【晩春】の季語とおすすめ和菓子『花衣』《川端道喜》

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

そろそろ桜も散り始め見納めといったところでしょうか。桜がはらはらと舞うなかを歩くのが好きなので、満開の頃よりも今が一番好きだったりします。

さて、今回は【晩春】の季語でもある「花衣」を意匠とした和菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。

春の季語の区分

◇初春:立春から啓蟄の前日まで
◇仲春:啓蟄から清明の前日まで
◇晩春:清明から立夏の前日まで
初春~晩春までの全ての期間に共通する季語を「三春」といいます。

『花衣』餅皮製 小豆こし餡

『うす衣』《川端道喜》
▪︎販売価格:1箱5個入り 3,672円(税込)
▪︎賞味期限:当日中
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:1個(60g)あたり 188kcal

春爛漫を思わす美しい淡紅色の餅生地で小豆こし餡を包み『花衣』の意匠としました。表面には満開の桜を思わす焼印が施されています。古来は襲色目[桜がさね(表:白×裏:紫または二藍 (ふたあい) のもの)]のことを「花衣」といいました。現在では「花衣」は、お花見の時に着る晴れ着の総称を表します。桜時に調和する美しい装い…古から誰も彼もが華やぐ気持ちを装いに込めて春の訪れを楽しんできたのしょう。

和の伝統色の名称を繙くと古来日本人の色彩感覚の豊かさに感嘆いたします。私がよく和菓子の色合いを和の伝統色で表すのは、伝統色の(音の)響きや色彩が和菓子の世界観と重なるものがあるからなのかもしれません。

原材料名こしあん(国内製造)、餅粉、砂糖//着色料(赤3号)

薄く伸ばした餅生地はあんこの色が透けて見えるほど!濃い裏地をそっと透けさせ淡くやさしい色合いを表現する、まさに襲色目の手法と云えるのではないでしょうか。

ひっくり返してみると餅生地の重なり方がよく分かります。ころんとしたフォルムといい、三角の生地といい、何とも妙味がある意匠ですね。シンプルながらも上質で口の中でするりと溶けていくかのような小豆こし餡は、歯切れのよい餅生地とも相性抜群です。

コラム~初代道喜
室町時代の末期·応仁の乱など戦乱が続き天皇の食事もままにならない頃、道喜は塩餡のお餅を毎朝献上していました。天皇の朝の食事を御朝物、略して「お朝」といいますが、後柏原天皇が「御朝はまだか」とせっつかれたエピソードも残っています。
餅菓子の献上は後に「朝餉(がれい)の儀」として形式化し、明治天皇の東京遷都まで約350年ほども続きました。代々の道喜が献上の際に通った門は、今も京都御所建礼門の東百歩ほどの所に「道喜門」の名で現存しています。

今回ご紹介した和菓子店舗

《御粽司 川端道喜》

住 所  アクセス〒606-0847
京都府京都市左京区下鴨南野々神町2-12

地下鉄烏丸線 北山駅から424m
・地下鉄「北山駅」より徒歩2分
・地下鉄「松ケ崎駅」より徒歩7分
・JR京都駅・四条河原町から市バス(4号系統)「野々神町」停留所下車し、徒歩すぐ
電話番号075-781-8117
営業時間9:30~17:30 ※完全予約制
休業日水曜日(※8月は全休)

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