こんにちは、きりこです。
待ちに待った【インデックス投資ナイト2022スピンオフ企画】、昨年に引き続き視聴することが出来ました。いやぁ、オンライン開催って素晴らしい!ありがとうございます✨
【インデックス投資ナイト2022スピンオフ企画】
- 日時:2022年7月9日(土曜日) 開始19:00 終了21:15頃
- 場所:オンライン配信のみ ※見逃し配信などはありません。
- チケット価格:2500円
今話題になっている投資まわりの事柄を、余すことなくディスカッションしてくれる素敵なイベント。テーマと登壇者のバランスも絶妙なんですよー。各部の特徴を簡単にまとめてみると
- 第一部:一般投資家目線に立った、経験談交えた話。バリバリの投資家ではない方が登壇者にいらっしゃるので、観客が共感しやすい雰囲気がある。
- 第二部:社会的注目度も高い話題を、専門家の方々がかみ砕いて伝えてくださる。
- 第三部:投資スペシャリストによるマニアック会談(笑)。山崎節に一般投資家が置き去りにされることも…それも善き善き(笑)
昨年の様子はこちらの記事をご覧ください。山崎 元氏は第三部の登壇者にもかかわらず第二部に乱入し、盛り上げてくださいました。
第一部 投資家座談会「相場の変動の大きさをどう乗り越えるか?」
登壇者:司会 つらお氏(吊られた男の投資ブログ(インデックス投資))
- 小林亮平氏(YouTube:BANK ACADEMY)
- ねこまにあ氏(ブログ:ねこのきまぐれブログ)
- くは72氏(ブログ:4+4=6でもない。8はパーなのだ。)
ねこまにあさんと、相場との向き合い方が近いなぁと親近感を覚えました。いわゆる「気絶している人が一番強い」ですね。
私も淡々とつみたてをしていて、ここ最近の暴落相場に気づかなかったタイプ。私はド素人ですが、ねこまにあさんはリーマンショック時に窓口販売業務で情報最前線にいたお方。その時は底知れない暴落相場に恐怖を感じ、その経験を経て情報との距離感が大事とのスタンスを身につけていらっしゃいます。どの程度の情報で自分が満足なのかを知っておくことが大事という、実体験に基づいた言葉は胸に響きましたねー✨
何でもYouTubeネタにしてしまう強心臓の小林氏、心配性・慎重派で毎日相場のチェック、記録をつけているくは72氏、ねこまにあさんと三者三様で、ベストバランスだなと思いました。司会者のつらお氏が一番黒い発言する(笑)のもなかなか見応えあり!の一部でした。
ここがポイント
今後の下落幅の見通し
- ー50%程度
- ねこまにあさんの「想定してない。(想定しても)世界はそれを超えてくる。」は名言
どのくらいのマイナスに堪えられるか
- 小林氏:ー50%
- ねこまにあ さん:ー50% 落ち方やその時の自分の経済状況にもよる
- くは72氏:最初に投資するときに決めたのはー60%、心理的にはー40%で堪えられなくなりそう
無リスク資産の比率
- 小林氏:60~70% 個人事業主なので事業資金として多めに
- ねこまにあ さん:40~50%
- くは72氏:13%
第二部 ついに始まった高校での金融教育は役に立つか?
