子どもと行く日本100名城の旅⑬現存十二天守「松江城」~おいしい御菓子も召し上がれ

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

ゴールデンウィークを利用して山陰地方の松江城·月山富田城·鳥取城を訪れました。松江城は現存十二天守のひとつ。昨年愛媛·高知の四城を制覇しましたので、残すところ弘前城·備中松山城の二城となりました。

江戸時代以前に築城され、天守が現存された状態の城は全国で十二城。その中でも国宝とされているのが、太字の松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城の五城です(☆は来訪済みの城)。
  1. 弘前城(青森県)
  2. 松本城(長野県) ☆スタンプ未
  3. 丸岡城(福井県) ☆
  4. 犬山城(愛知県) ☆スタンプ未
  5. 彦根城(滋賀県)
  6. 姫路城(兵庫県)
  7. 備中松山城(岡山県)
  8. 松江城(島根県)
  9. 丸亀城(香川県)
  10. 高知城(高知県) ☆
  11. 松山城(愛媛県) ☆
  12. 宇和島城(愛媛県) ☆
◇ 松江城の特徴
▪︎堀尾吉晴(松江開府の祖)が慶長12年(1607)から5年の歳月をかけ完成させた。堀尾2代、京極1代、松平10代の居城
▪︎現存十二天守中、広さ第2位、高さ第3位
▪︎入母屋屋根をもつ櫓の上に望楼(物見櫓)をのせた形の天守(望楼型天守)。また、入口に「附櫓(つけやぐら)」がついている複合式天守でもある
▪︎左右で大きさの違う鯱。大きいほう(俗に雄)は2.08mあって現存する木造の鯱の中では一番大きい
▪︎別名:千鳥城

訪れたのはゴールデンウィークの10時30分ごろ。松江城の駐車場はどこもいっぱいでした。土日祝なら県庁の駐車場が開放されているので、そちらに停めてスタート。小腹もへったことだし、庭園を眺めながら和菓子をいただくことにいたしましょう。

【松江城を満喫するプラン
松江歴史館内「きはる」にて抹茶一服⇒武家屋敷⇒小泉八雲記念館⇒松江城天守閣⇒松江神社参拝⇒興雲閣·亀田山喫茶室にてティータイム

庭園を見ながら松江の銘菓をいただこう

松江歴史館の展示室では松江城と城下町の形成をはじめ、松江藩の歴史・文化、城下の人々の暮らしなどを資料や映像、模型で紹介しています。

展示室は有料ですが、館内の「喫茶きはる」や千利休が関わったとも伝わる茶室、ミュージアムショップ等は無料で楽しむことが出来ます。

旅の疲れを癒すため、庭園を眺めながら「喫茶きはる」にて抹茶&和菓子を嗜むことにしました。

通常は“現代の名工·伊丹二夫氏”による和菓子作りの実演を見ることも出来るそうです。が、訪れたのが繁忙期だったためか不在。上生菓子もおまかせとなっていました。私と夫はおまかせの上生菓子を、子どもは「松江三大銘菓セット」を注文。いったいどんな和菓子が来るかドキドキです。

運ばれてきたのは練りきり製の『チューリップ』と『山吹』。『チューリップ』には波紋の、『山吹』には青楓の干菓子も付いていて得した気分です。夫はきんとん製の『岩根つつじ』が良かったらしく、ちょっぴり残念そうでしたが。

子どもの手元には『若草』『山川』『菜種の里』の干菓子セット。『若草』は食べたことがありますが『山川』と『菜種の里』は初めてです。どうやら菜の花色とふんわりとした質感からカステラのような御菓子をイメージしていたらしく「おいしいけど、違う…」と複雑な表情を浮かべていました。

タイミングよく、歴史館前で行われた松江城鉄炮隊・松江城姉さま鉄炮隊の「火縄銃による鉄砲演武と日本刀による居合切りの披露」を見ることも出来ました。火縄銃の音はなかなかの迫力でしたよ。

塩見縄手を散歩しながら武家屋敷まで行こう

松江城の北側堀沿いには江戸情緒が感じられる建物が建ち並んでいます。家中屋敷の建物を活かした美術館やお店などがあり、ふらりと歩いているだけでも楽しいもの。この辺り一帯を「塩見縄手」といいます。武家屋敷に住んでいた“塩見小兵衛”が異例の出世をしたことを讃えて、この通りを「塩見縄手」と呼ぶようになったそうですよ。

てくてくと塩見縄手を歩いていると、堀川沿いに設置されている雨粒の形をした石像「雨粒御伝 (あまつぶおんでん)」に出会いました。愛らしい風貌に癒されますね。「雨粒御伝」は全部で8体、それぞれご利益があります。

