【寒露】秋の季語とおすすめ和菓子『豊穣』『初雁』《千本玉壽軒》

二十四節気と和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

10月8日より二十四節気【寒露】に入ります。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書

陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也

朝晩の冷え込みがはっきりし、露の冷たさに秋の深まりをしみじみと感じる頃です。日中は澄んだ空気のなか過ごしやすい日が多くなります。

【寒露】の七十二候名称意味
初候 10月8日〜10月12日頃鴻雁来(こうがんきたる)雁が北から渡ってくる頃。
次候 10月13日〜10月17日頃菊花開(きくのはなひらく)菊の花がさく頃。
末候 10月18日〜10月22日頃蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)蟋蟀(※ツヅレサセコオロギのこと)が戸口でなく頃。

また【寒露】より[晩秋]の季語へと移り変わります。今回は深まる秋を楽しむ和菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。

秋の季語の区分
初秋:立秋から白露の前日まで【初秋の季語と和菓子
仲秋:白露から寒露の前日まで【仲秋の季語と和菓子
晩秋:寒露から立冬の前日まで【晩秋の季語と和菓子

『豊穣』こなし製 白あん

『豊穣』《千本玉壽軒》
▪︎販売価格:1箱4個入り 1,998円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:小麦粉
▪︎栄養成分表示:1箱4個あたり 544kcal

豊穣とは農作物が豊かに実ることを指す言葉です。朱色と赤支子(あかくちなし)で染め分けたこなしに稲穂の型押しをし、丸みを帯びた意匠で『豊穣』を表しました。

こちらは俳人·河東碧梧桐が詠んだ句です。一粒の米も無駄にしないという思いから、落穂拾いは大事な仕事でした。“祝ひけり”の五文字に、無事に収穫できた豊の秋(とよのあき)の喜びが感じられます。

原材料名砂糖(国内製造)、手芒豆、小豆、白小豆、上用粉、水飴、小麦粉、餅粉/着色料(赤3号、赤106号、黄色4号、青1号)

中はさらりとした白あん。むっちりとしたこなしと相性抜群です。

『初雁』黒糖葛 黒こし餡

『初雁』《千本玉壽軒》
▪︎販売価格:1箱4個入り 1,998円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1箱4個あたり 544kcal

黒糖葛でなめらかなこし餡と蜜漬した百合根を包み『初雁』の意匠としました。黒糖葛から透ける百合根の白を、優雅に飛んでいる雁の姿に見立てています。

『初雁』は【晩秋】の季語。秋になり、その年初めて北方から渡ってくる雁のことを「初雁」といいます。雁の鳴き声や飛翔する姿は、古くより多くの歌に詠まれてきました。

江戸時代の俳人·加賀千代女は、秋の寂寥感を初雁の聲の余韻に準えて詠みました。

原材料名砂糖(国内製造)、小豆、葛、加工黒糖、水飴、百合根、餅粉

中は上品な甘さの黒こし餡。黒糖入りの葛生地ともよく合います。

『まさり草』ういろう製 黒こし餡

『まさり草』《千本玉壽軒》
▪︎販売価格:1箱4個入り 1,998円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1箱4個あたり 544kcal

藤色に染めたういろうで誇らしげに咲くさまを表現した一品です。『まさり草』とは菊の異称。平安時代の歌合わせ《寛平内裏菊合》にて詠まれた句に由来しています。

すべらぎの万代 (よろづよ) までにまさりぐさたまひし種を植ゑし菊なり

菊には他にも「陰君子(いんくんし)」「隠逸花(いんいつか)」「星見草(ほしみぐさ)」「霜見草(しもみぐさ)」「千代見草(ちよみぐさ)」などの異称があります。

今回ご紹介した和菓子店舗

《京菓子司 千本玉壽軒》

住 所 〒602-8474
京都府京都市上京区千本通今出川上ル上善寺町96
□市バス「千本今出川」下車徒歩1分(JR京都駅から市バス206号 約35分)
電話075-461-0796
営業時間8:30~17:00
休業日水曜日

《茶寮SENTAMA(せんたま)》

住 所 〒602-8474
京都府京都市上京区千本通今出川上ル上善寺町93
□市バス「千本今出川」下車徒歩1分(JR京都駅から市バス206号 約35分)

茶寮SENTAMA Instagram
電話075-461-5747
営業時間10:00〜16:00
※菓子教室がある時は12:00〜16:00となりますので、事前にご確認ください。
休業日水曜日

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