こんにちは、きりこです。
「鬼滅の刃」の大ブームで声優さんにもスポットがあたり、テレビでも声優さんの活躍ぶりが取り上げられることが増えましたね。アニメーションの吹き替えを俳優さんがなさることがありますが、絵から浮いて声が聞こえることがあり、やっぱり本職は違うもんだなぁと感心したことがあります。
そんな声優さんの力量に着目したのは【AD-LIVE】がきっかけ。
【AD-LIVE】とは
大まかな世界観、いくつかの出来事が決まっているだけ、あとは全てをアドリブで紡ぐ舞台劇。
鈴村健一が総合プロデューサーを務め、人気声優が数多く出演。声優の組み合わせの妙、演出・裏方陣の技量に、虜になること間違いなし!
たまたま昨年コロナ禍中、某サイトで視聴した【AD-LIVE】が滅法おもしろく、すっかり嵌まってしまいました。しかも毎年変わるテーマに、今年はどんな仕掛けがなされるんだろうとワクワクが止まりません。
名脇役「アドリブバッグ」の存在
忘れていけないのが「アドリブバッグ」の存在。出演者が肩から掛けているバッグの中には、一般募集された「アドリブワード」が書かれた紙が詰め込まれています。
どんな時に取り出してもよし!ルールはたった一つ
引いた「アドリブワード」は、必ずセリフとして読まなければならない。
これが、なかなか物語を面白くしてくれる要素なんですよ。一般募集なので、観客も自分が考えたワードが読まれるかもしれないと期待が高まります。舞台演出に観客も巻き込んだ「アドリブワード」、考えた人は天才です✨
思いもよらないワードが飛び出て演者のバックボーンを決定づけたり、場面ぴったりな神ワードが出て拍手喝采となったり…演者の手がアドリブバッグに伸びるたびにドキドキ感も味わえて、より一層楽しめるアドリブ舞台劇となっています。
2020年【AD-LIVE】は謎解き×アドリブ
2020年公演は、謎制作のエキスパート・SCRAPとの奇跡のコラボレーション。謎解きしながら【脱出】を試みる演者、予測不能なアドリブ劇ははたして成立するのでしょうか。
舞台となるのは“豪華客船”。様々な謎解きが仕掛けられた“謎解き豪華客船”の船上で出会うのは【届けたい物がある人】と【どうしても会いたい人がいる人】
順調に航海していると思われていた豪華客船は突如沈没の危機に遭遇!しかし、脱出を試みる二人の前には様々な謎が立ちはだかる!
海をゆく船上、限られた世界観の中で、どんな物語が紡がれていくのか!?
果たして彼らは無事脱出し、それぞれの目的を果たすことができるのか!?
【AD-LIVE2020】第6巻 より
本格的な謎解きもしないとストーリーが進まない、キャラクターの持つ物語も展開していかなきゃならないと、制約が多い中でのアドリブ芝居って本当に役者の力量が問われる…そこが観てる方には魅力的に思えて、最後まで飽きさせない構成となっています。
【AD-LIVE2020】出演声優ペア全8組16公演(昼・夜)リスト
【AD-LIVE】が始まってはや12年、毎年毎年、総合プロデューサー鈴村健一が織り成す設定、声優の組み合わせにこちらは感心しきり。演者たちはお互いどんなキャラクター作りをしてくるか当日舞台に出るまで分からない、恐ろしすぎる(笑)設定なので、幕開けから一瞬たりとも目が離せません。
- 森久保祥太郎×八代拓
- 津田健次郎×西山宏太朗
- 高木渉×鈴村健一
- 小野賢章×木村良平
- 木村昴×仲村宗悟
- 浅沼晋太郎×日笠陽子
- 蒼井翔太×浪川大輔
- 鳥海浩輔×吉野裕行
どの組み合わせも面白そうな予感がしますが、全巻買うほどの財力がないので(笑)、今回は【浅沼晋太郎×日笠陽子】の回を購入することにしました。
浅沼晋太郎さんといえば「Mr.千秋楽」と名付けられ、過去何回も鳥肌が立つくらいのお芝居を見せてくれた【AD-LIVE】の立役者。緻密な役作りには、毎回圧倒されます。その浅沼さんとタッグを組むのは、今回【AD-LIVE】初参戦の日笠陽子さん。どことなく破天荒なイメージの声優さんですね。
緻密な策略家×JOKERの組み合わせは、いったいどんな物語を紡いでくれるのでしょう。
《浅沼晋太郎×日笠陽子》昼公演
浅沼晋太郎:チンピラ【片岡竜二】
日笠陽子:小心者なOL【林由季子】
赤の他人だと思っていたら、実は知人だったというのは【AD-LIVE】で起こりがちなのですが、今回も浅沼さんがふった設定に日笠さんが乗り、幼なじみの二人として物語が進行していきます。
後半、浅沼節が炸裂し状況が一変。究極の選択を迫られる【由季子】に、語りかける【竜二】のラストシーンに心が震えます。
とにかく、【AD-LIVE】を知り尽くした男・浅沼晋太郎がカッコいい✨そして、日笠陽子さんはやっぱり変な人だった(褒めています)。初めての【AD-LIVE】で、そんなキャラ設定でくる!?ドシリアスな展開なのに、どこかクスッと笑ってしまうのは日笠さんのキャラのせいです。
《浅沼晋太郎×日笠陽子》夜公演
浅沼晋太郎:自称元プロレスラー【馬喰横山金之助】
日笠陽子:幽霊(推定年齢6才)【佐々木トシヨ】
あれっ、デジャブ?浅沼さんが出てきたとたん思った感想。それもそのはず、浅沼さんのキャラクターは十周年記念公演で出てきた編集者、私が【AD-LIVE】に嵌まったキッカケとなった作品の登場人物のその後の姿だったのですから。もちろん、その作品を見てない人でも十分楽しめる役作りとなっていますが、歴代の【AD-LIVE】を知っている人はより物語を深く味わえて、さすが策士の浅沼さん!と絶賛したくなりました。
夜公演は、昼公演で謎のテイスト・ストーリーの流れが分かって鮮度が下がりがちになるのですが…日笠さんの掟破りの幽霊キャラクターが舞台設定までも変え、ラストの選択ではまさかの展開が生み出されました。
まとめ
今回は初めての無観客公演とあって、観客の反応が見えない分、演者の皆さんはやりづらい部分もあったのではないかと思います。特に「アドリブワード」、場面から外れたワードでも観客は“それはそれで面白い”という反応を返すのですが、無観客では手応えがあまり感じられなかったのでは?と。
ただ、ライブ配信ならではのカメラワークが素晴らしく、映画のワンシーンを観てるかのようで楽しめました。
【津田健次郎×西山宏太朗】や【小野賢章×木村良平】の回も気になります。【AD-LIVE】は、同じ世界観を他のペアがどう演じたのかも観たくなってしまうんですよね。困った、困った💓
コメント