こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
梅雨を代表する花といえば「紫陽花」。風鈴寺とも知られる京都の正寿院では、7月上旬まで美しい青や紫の「あじさい風鈴」が吊られています。涼やかな音を奏でる風鈴と紫陽花を眺めてみたいと何年も思っていますが、なかなか実現に至らず…。
今回はさまざまな名称をもつ「紫陽花」にスポットをあてた美しい和菓子をご紹介したいと思います。
『紫陽花』マスカット錦玉製 白餡
『紫陽花』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、寒天、巨峰、マスカット/食用色素
▪︎特定原材料等:なし
大きな毬のような形をなす『紫陽花』をキューブ状の錦玉で表した一品です。雨に打たれて艶やかに咲き誇る花姿が思い浮かぶ意匠ですね。
《和の菓さんのう》さんのマスカット錦玉製の上生菓子は、以前いただいたとき大変美味しかったのでそのことをお伝えしたら
マスカットというよりは「巨峰」です。巨峰のみにすると、どす黒くなってしまうのでマスカットを入れてあります。
とのこと。たしかに食べてみるとマスカットの爽やかさよりも、巨峰の甘みや仄かな渋みの方が強く感じられますね。よりジューシーな印象です。子どもは味気ない錦玉製の和菓子は好まないのですが、巨峰の味わいとキューブ状のプリプリした食感が楽しいと喜んで食べていました。
『七変化』きんとん製 道明寺芯
『七変化』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、道明寺、山芋、寒天/食用色素
▪︎特定原材料等:やまいも
紫陽花は、開花から日が経つにしたがって花の色が徐々に変化することから七変化とも呼ばれています。
ねっとりと柔らかなきんとんの上に煌めく錦玉で紫陽花を表現した一品です。錦玉の透明感が儚げに映り、目に離した瞬間にも色変わりしてしまうんじゃないかしらとさえ思えてきます。
『四葩(よひら)の花』練りきり製 小豆こし餡
『四葩(よひら)の花』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、小豆(北海道産)、山芋、餅粉/食用色素
▪︎特定原材料等:やまいも
紫陽花は別称が多く『八仙花』『刺繍花』『手鞠花』『四葩の花』…etc.と、その姿や特徴からさまざまな呼び名がつけられています。
練りきり製で仕上げられた『四葩の花』は、花弁の美しいグラデーションが楽しめる一品になっています。一粒の錦玉に情趣が感じられますね。ふくよかな曲線を描く花弁の上を雨の雫がコロコロと零れ落ちていくかのような…ふと目に止めたワンシーンを和菓子に閉じ込めた見事さに感心しきり。いつまでも眺めていたい風情でした。
今月の季節の上生菓子セット内容
左上から時計回りに
▪︎『青葉露』練りきり製 小豆つぶ餡
▪︎『四葩(よひら)の花』練りきり製 小豆こし餡
▪︎『さくらんぼ』練りきり製 フランボワーズ餡
▪︎『雨あがり』羽二重餅製 つぶ餡
▪︎『七変化』きんとん製 道明寺芯
▪︎『紫陽花』マスカット錦玉製 白餡
1箱6個入り 2,900円(税込)
毎年楽しみにしている『さくらんぼ』や『雨上がり』にまた出会えて嬉しいかぎり。『さくらんぼ』は子どもと一粒ずついただきました。
形といい、艶といい、少しだけ黄みがかった果実も含め本物そっくり!【やっとかめ文化祭2022】で記念品にいただいた絞りの手拭いと黄みが似ているなぁと思って置いてみました。
今回ご紹介した和菓子職人
フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》
製造者 | フリーランス和菓子職人 三納寛之 |
住 所 | 岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102 |
電話番号 | 090-3834-3444 |
定期販売 日·場所 | ◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階 毎月第2火曜日・第3日曜日 ◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 毎月第4水曜日 ※インスタグラムで予約可 |
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