こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
「桜餅」に関東風と関西風のものがあると知ったのは10年程前でしょうか。餡を焼いた薄皮の餅でくるみ桜葉で包んだものを関東風、道明寺を桜葉で包んだものを関西風と地域によってスタイルが違います。ここ愛知では、関西風の流れをくんで道明寺スタイルを見かけることが多いようです。
いつもは焼皮製タイプのものは《川口屋》さんのをいただくのですが、今回は《むらやきや》さん。どんな味わいか楽しみです。
『桜餅』焼き皮製 上がりあん
『桜餅』《御菓子 むらやきや》 ▪︎販売価格:1個345円(税込) ▪︎賞味期限:製造日より2日間 ▪︎特定原材料等:小麦粉
《川口屋》さんのは美しい薄桜色でしたが《むらやきや》さんの焼き皮は奥深さが感じられる煎茶色。まるで桜の枝、樹皮を思わす色合いです。草木染めの技法で桜染めをする場合、えも言われぬ桜色は花弁からではなく枝や黒っぽいゴツゴツした樹皮から抽出されることはご存知でしょうか。春、人々を魅了する桜色は枝や幹…桜の木全体に秘められていると思うと、自然の叡智に息をのむばかり。《むらやきや》さんの『桜餅』はシックな佇まいですが葉もきっちりと巻かれ、桜の木全体を表すかのような意匠となっているのです。
中はなめらかな上がりあん。桜葉の風味が餡の甘みを塩梅よく引き立てています。
“上がり(あがり)”とは献上菓子を意味し、上質なこし餡を使った羊羹を尾張徳川家に献上していたことに由来しています。 |
中生菓子『わらび』練りきり製 大島あん
『わらび』《御菓子 むらやきや》 ▪︎販売価格:1個172円(税込) ▪︎賞味期限:製造日より2日間 ▪︎特定原材料等:なし
《むらやきや》さんに行ったら小ぶりの中生菓子も買いたいもの。お値段こそ控えめながら意匠は本格的なのです。今回はくるんと渦巻くような若芽が愛らしい『わらび』。地下茎から採れるデンプンは「わらび粉」として和菓子ではお馴染みの素材ですね。
蓬入りの練りきりの中は大島あん。黒糖の独特な風味を蓬の清々しさがしっかりと受け止めています。
美味しそうだった葛製の『紫羊羹』や羽二重餅製『草餅』も購入しましたよ。
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子 むらさきや》
住所 | 〒468-0061 愛知県名古屋市中区錦2丁目16番地13 □名古屋市営地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」駅 1番出口より徒歩3分 |
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電話 | 052-231-5427 |
営業時間 | 月曜日~金曜日:9:00 〜 17:00 土曜日:9:00~15:00 |
休業日 | 日曜日·祝日 |
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