『栗きんとん Terroir』3つの地域の栗を食べ比べ《柏屋つちや》

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こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

9月に入り、栗きんとんが解禁になった和菓子屋さんをちらほら見かけます。色んな和菓子屋さん独自の栗きんとんを食べ比べるのも、この季節ならではの楽しみのひとつ。

今回ご紹介するのは、2020年9月に岐阜県大垣市で創業された《柏屋つちや》さんの栗きんとん。店主・槌谷 祐哉氏は、銘菓『みずのいろ』でも知られる《御菓子つちや》の九代目でした。

独立された後も、素敵な和菓子を作り続けていらっしゃいます。創業時、最初の一歩として作られた御菓子が『栗きんとん』でした。

《柏屋つちや》のコンセプト

“栗や柿、小豆、大豆など日本のお菓子のルーツといわれている「果子(かし)」に着目し、素材の味を最大限に活かした「お果子屋」を目指しています。”

今回ご紹介するのは、栗の産地ごとの味の違いを楽しめる『栗きんとん Terroir』です。贅沢ー!

テロワール(Terroir)とは

元々は「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉で、土壌や気候、地形などが作物に与えた性格を指します。

『栗きんとん Terroir』

『栗きんとん Terroir』《柏屋つちや》

  • 1箱3個入り 1,080円(税込)
  • 販売期間等:9月7日~ 全国三越伊勢丹・菓遊庵にて限定販売
  • 賞味期限:2日間 10℃以下で保存してください
  • 特定原材料等:なし
  • 栄養成分表示:1個(27g)あたり 82kcal

包み紙をほどいたら、どこの産地か分からなくなっちゃうのではなかろうか…

というのは、杞憂に終わりました。えーっっ、こんなに違うものなの?

成型の仕方は、その土地の「栗きんとん」に合わせてあるんだろうなぁというのは、Gifuバージョンを見れば何となく想像がつきます。おなじみの茶巾絞りだ。

何より驚いたのは、色合い。これまで、各地域の「栗きんとん」を食べたことがありましたが、大概が黄色っぽい仕上がりでした。Ibaraki、茶色い…。もしかしたら知らないだけで、ほかの地域も違う色合いの「栗きんとん」が存在するのかも!俄然、興味が出てきましたよ。

※『栗きんとん Terroir』は、産地による味の違いを楽しんでいただく御菓子です。栗の優劣などを決めるものではないことを予めご了承くださいませ。

Gifuー岐阜県産 早生

あっさりとした甘味とキレの良さが特徴で、バランスのよい味わいになっている。

愛知県民おなじみの「栗きんとん」といえば、《恵那川上屋》はじめとする岐阜県産の栗ですね。「栗きんとん」発祥の地としても知られる中津川市では、市内14店舗の栗きんとんが食べ比べ出来る「中津川栗きんとんめぐり 風流・ささゆり」が、にぎわい特産館(JR中津川駅前)にて販売されています。

⏬《恵那川上屋》では季節ごとの「栗きんとん」をお楽しみいただけます。

ひとくちメモ

蒸栗色(むしくりいろ)の栗きんとん。

最初はサラッと、後からなめらかな舌触りへと変わる。甘みがあっさりな分、栗本来の深みが感じられる。

Ibarakiー茨城県産 石槌(低温熟成)

天津甘栗を思わせる濃厚な味、クリーミーな食感が特徴。

今回、一番興味があった「Ibarakiー茨城県産 石槌(低温熟成)」。今回初めて知ったのですが、茨城県は栗の収穫量全国No.1なんですね。

茨城県笠間市は、栗の栽培面積日本一。栗の甘みが通常の2~3倍になる「貯蔵栗【一定期間冷蔵(0℃前後)貯蔵する】」を開発し、ブランド力向上を図っています。

ひとくちメモ

丁子茶(ちょうじちゃ)色の栗きんとん。

ねっとりとした口当たりで風味豊か。所々、細かい栗粒がのこっており、食感のアクセントになっている。

Kumamotoー熊本県産 早生

ほっこりとした風味と、栗本来の味わいが楽しめる。

西日本最大の栗の産地、熊本県。粘土質の土壌は栄養分を蓄えるため、質の良い栗が実ります。

以前食べた熊本和栗も、ほっくりとした食感と濃厚な栗の風味が堪能できる御菓子でした。なんたって、菓銘が『栗好き』ですもんね。栗の品質に自信がある証拠です。

ひとくちメモ

淡黄(たんこう)色の栗きんとん。

きめ細かな舌触り。口に入れたとたん、鼻孔にふわりと香りが抜ける。

今回ご紹介した和菓子店舗

《柏屋つちや》

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