こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
うちのオヤツは和菓子:洋菓子=8:2ぐらいなので
おかあさーん、今日のオヤツなぁに
あんこ?あんこだったらいらなーい
かように、選り好みするお子さんに育ってしまっています。ちなみに、この場合の“あんこ”は「こなし」「練りきり」を指します。まぁ、子どもが食べるにはちょっと重いのかもしれませんね。
今回は、そんな子どもでも食いついた和菓子をご紹介したいと思います。
御題菓(おだいか)彩雲~『光』
1月初旬、宮中行事「歌会始(うたかいはじめ)」で短歌に詠み込むべき事柄のことを御題といいます(次の年の御題は、その年の歌会始の終了後に発表されます)。
※今年はコロナ情勢のため開催見合せ
御題菓は、その御題からイメージをふくらませ、1年かかってつくる創作和菓子です。同じ御題なのに、和菓子屋ごとに解釈の仕方も和菓子の形状も違ってくるのが面白いところ。
両口屋是清の棹菓子は、毎年お見事!と膝を打つ出来映えです。
2019年の御題『光』に対して、『彩雲』と菓名をつけ、風光明媚な光の世界を表現しました。
幾層にも色分けされた村雨餡は、ほろほろとした優しい口どけ。
綺麗な色合いが重なりあう光を表現しているようで、食べるのがもったいないと感じたほどでした。
購入可能期間 11月後半~1月上旬
こどもポイント 栗がかがやいている。
みずのいろ
“水の都”と呼ばれる大垣の老舗和菓子屋《御菓子つちや》の『みずのいろ』は、繊細な干菓子です。
パリっとした表面と中のジュレの食感の違いが楽しく、また、原材料にハーブを使用しているので身体にやさしい感じもたまりません。
難点はその繊細さゆえ、店舗販売のみ(発送不可)であること。ただし、ちょこちょこ催事販売をしているので、買える機会に巡りあえるでしょう。
購入可能期間 通年
それぞれの色は四季折々を表しています。
こどもポイント 虹?赤とオレンジがおいしい。
亥の子餅(いのこもち)
亥の子餅は、亥の月亥の日亥の刻(2021年は11/11)に無病息災を願って食べる和菓子です。うり坊(いのししのこども)に見立て、餅皮製に穀物が混じった餡でつくられるのが一般的です。
川口屋さんのは、亥の子餅の中に銀杏と柿が入っていて、これは猪が食べた木の実などの見立てになっています。
名古屋市栄の抹茶専門店《茶々助》※でいただいたそのあしで、川口屋さんにも出向いた覚えがあります。この日、初めて川口屋さんに訪れました。
こちらの商品は、例年同じ意匠だと思うので、今年も買いに行く予定にしています。
※《茶々助》は、2020年9月~閉店。
購入可能期間 10月下旬~11月中旬
こどもポイント わぁ、中になんか入ってる。いのししに見えないねー
紅葉溪(もみじだに)
また、食べたいと2年続けて買い求めた和菓子です。現在、この情勢で名古屋三越の両口屋是清は、限定和菓子を置くことを止めてしまっているようです…ざんねん、今年の秋に復活していることを祈ります。
渓谷の紅葉が色づくさまを表現したかわいらしい意匠の薯蕷ですが、趣向が凝らされています。入れ子構造になっていて、中から小玉入り薯蕷があらわれ、割ったときの楽しさも味わえます。
月ごとの三越限定和菓子は、【御蒸菓子見本帳】(※)から復刻させたものや少し凝ったものを展開していたので、密かな楽しみだったんですよねー
※御菓子のイラストが載った見本帳。江戸時代には、カタログのようにして御菓子の注文を承っていました。
こどもポイント おもしろーい!鉄火巻きみたい
えっ、鉄火巻き!?鉄火巻きなの!と驚いたコメント。すると、あ~ら不思議。もう、鉄火巻きにしか見えなくなってきた…フフフ
くりは奈
落雁(らくがん)って苦手だったんですよね。砂糖のかたまり…あまい、甘い、ただそれだけ。
その固定観念を打ち破ったのが、この生栗らくがんです。“なま”なので、通常の落雁に比べてやさしくほどけ、口いっぱいに栗の芳しさが広がります。ほんとに繊細な干菓子なので、取り出す時も慎重に。でないと、栗の字が崩れちゃったなんてことになります。
購入可能期間 通年
栗と抹茶って、名コンビというくらい合いますよねー。
こどもポイント 食べるとふわふわ。←固くないと言いたいらしい。
まとめ
こども目線の感想も入れてみましたが、いかがでしたでしょうか?
『紅葉溪』以外は、今も買える商品ですので、機会があれば一度召し上がってみてください。あっ、御題菓はテーマによって少し意匠が変わると思いますので、ご注意くださいませ。
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