4月食べた和菓子9選

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

明日は久しぶりの遠足ということで、子供と一緒におやつ200円を買いに行きました。あといくら買えるかなぁと思いながら選ぶひとときは、遠足気分を盛り上げてくれますね。残り14円だった~と言っていましたが、レジを通したらピッタリ200円!まだ内税価格が小さく表示されているので、見落としたようです。

さて、4月もたくさんの美味しい和菓子と出会いました。一挙紹介といきましょう。

『藤の花』薯蕷製

《花桔梗》324円

14世紀前半、後醍醐天皇の勅願で建立された曼陀羅寺(愛知県江南市)にある《曼陀羅寺公園》は、早咲きから遅咲きまで12種類の藤が咲き誇る名所です。毎年、4月下旬から5月上旬にかけて「藤まつり」が開催されるのですが、今年は中止。なので、空いているかなぁと墓参りのあと立ち寄ったのですが、同じように考える人がたくさんいらしたようで、断念しました。まぁ、藤棚は来年も見られますもんね。

同じ時期の《花桔梗》の和菓子

こちらの『藤の花』は、来年も同じ意匠とは限りません。真っ白な薯蕷饅頭に焼き印、キラキラ光る薄紫のいら粉で美しく風に舞う藤を表現しました。

いら粉とは

もち精白米を蒸し上げた後よく乾燥させ、さらに粉砕し少しずつ煎りあげたもの。新引粉・真引粉とも呼ばれる。

『春の山』ういろう製黄身餡

《三好屋老泉》210円

ふるふるした薄緑の生地に透ける黄色の餡が、春の柔らかな日差しを彷彿させます。桜を型どった練りきりも可憐で、全体的にほのぼのした仕上がりになっています。中の黄身餡と、ういろうの仄かな甘さの組み合わせが絶妙な一品です。

『花くれない』練り薯蕷きんとん製つぶ餡

《万年堂》378円

《万年堂》の上生菓子は濃厚な甘みを堪能できて、抹茶によく合う仕上がりになっています。艶やかな緑と紅は、『柳緑花紅』を見事に表現しています。

食べたひとくちメモはこちら:禅語『柳緑花紅』と和菓子『花くれない』

『つつじ花』こなし製

《両口屋是清》335円

平安時代の襲(かさね)の色目では、表地:赤、裏地:緑の配色で躑躅(つつじ)に見立てたりしていました。(ちなみに藤なら、表:薄色、裏:萌黄)

「躑躅」を“てきちょく”と読むと躊躇しながら進む様子を意味する。ツツジのあまりの美しさに道行く人達の足が止まることから、この字を当てたと云われています。

薄紅色のこなしにつつじの花が描かれ、花の周りに紅色と萌木色の暈しが入った意匠となっています。焼き印と暈しがずらしてあるのが粋ですね。

『松の藤』きんとん製

《両口屋是清》

《みどりなる松にかかれる藤なれどおのが頃とぞ花は咲きける》新古今和歌集 紀貫之

松に藤の組み合わせは、歌に読まれるくらい自然の世界ではよく見られる光景です。藤を表す細かなきんとんは、薄紫と白で構成されています。アクセントになっている小豆の粒は、まるで未熟な松ぼっくりかのように見えますね。

食べたひとくちメモはこちら:藤の花と和菓子

『佐保姫』薯蕷製

《川口屋》320円

薄ピンクの薯蕷饅頭に桜の焼き印、あっさりとしたこし餡。この意匠に『佐保姫』と名付けるセンスの良さが、和菓子通に愛される所以でしょう。薯蕷製は、芋の膨らむ性質を利用してふっくらさせているのですが、膨らませ過ぎると表面が割れてしまうので、シンプルながらも難易度が高い製法です。

『花筏(はないかだ)』道明寺製備中餡

《川口屋》330円

水面が桜の薄ピンクや白色で埋まったさまを表した一品です。備中餡に刻み桜の塩漬けが入っていて、味のアクセントになっています。

備中餡とは

備中白小豆(びっちゅうしろしょうず)で作られた最高級・最高品質の餡。

花筏とは、水面に散った桜の花びらがまとまって流れ、筏のようにみえる様子のことです。散り際までも美しい桜の情景を表しています。

『春の川』きんとん製(小田巻き)

《川口屋》320円

きんとんは練り薯蕷製。ふんわり柔らかな口当たりが、春の水の柔らかさや暖かさを思わせます。中は餡ではなく道明寺なので、あっさりとした味わいになっています。きんとんと道明寺のつぶつぶ感のバランスが絶妙で、水の流れを思わせる小田巻きの意匠も目を楽しませます。

小田巻とは

筒状の道具に棒状にした練りきりを入れて均等に絞り出し、モンブランのように巻き付けて成形するきんとんのこと。道具の名前も小田巻きといいます。

『藤結び』こなし製白つぶ餡

《万年堂》378円

藤の意匠みっつめ、それぞれの違いが楽しめますね。こちらはくるりと巻いた二色のこなし製です。黒文字で切り分けると紫と白の断層になっていて、白の藤も薄紫の藤も贅沢に味わえます。

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