こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
店舗を持たないフリーランスの和菓子職人《和の菓さんのう》さんの季節の上生菓子セット、今年は毎月購入することが出来ました。パチパチ✨インターネット販売では早々に売り切れとなってしまうため、定期販売を利用しています。
◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階 毎月第2火曜日・第3日曜日 ◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 毎月第4水曜日 ※インスタグラムで予約可 |
繁忙期でクタクタになってても《和の菓さんのう》さんの和菓子を買いに行こう!と思うと、不思議と笑みが溢れてしまうんですよね。私の元気の源かもしれません💓
…ということで今回は12ヶ月分の《和の菓さんのう》をお見せしたいと思います。どうぞー✨
1月ベスト『春告鳥』練りきり製小豆こし餡
左上から時計回りに
『水仙』練りきり製つぶ餡
『梅一輪』薯蕷製小豆こし餡
『春告鳥』練りきり製小豆こし餡
『千代姫』ういろう製柚子餡
『下萌え』黒糖きんとん製道明寺芯
『雪うさぎ』羽二重餅製つぶ餡
ウグイスの別名『春告鳥』を型どった練りきりが目を引きますね。同じ絞りという技法で黄色に染めたものをInstagram(2022.4.7)で『水鳥』とアップされています。こちらはセットに入らなかったので、来年に期待したいですね✨『水鳥』は羽に一片の桜の花びらを引っ付けているのも春爛漫な雰囲気が感じられます。
『春告鳥』はシャープに、『水鳥』は丸みを帯びて愛らしい印象に仕上がっています。同じ技法、ほぼ同じ意匠でこんなにも印象が違うものかと驚きが隠せません。
2月ベスト『赤い糸』ココア練りきりミックスナッツ餡
左上から時計回りに
『薄氷』羽二重餅製つぶ餡
『恋する気持ち』吉野羹&チョコレート羊羹
『蕗の薹』練りきり製小豆こし餡
『赤い糸』ココア練りきりミックスナッツ餡
『花水仙』ういろう製柚子餡
『梅ヶ枝』きんとん製つぶ餡
和菓子に対して「カッコいい!」と思ったのは初めてかもしれません。シックな黒のココア練りきり製を堪能できる一品です。この時ばかりは「ゲイシャコーヒー」に合わせていただきました。
3月ベスト『筍』きな粉練りきり製くるみ餡
左上から時計回りに
『菜の花』きんとん製道明寺芯
『河津桜』練りきり製つぶ餡
『胡蝶の舞』ういろう製すだち餡
『野辺の春』よもぎ羽二重餅製つぶ餡
『うららか』練りきり製小豆こし餡
『筍』きな粉練りきり製くるみ餡
1箱6個入り 2,900円
やさしい甘さのきな粉練りきりと香ばしいクルミ餡が好相性な一品です。春の味覚といえば…筍!てっぺんが若竹の緑が出かかっているのも風情があって素敵ですね。
4月ベスト『菜の花』よもぎ練りきり製つぶ餡
左上から時計回りに
『春の袖』ういろう製白餡
『富貴草』練りきり製小豆こし餡
『あやめ』薯蕷製小豆こし餡
『道の芝』黒糖きんとん製道明寺芯
『菜の花』よもぎ練りきり製つぶ餡
『山吹』羽二重餅製つぶ餡
1箱6個入り 2,800円
春の花の代表格『菜の花』を意匠とした和菓子は、3月から4月にかけて店頭に並びます。《和の菓さんのう》さんのは捻りが効いた一風変わったデザインです。野に咲く菜の花というよりも、茶花としてそっと生けられたもののように見えます。
旧暦2月28日(1591年)は侘び茶を大成させた千利休が亡くなった日。それを偲び、千家の菩提寺である大徳寺で表千家は3月28日、裏千家は3月27日に【利休忌】を行います。利休が最後に開いた茶事の花入れには、菜の花が生けられていたそうです。そのため、千家の茶会では、【利休忌】までは菜の花を飾らないのが慣わしとなっています。
5月ベスト『さくらんぼ』練りきり製さくらんぼ餡
左上から時計回りに
『早苗』黒糖きんとん製道明寺芯
『富貴草』練りきり製小豆こし餡
『さくらんぼ』練りきり製さくらんぼ餡
『杜若』大納言鹿の子製
『青梅』ういろう製梅甘露煮入り白餡
『若楓』羽二重餅製つぶ餡
赤い実が二粒、大きさといい艶々した見た目といい果物と見紛うレベルの『さくらんぼ』。中の餡もさくらんぼ餡なのが嬉しいですね。定番でこの時期に登場する『さくらんぼ』ですが、餡は毎年マイナーチェンジされています。2019年はつぶ餡、2020年はフランボワーズ餡、2021年からはさくらんぼ餡となりました。見た目は「さくらんぼ」なのに、フランボワーズの味がしたらちょっとびっくりしちゃいそうですね。
6月ベスト『雨上がり』羽二重餅製小豆つぶ餡
左から時計回りに
『七変化』練りきり製緑茶餡
『雨上がり』羽二重餅製小豆つぶ餡
『撫子』練りきり製小豆こし餡
『青楓』大納言鹿の子 求肥
『枇杷』ういろう製白餡
『紫陽花』マスカット錦玉製白餡
澄みきった空に現れる虹を意匠とした『雨上がり』。七色のカラフルな錦玉が見事な一品です。虹が崩れてしまうので、食べるのがもったいないと感じてしまいますね。
《和の菓さんのう》さんのインスタグラムで虹のパーツのみの写真が投稿されていて、圧巻です。
