おすすめ和菓子『唐錦』『山路』《和の菓さんのう》

二十四節気と和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

11月22日から二十四節気では【小雪】に入りました。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書

「ひゆるがゆへに雨もゆ紀となりてくだるがゆへなり」

「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」

こよみ便覧7ページ

冷え込みが厳しくなり雨が雪となって降ってくる頃になりました。積もるほどではなく、ちらつく程度なので【小雪】といわれたようです。本格的な冬の到来はまだ少し先…色鮮やかに紅葉した景色が楽しめる頃合いですね。色とりどりの落ち葉をサクサク踏みながら歩くのも乙なもんです。

さて今回はそんな季節にぴったりな和菓子をご紹介したいと思います。

『唐錦』

『唐錦』《和の菓さんのう》

  • 1個450円(税込)
  • 練りきり製ほうじ茶餡
  • 賞味期限:2日間
  • 原材料:砂糖、白餡、やまいも、餅粉、ほうじ茶/食用色素
  • 特定原材料等:やまいも

『唐錦』とは中国の絹織物の美しさを転じて、紅葉のみごとさを表した菓銘です。青々した緑の山々が色づいていくさまを3色に染め分けされた練りきり製で表現されています。

アングルを変えて撮影してみると、きゅっと絞った形が浮き出て、表情が変わって見えます。面白いですね。「銀杏舞い散る」手拭いを合わせたので、情感あふれる風景になったのではないでしょうか。

余談ですが、先日「和菓子作り体験」をしてきました。今まで何気なく食べていた練りきり製の和菓子がこんなふうに作られていたんだぁと感動するとともに、実際手を動かしてみると思うように出来ず、職人達に対する尊敬の念が高まったように思います。私が「染め分け+絞り」をしたら、色がずれそうです、トホホ。

⏫中は、ほうじ茶餡。子ども曰く

お茶飲んでるみたい。おいしい💕

だそうです。

『山路』

『山路』《和の菓さんのう》

  • 浮島&小倉羊羹製
  • 賞味期限:2日間
  • 原材料:砂糖、白餡、小豆、栗、小麦粉、上用粉、卵白、寒天/食用色素
  • 特定原材料等:小麦粉、卵

梅幸茶(色)の浮島が、青々繁っていた木々が鳴りを潜め冬支度をはじめる山々の情景を表現しています。ふわっとした浮島としっとりなめらかな小倉羊羹に、栗の食感がいいアクセントになっている一品です。

浮島と小倉羊羹の間にみえる白い部分は「淡雪羹」でしょうか。「白」が入ることで、梅幸茶と黒の小倉羊羹のコントラストをよりくっきりと見せています。

「梅幸茶(ばいこうちゃ)」

茶みを含んだ淡い萌黄色のことで、別称・草柳(くさやなぎ)とも呼ばれる。

享保~天明期にかけて活躍した歌舞伎の大立者・初代「尾上菊五郎」が好んだ色。※菊五郎の俳名である“梅幸”にちなみ「梅幸好みの茶=梅幸茶」となる。

⏫そういえば、昨年も同じ菓銘で作られてました(写真左)。浮島&小倉羊羹という組み合わせは一緒ですが、よく見ると今年のは栗が小倉羊羹に練り込まれています。絶妙に意匠が変わっているのが面白いですね。

今月の季節の上生菓子セット内容

左上から時計回りに

  • 『山路』浮島&小倉羊羹
  • 『山茶花』練りきり製小豆こし餡
  • 『色づき』練りきり製つぶ餡
  • 『秋深し』黒糖きんとん製道明寺芯
  • 『唐錦』練りきり製ほうじ茶餡
  • 『林檎』ういろう製林檎餡

1箱6個入り 2,900円

今回ご紹介した和菓子職人

フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》

定期販売

  • 名古屋星ヶ丘テラス 毎月第2火曜日・第3日曜日 
  • 岐阜県本巣市atelierフェリス 毎月第4水曜日

インスタグラムで予約可

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