【八朔】と季節の和菓子『黄菊』《万年堂》

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

本日9月7日は【八朔(はっさく)】にあたります。ちょうどこの頃は台風の季節到来で、実り始めた農作物が大打撃を受けやすい時期になります。そのため、雜節の【二百十日】【二百二十日】とともに「農家の三大厄日」と呼ばれています。

雜節とは

五節句・二十四節気以外の、季節の移り変わりの目安となる日の総称のこと。【二百十日】【二百二十日】以外に、節分や彼岸、入梅なども雑節である。

【八朔】は「八月朔日」を略した言葉で、朔日は「ついたち=1日」を表します。果物のハッサクとは別物なんですねー。

「朔日(ついたち)」の読み方は、東海地方では《伊勢名物 赤福》の「朔日餅」が有名なので、知っている方も多いのではないでしょうか。

今回は【八朔】にまつわる話と、秋の風物詩「菊」を型どった和菓子をご紹介したいと思います。

【八朔】とは

旧暦8月1日を意味する【八朔】は、現代の暦では8月下旬〜9月下旬頃にあたり、全国各地で豊作祈願の行事が催されます。特に有名なのは、巨大な「大造り物」の引き廻しで知られる熊本県の《八朔祭》。約260年の歴史ある《八朔祭》も、残念ながら今年はコロナの影響で開催中止となっています。

竹や杉など天然の草木を材料とし、世相を風刺したものや動物を型どった「大造り物」を乗せた山車が練り歩くさまはダイナミックで、いつかこの目で見てみたいと思わせるものですね。

京都の祇園では、新暦8月1日に舞妓さんや芸子さんが美しい着物姿で、師匠やお茶屋さんへ感謝を込めて挨拶回りをする風習があります。

【八朔】は別名「田の実の祝い・節句」といい、「田の実」が「頼み」に通ずることから日頃お世話になっている方へ初穂を贈る風習があったそうですよ。

『黄菊(きぎく)』きんとん製

『黄菊』1個378円 

賞味期限1日《万年堂》

繊細なきんとん製で「菊」の花びらを表現した一品です。鮮やかな黄色が映えるように、秋空の手拭いに合わせてみました。

持ち帰る際に型崩れして、下の方のきんとんが潰れてしまっているのはご愛嬌。この細やかなきんとんを芯(餡玉)に一つ一つ張りつける職人技に脱帽です。

ひとくちメモ

  • 柔らかなきんとん製。舌触りなめらかな餡。
  • 中はつぶ餡。なめらかなきんとんの餡と、小豆の粒の食感の違いが面白い。
  • 上品な甘さにまとまっている。
  • 中心の緑の部分は、こなし。弾力があって、甘さ控えめ。

今回ご紹介した和菓子店舗

《万年堂》

住所:名古屋市千種区山門町2丁目34番地 

地下鉄 東山線 「覚王山」駅1番出口より徒歩3分

電話:052-753-3311

営業時間:午前9時~午後5時30分

定休日:火曜日

(縁日の21日が火曜日の場合は営業し、翌水曜日が定休日となります)

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