伊勢神宮参りをするなら、まず朝熊岳金剛證寺へ~「天空のポスト」にも立ち寄ったよ

日々のこと

こんにちは、きりこです。

夏休み、どこへ行こうか?子どもは思い出の絵も書かなくちゃいけないので、毎年悩みの種…基本的にわが家は、日本100名城巡りをメインに周辺に何があるかで観光先が決まります。今回は、松阪城址メイン。そこから伊勢神宮まで足をのばしました。

ノープラン旅なので、お伊勢さんに何があるかも知らない状態で出発です(笑)どうやら、伊勢神宮参りをするなら朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)へも参詣する習わしがあるようで…今回、初めて知りました。ということで、伊勢神宮参りをしたあと朝熊岳金剛證寺へも足をのばしました。

車で行くなら伊勢志摩スカイラインに乗ろう

朝熊岳金剛證寺を参詣するには色んなルートがあるのですが、ここはぜひ伊勢志摩スカイライン(有料道路)に乗りましょう!伊勢観光のパンフなどについている割引券を使えば2割引。

途中で伊勢湾を眺望できる展望台で、足湯に浸かったり、「天空のポスト」でベストショットを狙ったり出来ます。「天空のポスト」は毎日集配しているので、投函すれば旅の思い出とともに配達されることになります。ちょっとしたお楽しみですね。ハガキや切手は、売店でも購入できますよ。

実際このポーズをやってみると、パンフの女の子は足をしっかり上げて、かなり高くジャンプしていることが分かります。

売店では箒も貸してくれます。「魔女の宅急便」のごとく、箒で飛んでいるシーンをイメージして撮影することも…チャレンジしてみましたが、ジャンプするときの足の角度と撮影者のウデが足らず、残念ながらパンフのようには撮れませんでした。が、これもまた一興。

さぁ、展望台でひと休みしたところで、いよいよ朝熊岳金剛證寺へ。

朝熊岳金剛證寺のみどころ

伊勢神宮の鬼門を守る寺、朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)。

「お伊勢のかへりに朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参宮」

と、伊勢音頭にも唄われています。

まずは、二体の金剛力士像が守る仁王門へ。右側は口を開いた阿形,左側は口を閉じた吽形です。寺院によっては、仁王門の天井に見事な装飾を凝らしているところもあるので、じっくり眺めます。

仁王門を裏側からみると、別の像が祀られていました。知識不足で申し訳ないのですが、慈悲に満ちた優しいお顔立ちをなさっています。

仁王門に向かう階段手前に安直されていたのは、金佛(阿弥陀佛) 。元々、寂照寺(徳川秀忠の娘・千姫の縁の寺院)にお祀りされていたものだそうです。訳あって三河の昌光寺に売られていたのを向井勝翁氏が買い戻し、当山に安直されたとのこと。

珍しい由来の阿弥陀佛ですね。勉強不足ですが、他にも似たような事例があるのでしょうか。

連珠橋(太鼓橋)連間(つれま)の池

弘法大師が掘ったとされる連間の池。5月中旬から9月にかけて、数百の睡蓮が咲き誇ります。圧巻の眺めでしたね。金色に輝く鯉が涼しげに泳いでいました。

池の中央に架かる連珠(れんじゅ)橋を境に、此岸(迷いの世界)と彼岸(悟りの世界)を表しているそうです。「危険ですから登らないでください」の立て札があったため、渡ることは叶わずでした。

連珠橋の彼岸側に建つお堂は雨宝(うほう)堂です。神仏習合思想の神様、雨宝童子尊が祀られています。この神像は、天照大神が日向国に降り立った16才の御影を、弘法大師が感得し刻まれたという言い伝えがあるもの。国の重要文化財にも指定されています。

足早に通りすぎたので、しっかり御姿を拝めず…しまったなぁと感じております。

本堂へと向かう道すがら、仏足石を発見。立看板を読むと「天保4年(1833)に奈良薬師寺にある仏足石を模刻した」とあります。薬師寺仏足石は、天武天皇の孫・智努王が亡き夫人の供養のために刻ませた日本最古の仏足石【国宝】なんだそうですよ。

