と名付けよ」と下賜(かし)したと云われています。 |
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子所 芳光》
住所 | 〒461-0038 愛知県名古屋市東区新出来1-9-1 □市バス基幹2系統、「山口町」又は「徳川園新出来」より徒歩5分 □名鉄瀬戸線「森下」駅·JR「大曽根」駅より 徒歩15分 |
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電話 | 052-931-4432 |
営業時間 | 9:00~17:30 |
休業日 | 日曜日+第3月曜日 ※祝日と第3月曜日が重なる日も定休日とさせていただきます。 |
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