4月食べた和菓子9選【2021年】

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

明日は久しぶりの遠足ということで、子供と一緒におやつ200円を買いに行きました。あといくら買えるかなぁと思いながら選ぶひとときは、遠足気分を盛り上げてくれますね。残り14円だった~と言っていましたが、レジを通したらピッタリ200円!まだ内税価格が小さく表示されているので、見落としたようです。

さて、4月もたくさんの美味しい和菓子と出会いました。一挙紹介といきましょう。

『藤の花』薯蕷製

『藤の花』《花桔梗》
▪︎販売価格:1個324円(税込)
▪︎賞味期限:当日中

14世紀前半、後醍醐天皇の勅願で建立された曼陀羅寺(愛知県江南市)にある《曼陀羅寺公園》は、早咲きから遅咲きまで12種類の藤が咲き誇る名所です。毎年、4月下旬から5月上旬にかけて「藤まつり」が開催されるのですが、今年は中止。なので、空いているかなぁと墓参りのあと立ち寄ったのですが、同じように考える人がたくさんいらしたようで、断念しました。まぁ、藤棚は来年も見られますもんね。

同じ時期の《花桔梗》の和菓子⏬

こちらの『藤の花』は、来年も同じ意匠とは限りません。真っ白な薯蕷饅頭に焼き印、キラキラ光る薄紫のいら粉で美しく風に舞う藤を表現しました。

「いら粉」とは
もち精白米を蒸し上げた後よく乾燥させ、さらに粉砕し少しずつ煎りあげたもの。新引粉・真引粉とも呼ばれる。

『春の山』ういろう製黄身餡

『春の山』《三好屋老泉》
▪︎販売価格:1個210円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間

ふるふるした薄緑の生地に透ける黄色の餡が、春の柔らかな日差しを彷彿させます。桜を型どった練りきりも可憐で、全体的にほのぼのした仕上がりになっています。中の黄身餡と、ういろうの仄かな甘さの組み合わせが絶妙な一品です。

『花くれない』練り薯蕷きんとん製つぶ餡

『花くれない』《万年堂》
▪︎販売価格:1個378円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも

《万年堂》の上生菓子は濃厚な甘みを堪能できて、抹茶によく合う仕上がりになっています。艶やかな緑と紅は、『柳緑花紅』を見事に表現しています。

食べたひとくちメモはこちら:禅語『柳緑花紅』と和菓子『花くれない』

『つつじ花』こなし製

『つつじ花』《両口屋是清》
▪︎販売価格:1個335円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間

平安時代の襲(かさね)の色目では、表地:赤、裏地:緑の配色で躑躅(つつじ)に見立てたりしていました。(ちなみに藤なら、表:薄色、裏:萌黄)

「躑躅」を“てきちょく”と読むと躊躇しながら進む様子を意味する。ツツジのあまりの美しさに道行く人達の足が止まることから、この字を当てたと云われています。

薄紅色のこなしにつつじの花が描かれ、花の周りに紅色と萌木色の暈しが入った意匠となっています。焼き印と暈しがずらしてあるのが粋ですね。

『松の藤』きんとん製

『松の藤』《両口屋是清》
▪︎販売価格:1個346円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:なし

《みどりなる松にかかれる藤なれどおのが頃とぞ花は咲きける》新古今和歌集 紀貫之

松に藤の組み合わせは、歌に読まれるくらい自然の世界ではよく見られる光景です。藤を表す細かなきんとんは、薄紫と白で構成されています。アクセントになっている小豆の粒は、まるで未熟な松ぼっくりかのように見えますね。

食べたひとくちメモはこちら:藤の花と和菓子

『佐保姫』薯蕷製

『佐保姫』《川口屋》
▪︎販売価格:1個320円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間

薄ピンクの薯蕷饅頭に桜の焼き印、あっさりとしたこし餡。この意匠に『佐保姫』と名付けるセンスの良さが、和菓子通に愛される所以でしょう。薯蕷製は、芋の膨らむ性質を利用してふっくらさせているのですが、膨らませ過ぎると表面が割れてしまうので、シンプルながらも難易度が高い製法です。

『花筏(はないかだ)』道明寺製備中餡

『佐保姫』《川口屋》
▪︎販売価格:1個330円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間

水面が桜の薄ピンクや白色で埋まったさまを表した一品です。備中餡に刻み桜の塩漬けが入っていて、味のアクセントになっています。

「備中白小豆」とは
岡山県備中地域で栽培される希少性の高い豆。独特な風味とあっさりとした舌触りで、高級餡として使用される。

花筏とは、水面に散った桜の花びらがまとまって流れ、筏のようにみえる様子のことです。散り際までも美しい桜の情景を表しています。

『春の川』きんとん製(小田巻き)

『春の川』《川口屋》
▪︎販売価格:1個320円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間

きんとんは練り薯蕷製。ふんわり柔らかな口当たりが、春の水の柔らかさや暖かさを思わせます。中は餡ではなく道明寺なので、あっさりとした味わいになっています。きんとんと道明寺のつぶつぶ感のバランスが絶妙で、水の流れを思わせる小田巻きの意匠も目を楽しませます。

「小田巻」とは
小田巻という筒状の道具を使ってモンブランのように巻き付けて成形するきんとん。棒状にした練りきりを入れて均等に絞り出すようにするのですが、なかなか難しく綺麗に巻き付けるのに3年ほど要すると云われています。

『藤結び』こなし製白つぶ餡

『藤結び』《万年堂》
▪︎販売価格:1個378円(税込)
▪︎賞味期限:当日中

藤の意匠みっつめ、それぞれの違いが楽しめますね。こちらはくるりと巻いた二色のこなし製です。黒文字で切り分けると紫と白の断層になっていて、白の藤も薄紫の藤も贅沢に味わえます。

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