城巡りでも仏足石を見たことはありますが、アップで見ると彫りの美しさに圧倒されます。

いよいよ本堂へ。

本堂前には、寅と丑の像が飾られていました。御本尊虚空蔵大菩薩の智慧を戴いた智慧寅

頭上に大黒様を頂いた福丑

福丑は、触れれば心清く福徳智慧増進し、健康のご利益が授けられるとのこと。是非とも御利益にあずかりたいところでしたが、無情にも「コロナ禍のため触れないように」の注意書きが…致し方ありませんね(涙)

国指定有形文化財の本堂摩尼殿(まにでん)。御本尊の福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくぞうだいぼさつ)は、日本三大虚空蔵大菩薩の第一位として、福徳・威徳・智徳の三徳を有する仏様です。御本尊は秘仏で、20年に一度、神宮式年遷宮の翌年にご開帳されます。前回の神宮式年遷宮(第62回式年遷宮)は2013年でしたので、次回のご開帳はまだ先のことですね。

本堂に設置された厄除け六地蔵尊

「お伊勢参らば朝熊をかけよ、本堂を参拝した後は奥之院へ」

本堂から【奥の院】へと向かう道に、静謐な佇まいのお堂が見えてきました。明星堂です。この明星堂こそ、伊勢神宮の鬼門除けのために明星天子が祀られているお堂になります。明星天子は月・星の3字からなる「三光天子」とも呼ばれており、国土安泰と智慧成就の仏神です。

さあ、いざ【奥の院(呑海院)】へ。入り口の朱塗りの「極楽門」をくぐり抜けます。「極楽門」をくぐった者はみな、極楽浄土に行けるという謂れがある有り難い門です。

奥之院に続く道の両側には卒塔婆群が…

ここで子どもがトイレに行きたいと言うので、私ひとりで卒塔婆が建立された道をてくてく進むことになりました。延々と続くので、お参りされる方が迷わぬよう区画ごとに番地がふられています。

いやぁ、ひとりで歩くにはやや恐ろし…。道中、独特な静寂感に包まれていました。

2~8mにも及ぶ大きな卒塔婆群を抜けると【奥の院】の入り口が見えてきました。卒塔婆の供養林に緊張していたのか、心なしか肩の力が抜けた気分です。

【奥の院】のご本尊、地蔵菩薩。御釈迦様が入滅し弥勒菩薩がこの世に現れる五十六億七千万年の間、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)の人々を教化、救済した後で成仏すると誓願した仏様だと云われています。

今回初めて知ったのですが、卒塔婆の一番上には梵字で「佉・迦・羅・婆・阿(きゃ・か・ら・ば・あ)」と書かれており、空・風・火・水・地を表しているそうです。

朝熊岳金剛證寺と奥の院を参詣し、御朱印をいただきました。力強い筆致で惚れ惚れしますね。

朝熊岳金剛證寺 案内

  • 住所:三重県伊勢市朝熊町548
  • 電話番号:0596-22-1710
  • 参拝時間:24時間(本堂拝観時間 9:00-15:45)
  • 定休日:なし
  • 駐車場:あり

アクセス

●車
・伊勢方面から:志摩市方面に向かって浦田橋を渡り、道なりの右カーブすぐの分岐を左へ。伊勢志摩スカイライン(※有料道路)の伊勢側ゲートから約20分
※内宮周辺駐車場から、伊勢側ゲートまでは約3分

・鳥羽方面から:鳥羽駅から伊勢方面に向かって1km先にあるドライブイン鳥羽の手前信号を左折すると鳥羽側ゲートがあります。
※鳥羽駅から鳥羽側ゲートまでは約3分

●電車・タクシー 近鉄五十鈴川駅、JR・近鉄鳥羽駅より山頂展望台まで、タクシー約30分

●参宮バス 近鉄五十鈴川駅~浦田町(おはらい町入口)~金剛證寺~朝熊山上広苑 (土日祝、年末年始、お盆のみ運行)

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