2022年4月からは成年年齢が引き下げられて、18歳からクレジットカードなどさまざまな契約を自分の意志で行えるようになり、金融教育はより重要になっています。同時期の高校学習指導要領改訂では、金融経済教育の内容が拡充されます。金融教育の内容と、それが学生の人生でどのように役に立つのかについて大人も知っておきましょう。
「インデックス投資ナイト」公式サイトより
登壇者
- 森元憲介氏 (東京証券取引所金融リテラシーサポート部 課長 ※JPX金融リテラシー部 )
- 竹川美奈子氏(LIFE MAP,LLC代表、ファイナンシャル・ジャーナリスト)
「高校の家庭科で金融教育スタート!」というのがインパクト強すぎて、独り歩きしてた感がありますね。前提条件として、私たちが子供の頃受けた裁縫&調理メインの家庭科から、今は生活全般を学ぶ教科に変わっているんだそうです。衣食住、SDGs、介護・子育て、キャリアプランニング、家計管理(給料明細の見方)…etc.そこに金融教育(ライフプランニング・資産形成)が加わったイメージ。なので、家庭科だけで完結するものではないと。社会科では新科目「公共」で、金融のはたらき・仕組みを学ぶんだそうです。教科連動型で、金融リテラシーを若いうちから身につけようという主旨みたいですね。
現場でも社会科(公共)で金融の仕組みを学んだ次の時間、家庭科で資産形成を学ぶ等、一連の流れで金融リテラシーを高める工夫をしている学校もあるそうです。さすが、「一番現場で教科書を見てる人」と竹川氏に評されるだけあって、森元氏の発言には深みがあります。
ここがポイント
- 家庭科教科書200ページ(総学習時間:1300時間)のうち、金融教育は1~2ページ。教科書だけでは10代の子には理解が難しい。
- 家庭科の教科書はよく出来ていて、社会人向けのマネーセミナーでやっているような内容が詰まっている。大人が読んだ方がより役に立つ。地域の学生使っている教科書は、図書館で読めるのでぜひ!
- 外部講師・副教材は要注意。授業内容を丸投げせず、先生達には学びの目的や知見を活かした授業づくりをしてほしい。学生間や親子間でディスカッションして学びを深めると尚よし。
- 価格がどうやって決まるのか、数字の裏を考察するなど、学生のうちに深堀するとよい。
- ゲーム(教材)には、びっくりするような内容のものも。(短期)トレーディングではなく、株式(投資)の本質的なことを知ってほしい。お金の投資だけではなく、自己投資(稼ぎ力を高める)も大事!
お金の仕組みを知るのに、高井 浩章 著【お金の教室】を読んでみるのはいかがでしょうか?中学生2人がお金の本質的なことを学んでいくストーリーに、ハッと気付かされることも多いのではと思います。
第三部 激論: 話題のレバレッジ投信、激安アクティブ投信はインデックス投資家にとってアリかナシか?
登壇者:司会 カン・チュンド氏(投資信託クリニック)
- 山崎元氏(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)
- 水瀬ケンイチ氏(梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記))
- かえる氏(かえるの気長な生活日記。)
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021」でもiFreeレバレッジ NASDAQ100 が第5位にランクインするなど、一世風靡しているレバレッジ投信。私的には、レバレッジ…ハイリスクな投資だけど、何でこんなに流行ってるの?という気持ちでいっぱい。第5位受賞に掲載されたコメントを読んでも、かなり上級者向けの投信であることがうかがえます。
スペシャリストの方々は、どうお考えなのか。
…シンプルに「レバナスは買わない」で全員一致の回答。「(面白いもので遊んでみたいと思う人が買う)オモチャみたいなもの。レバナスは合理的な商品ではない」と山崎節炸裂。【ほったらかし投資術】で共著した水瀬氏も「リスク許容範囲内で、余裕資金で勝手に買えば良いのでは」と追従します。FPのかえる氏は、興味を示したお客様に目論見書を読んでもらったら、購入を留まった方がいらしたと話されていました。YouTubeでレバナスがおすすめされているのを鵜呑みにした(目論見書も読まない)初心者が購入しているのでは?と警笛を鳴らすお三方。司会のカン氏も、iFreeレバレッジ NASDAQ100が2倍の利益が得られると誤った捉えられ方がされていると仰っていました。
「レバナスはインデックスなのか?」との質問に、水瀬氏・かえる氏は「アクティブ」。山崎氏は「株価指数に連動しているという意味ではインデックス。但し、指数を利用しているだけ。運用上、好ましい属性とそうでないものがある」と上級者向けのお答えをされていました。