⏫こちらは「雨粒和伝」さん。“心を鎮め穏やかに寛大な心と調和をもたらす”そうです。穏やかな松江にぴったりな御伝さんですね。

塩見縄手の中程に「武家屋敷」が見えてきました。当時のまま保存された首屋·長屋門·塀などから、かつての松江藩士の暮らしが偲べます。

座敷(来客を迎える部屋)には“塩見小兵衛”の精巧な人形が置かれていました。こちらは書院や柾目(平行な木目)の長押、九曜紋の釘隠し等、格式を重んじた造りになっています。

触れることは出来ませんが、一緒に記念撮影は可能なようです。子どもは正面に座り、挨拶を求めるポーズで記念撮影。

プライベートな居住空間は面皮(角に丸みを残した木材)の長押や愛らしいふくら雀の形をした釘隠しなど、遊び心に溢れた造りになっています。

松江城天守閣へ登城しよう~みどころ

松江城の国宝の決め手の一つ、特徴的な構造(天守の柱308本の柱のうち96本が通し柱)はぜひ見てもらいところ。これは全国で同時期に多くの城が築城されていたため大きな柱を作る木が手に入らず、心柱を使わない2階分の短い通し柱を配置して天守を支える構造としたからです。他にも、梁の上から立ち上がる柱や花頭窓、2階の千鳥破風の痕跡…etc.みどころ満載。中はけっこう薄暗いので足元に気をつけながらじっくりとご覧になることをおすすめします。

【包板(つつみいた)】
一面だけ、あるいは二面、三面、四面に板を張って鎹(かすがい)や鉄輪(かなわ)で留められている物がある。この柱を覆う板を「包板」と呼ぶ。
【天守最大柱】地階~1階
包板を持たない東西2本の通し柱。天守国宝化の決め手となった祈祷札もこの柱の地階部分に打ち付けられていた。

【梁の上から立ち上がる柱】
柱と梁を逆T字に組み合わせるなど短い柱を巧みに利用し、建物の中心に荷重がかからないように工夫が施されている。
【国宝指定書(写し)】5階
原本は国宝に附指定された祈祷札2枚、鎮宅祈祷札4枚、鎮物3点とともに松江歴史館に収蔵されている。

松江城の周りはみどころいっぱい💓おいしい御菓子もどうぞ

塩見縄手には明治の文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)にまつわる建物が立ち並んでいます(松江では1年と3か月余りを過ごし、生涯の伴侶とも出会っている)。

「小泉八雲旧居」「小泉八雲記念館」にも時間の許す限り立ち寄ってみましょう。「小泉八雲記念館」の展示物は撮影不可ですのでご注意を。作品だけではなく、八雲が使用した印鑑や名刺·宛名ラベル、長煙管、衣服…etc.見応えある展示となっています。

塩見縄手沿いをぐるりと周り松江城に戻ると八雲ゆかりの「城山稲荷神社」や「松江護国神社」を拝むことが出来ます(今回は時間の都合上、立ち寄れず)。

松江城山二の丸「興雲閣」の横にある松江神社。神社と洋館が立ち並ぶさまは否が応でも目を引きます。

明治天皇の行在所に使用する目的でつくられた洋館「興雲閣」。装飾や彫刻を多く用いた華麗な仕上げになっています(天皇の巡幸は実現せず)。明治40年(1907)、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の山陰道行啓にあたり5月22日~25日に旅館として使用されました。

開館時間◇ 興雲閣
【 4月1日~ 9月30日】 8:30~18:30
【10月1日~3月31日】 8:30~17:00
◇ 亀田山喫茶室(興雲閣1階)
【月火木金】 9:00~16:00
【土日祝 】9:00~17:00
休館日年中無休 ※「亀田山喫茶室」定休日 毎週水曜日(祝日やイベント時は営業)
入場料なし

「松江城」利用案内

住所〒690-0887
島根県松江市殿町1-5
□ JR 松江駅からレイクラインバスで約 10 分「国宝松江城 (大手前)」下車 / 徒歩 2 分
◆ 大手前駐車場 TEL:0852-22-2242
◆ 城山西駐車場 TEL:0852-60-1119(松江市交通局)
◆ その他の駐車場案内
松江観光協会公式サイト(水の都松江)内、駐車場ページをご覧ください
電話番号
FAX
0852-21-4030(松江城山公園管理事務所)
0852-21-4211
天守入場料◇【大人】680円【小人(小・中学生)】290円
◇【3館共通券(松江城天守·小泉八雲記念館·武家屋敷)】大人 1,100円 • 小人(小・中学生)510円
※3館共通券はご購入日を含め3日間ご利用いただけます。
天守入場時間□ 4月1日〜9月30日
午前8時30分~午後6時30分(受付終了 午後6時)
□ 10月1日〜3月31日
午前8時30分~午後5時(受付終了 午後4時30分)

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