こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
本日6月5日より二十四節気9番目の【芒種】に入りました。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧(※)」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書
「芒」とは、イネ科植物の穂先で針のように尖っている部分のこと。【芒種】とは、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔く頃のことを表しています。蒸し暑さに身体が堪える時期ではないでしょうか。体調管理に十分に気をつけたいものです。
【芒種】の七十二候 | 名称 | 意味 |
初侯 6月5日〜6月9日頃 | 蟷螂生(かまきりしょうず) | 秋に生みつけられた卵から、かまきりが誕生する頃 |
次侯 6月10日〜6月15日頃 | 腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる) | ホタルが暗闇に光を放ちながら飛び交う頃 |
末侯 6月16日〜6月20日頃 | 梅子黄(うめのみきばむ) | 梅雨入りと同じくして、梅の実が薄黄色に色づく頃 |
さて今回は《御菓子所 芳光》さんより見た目も涼やかな御菓子を取り揃えてみました。どうぞお楽しみください。
『紫陽花』薯蕷きんとん製 道明寺芯
『紫陽花』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個340円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも
紫陽花は、花の色が開花から日が経つにしたがって徐々に変化することから『七変化』という別名をもつ花です。白·淡紅色·薄紫に染められた薯蕷きんとんは、あたかも色が変化していく『紫陽花』を見ているかのよう。透明な錦玉は雨に濡れる『紫陽花』を表現したものでしょうか。雨の雫を表す錦玉は丸い形をしていることが多いですが、こちらのはスクエアですね。ころんとしたきんとん製にスクエアの錦玉は、形の対比が効いていて、一味違う意匠となっています。
中は道明寺芯。もちもちした食感の道明寺とさらりとした薯蕷きんとんはよく合います。
コラム~「紫陽花」の別名 紫陽花は花びらのような四枚のガクを中心に粒状の花をつけ、大きな毬のような形をなす花。その姿や特徴からさまざまな別名があります。『七変化』以外にも『八仙花(はっせんか)』『刺繍花』『手鞠花』『四葩(よひら)の花』と呼ばれることもあります。 |
『清流』葛製 白こし餡
『紫陽花』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個340円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも
中の餡が透けてみえる葛製の上生菓子は涼やかで、夏の御菓子にぴったりな製法です。水浅葱に染められた白餡で「水」の清冽さを表現し『清流』と銘うちました。菓銘の響きに合わせて《和詩倶楽部》さんの「水玉金魚」に御菓子を置いてみましたよ。
口に含むとその涼味に心もあらわれるようです。ふっくらした小豆の粒は川底にある小石の見立てなのでしょうか、それとも清流のなか泳ぐ魚の影の見立てなのでしょうか。想像をふくらませていただくのも一興です。
『雨上がり』薯蕷製 小豆つぶ餡
『雨上がり』《御菓子所 芳光》
▪︎販売価格:1個340円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも
真っ白な薯蕷をふわりと薄水色に染め、燕の焼き印を施し『雨上がり』の意匠としました。薯蕷の白が雨上がりの空の明るさを、薄水色が空の青さを表しています。澄みきった空を夏燕が飛んでいく、美しい情景ですね。
中は小豆つぶ餡。小豆の粒のどっしり感とふんわりした薯蕷の配分が絶妙ですね。《芳光》さんの伊勢芋を使った薯蕷はきめ細やかな仕上がり。ほんと、おいしいですよ💕
「伊勢芋」の特徴 独特の粘りの強さと、純白のきめ細かな生地に仕上がる性質は山芋の中でも最高品種! |
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子所 芳光》
住所 | 〒461-0038 愛知県名古屋市東区新出来1-9-1 □市バス基幹2系統、「山口町」又は「徳川園新出来」より徒歩5分 □名鉄瀬戸線「森下」駅·JR「大曽根」駅より 徒歩15分 |
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電話 | 052-931-4432 |
営業時間 | 9:00~17:30 |
休業日 | 日曜日+第3月曜日 ※祝日と第3月曜日が重なる日も定休日とさせていただきます。 |
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