こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
今年も始まりました【やっとかめ文化祭】の和菓子巡り企画。ご案内人は昨年に引き続き、文筆家の甲斐みのりさんです。今年のテーマは「和菓子の原点に還って、名古屋の素朴な和菓子」。10周年の昨年に「未来に伝えたい名古屋の和菓子」で和菓子の可能性を見出だしたところで、11年目の今年は原点回帰。何事も“初心忘るべからず”と云うことでしょう。
エントリーされた和菓子屋さんは全部で26店舗。期間中に全部の和菓子屋さんを巡ることは難しいですが、極力昨年行けなかった和菓子屋さんにも足を運びたいと思っています。
まず初めに訪れたのは、港区の《御菓子司 桔梗園》さん。いったいどんな「素朴な和菓子」をみせてくれるのでしょうか。乞うご期待!
【やっとかめ文化祭】とは 毎年10月下旬から11月上旬にかけて、名古屋のまちを舞台に伝統芸能の公演、歴史や文化に出会う寺子屋・まち歩きなど、多彩なプログラムを開催する文化の祭典のこと。 |
エントリーNo.9『初雁』黒糖葛製 百合根入り小豆こし餡
『初雁』《御菓子司 桔梗園》
- 販売価格:1個300円(税込)
- 賞味期限:当日中
- 特定原材料等:なし
黒糖葛でなめらかなこし餡と蜜漬した百合根を包んだ一品です。黒糖葛から透ける百合根の白を、優雅に飛んでいる雁の姿に見立てています。趣深い意匠ですね。『初雁』は【晩秋】の季語。秋になり、その年初めて北方から渡ってくる雁のことを「初雁」といいます。雁の鳴き声や飛翔する姿は、古くより多くの歌に詠まれてきました。ここで江戸時代の俳人·加賀千代女の句をご紹介いたしましょう。
過ぎ行く秋の名残を惜しむ心境が雁の聲の余韻から伝わってくるかのようです。《御菓子司 桔梗園》さんの『初雁』もきちんと型に嵌まった形ではなく、トロリと流れるような黒糖葛のさまに妙味が感じられます。
甲斐みのりさんのコメント
色合いは一見素朴ですが、食べると何層にも美味しさがふくらみます。黒糖·こしあん·百合根の甘みが口の中に広がって、秋の風景を創造できます。
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子司 桔梗園》
住 所 | 〒455-0037 愛知県名古屋市港区名港1-20-13 ・名古屋市営地下鉄名港線「築地口」駅2番出口隣接 |
---|---|
電話 | 052-661-1448 ※御菓子の予約は1個からお電話にて承っております。 |
営業時間 | 9:00~19:00 |
休業日 | 日曜日 ※11月の臨時休み 3日.11日.17日.18日 |
ちなみに昨年は『亥子餅』をご紹介していました。11月は「口切りの茶事」があるので各和菓子屋さんでそれぞれ趣向を凝らした『亥の子もち』を販売されます。
コメント