7月ベスト『水面』柚子錦玉製 大納言小豆&白小豆
左上から時計回りに
『朝の花』ういろう製すだち餡
『宵花火』練りきり製小豆こし餡
『清流鮎』練りきり製つぶ餡
『木槿』本葛製白小豆こし餡
『水面』柚子錦玉製 大納言&白小豆
『爽夏』ミント風味錦玉製パイナップル餡
1箱3,200円(税込)
夏になると口当たりのよい錦玉を使った和菓子が店頭に並びます。『水面(みなも)』は少し緑がかった錦玉羹に、大納言小豆や白小豆がプカプカ浮いている意匠となっています。涼しげですね。見た目だけでなく柚子の風味がするので、爽やかな感覚が得られる一品です。
8月ベスト『鼓動』ローズヒップと蜂蜜の錦玉羹
左上から時計回りに
『鼓動』ローズヒップと蜂蜜の錦玉羹
『宵花火』練りきり製小豆こし餡
『もらい水』羽二重餅製つぶ餡
『向日葵』きんとん製道明寺芯
『桔梗』ういろう製白あん
『夏夜』ほうじ茶みぞれ羹大納言鹿の子豆
1箱6個入り 3,200円
挑戦的なデザインだなぁと惚れ惚れ見てしまう『鼓動』。テレビ等では『宵花火』の繊細な技巧が話題となりやすいですが、『鼓動』もなかなか。半分に切ってずらしたものをひとつの和菓子とするなんて、他に類を見ないのでは?と思っています。ローズヒップの香りと甘酸っぱさが和菓子っぽくなくて、革新的な一品といえるでしょう。
アングルを色々変えて撮影してみた様子は、下の記事⏬からご覧になれます。錦玉製は光やアングルで表情が変わるので面白いんですよ。
9月ベスト『野路の秋』きんとん製道明寺芯
左上から時計回りに
『有りの実』ういろう製梨コンポート入り白餡
『秋桜』練り切り製小豆こし餡
『栗づくし』栗羊羹製
『野路の秋』きんとん製道明寺芯
『栗雫』栗きんとん羊羹 栗甘露煮
『こぼれ萩』練り切り製つぶ餡
1箱6個入り 2,950円
9月に入ると有名な産地の新栗が和菓子屋に届き、栗きんとん等も一斉に解禁されます。《和の菓さんのう》さんのセットにも、栗をメインに据えた和菓子が3つも入っていて嬉しいかぎり。丹念に作り上げた『栗雫』や大きな栗が主張する『栗づくし』は昨年に引き続きおいしくいただきました。『野路の秋』は秋めく風情が感じられる一品で、しみじみ感じ入りましたね。
10月ベスト『林檎』練りきり製 林檎餡
左上から時計回りに
『照紅葉』大納言鹿の子豆 練りきり
『宝珠菊』練りきり製小豆こし餡
『銀杏重ね』ういろう製 白餡
『蔦紅葉』羽二重餅製つぶ餡
『紫式部』きんとん製道明寺芯
『林檎』練りきり製 林檎餡
1箱6個入り 3,000円(税込)
『さくらんぼ』と同様、果物そっくりシリーズ。ただし『林檎』はサイズがミニミニ過ぎるので本物と間違うことはありません。『林檎』も色んな製法で作られているので違いを楽しむのも一興。ちなみに10月は練りきり製でしたが、11月はういろう製となっています。
11月ベスト『山路』浮島&小倉羊羹製
左上から時計回りに
『山路』浮島&小倉羊羹
『山茶花』練りきり製小豆こし餡
『色づき』練りきり製つぶ餡
『秋深し』黒糖きんとん製道明寺芯
『唐錦』練りきり製ほうじ茶餡
『林檎』ういろう製林檎餡
1箱6個入り 2,900円
彩りも菓銘も秋深くなったのを感じる11月。茶の正月ともいえる【口切り】の茶事が行われる月だけあって、和菓子屋さんも大忙しでしょう。私もいくつかの茶会に参加して季節の移ろいに身を委ねました。
今年は侘び茶を大成させた千利休生誕500年。『山路』のような情趣あふれる茶菓子は、きっと趣向を凝らした茶会でも引く手あまたなのではと感じます。
12月ベスト『みかん』と『雪だるま』の共演
左上から時計回りに
『千両』練りきり製つぶ餡
『柚子の香』薯蕷製 柚子餡
『雪だるま』練りきり製 フランボワーズ餡
『芝の雪』黒糖きんとん製 道明寺芯
『寒椿』練りきり製 小豆こし餡
『雪中花』大納言鹿の子製
1箱6個入り 3,100円
単品で購入した『みかん』と『雪だるま』の共演が楽しすぎた12月。大胆に『みかん』の皮をむきむきしてみれば良かったかも!?1月の季節の上生菓子セットにも入る予定らしいので、その時は思い切り剥いてみようと勘案してる最中です。本物のみかんと並べてみたいですね✨
今回ご紹介した和菓子職人
フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう
製造者 | フリーランス和菓子職人 三納寛之 |
住 所 | 岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102 |
電話番号 | 090-3834-3444 |
定期販売 日·場所 | ◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階 毎月第2火曜日・第3日曜日 ◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 毎月第4水曜日 ※インスタグラムで予約可 |
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