ここがポイント
- データ上は標準偏差47.46%の商品設計。リスクの考え方に照らし合わすと94%…1年で9割減ってもいい人が遊びで買う商品。
- ナスダックの調子が良かったので成功体験になってしまった感がある。
- レンジ相場に弱く、通常のナスダックファンドに劣る。
- つみたてだと(金額が)増えてはいるので、過剰に上手くいっているようにみえる。
- 【カン氏談】心配性なのでレバレッジをかけることが出来ない。そもそも(通常の)株式としてのリスクを背負っているので。
激安アクティブ投信については、全く存在すら知らなかった。勉強不足ですみません。題材となったのは「SOMPO123(そんぽワンツースリー)」。123銘柄で構成され、2021年12月設定された低コスト(信託報酬 0.077%)ファンドです。こちらに関しては、お三方とも概ね好評な様子でした。
MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)はあくまで参考指数なので、ランセンスフィーを支払う必要がなくコストを下げられるのが良い点で、いい試みだそうです。反面、銘柄数の少なさに「500銘柄まで増やしてはどうか。ポートフォリオのリスクが下がる」「会社の格付けが低いものが間引かれている。化ける可能性を持つ会社を切ってしまっているので、変化率が乏しくなる」等、様々な意見が行き交いました。
ここがポイント
- 「他のライバルの平均をもつ」商品設計は、運用競争を考えるといいと言える。ブランド商品をものすごく安く売ってしまったような、ビジネスとして勇気ある選択。【劇薬】にもなりうる商品。
- 指数に連動していないため、入れ替えを外部に告知せずに出来る。前告知すると、外すものは安く加入するものは割高になり、指数が損をすることになる。
- インデックスのコストが下がってきたから、ランセンスフィーにも目が向けられるように。(ランセンスフィーがある)インデックスというしばりがある方が安心できる時代があった。
- しょっちゅう売買しなくてはいけないポートフォリオは、いいファンドではない。
- ベンチマークはコミュニケーション。
- 運用会社には節度をもった商品展開を。1本1本育ててほしい。
- 経済時計では、現在は3:30~4:30くらい。居心地が悪い状況は、リターンの源泉。
最後に
素人目線、録音なしの当日のメモのみでレポートしましたので、正確ではないところもあるかもしれません。特に、第三部の後半はついていくのが精一杯でした。
ランセンスフィーや激安アクティブ投信について知れたのは収穫でしたね。一番気になっていた「高校での金融教育」について、現状が知れたのも大きかった!それにしても、竹川美奈子氏が着物で登壇されるとは…素敵でした。(しばらく着物を着てないけど、涼しくなったらまた着ようかなぁ)
つみたてNISAやiDeCoを継続してるものの、普段投資情報には疎いのでこういう機会は大変ありがたいですね。「ほったらかし投資術 第3版」を購入して読みたいと思います。
第三部の予定登壇者であった田村正之氏(日本経済新聞社)の著書もご紹介いたしますね。こちらは読了済ですが、資産形成を考えるにあたって非常に良書です。マスコミの(年金制度破綻)煽り報道に翻弄されなくなります。
関係者の皆様、登壇者の方々、こんな素敵なイベントを毎年ありがとうございます。改めて御礼申し上げます。
現地開催が復活しても、ぜひオンライン配信も継続していただけると有難いです。
追記 2023年はリアル&オンラインのハイブリッド開催となりました。
コメント
はじめまして!
インデックス投資ナイト第一部に登壇しましたねこまにあと申します。
イベントに関する記事を探していたら、こちらにたどり着きました(^^)
私の発言をこんな風に受け取っていただいて、ありがとうございます。
めちゃくちゃ嬉しくて、思わずコメントしてしまいました。
インデックス投資ナイトを知ってる人はそもそも情報感度の高い人が多いので、
私のように投資と距離を置くタイプの投資家の話に誰が興味を持つんだろう、と不安だでした。。
なので、きりこさんの「親近感」という感想はとても嬉しいです。
それから、「名言」とのお言葉も、笑。
記事にしてくださいましてありがとうございます!
私のブログ記事にもリンクさせてもらいましたので、差し支えるようでしたらご連絡ください。
ねこまにあさん、はじめまして。
【インデックス投資ナイト】登壇者の方が読んでくださるなんて想定していなかったので、大変感激いたしました。
素人目線なので、登壇者の方々が伝えたい内容が上手く纏められたか心配しておりましたが、ねこまにあさんに喜んでもらえ胸を撫で下ろしました。
ブログへのリンクもありがとうございます。