【やっとかめ文化祭2023 和菓子企画】おすすめ和菓子エントリーNo.8『松風』『葵もち』&『織部薯蕷』《川口屋》

やっとかめ文化祭

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

【やっとかめ文化祭2023 】和菓子巡りの旅、やはり外せないのは栄にある創業330年の《川口屋》さん。何をかくそう、私が和菓子にハマるきっかけとなった和菓子屋さんです。「林修のニッポンドリル」で水羊羹が絶品和菓子のひとつとしてご紹介されたこともあるんですよ。

さて、今回エントリーされたのは焼き菓子。今まで上生菓子ばかり購入してきましたので、焼き菓子を食べるのは初めて。いったいどんな和菓子なのでしょうか。

【やっとかめ文化祭】とは
毎年10月下旬から11月上旬にかけて、名古屋のまちを舞台に伝統芸能の公演、歴史や文に出会う寺子屋・まち歩きなど、多彩なプログラムを開催する文化の祭典のこと。今年の【和菓子巡り企画】のテーマは「和菓子の原点に還って、名古屋の素朴な和菓子」。ナビゲーターは文筆家の甲斐みのりさんです。

昨年は「未来に伝えたい名古屋の和菓子」として『椿餅』をエントリーされていました。

エントリーNo.8『松風』『葵もち』

焼き菓子2種『松風』『葵もち』《川口屋》
·販売価格:各1個150円(税込)
·賞味期限:製造日より5日間
·原材料名:小麦粉(国内製造)、卵、醤油、小豆餡、乳/膨張剤
·特定原材料等:小麦粉、卵、大豆、乳成分

焼き皮生地で小豆こし餡を包み込んだ焼き菓子『松風』と『葵もち』。『松風』には胡麻を散らし、やや薄めな焼き色に仕上げてあります。味噌ベースの『松風』は食べたことがありましたが、お醤油ベースのものは初めて。味噌に比べてあっさりした風味ですね。そういえば味噌ベースのものはカステラのような仕上がりですが、こちらは中に小豆こし餡が入っています。醤油の香ばしさや胡麻のプチプチ感の日常的なお菓子感覚を、あっさりとした小豆こし餡が素朴ながらも上質な和菓子に足らしめているのではないでしょうか。

中を割ってみると小豆こし餡に色の違いが見てとれます。『松風』は紫がかった小豆本来の色をしているのに対して、『葵もち』は黒鳶(色)。味わいもしっとりとしています。

滋味深い焼き菓子は、同じこしあんだけど水分が違うので食べ比べをすると面白く、その技の奥深さに感激します。素朴感とあたたかさを感じます。

甲斐みのりさんのコメント

11月は『亥の子餅』と合わせて『織部薯蕷』も食べよう!

『織部薯蕷』《川口屋》
·販売価格:1個340円(税込)
·賞味期限:2日間
·薯蕷製 紅餡
·特定原材料等:やまいも

一見、何の変哲もない薯蕷饅頭なので季節問わなさそうですが『織部薯蕷』が和菓子屋さんの店頭に並ぶのは炉開きの時期となっています。それは、炉開きの茶事の際に「織部」と名をつくものを使うというしきたりがあるため。『亥の子餅』と同様、11月の代表格といえる和菓子なのです。今年は《川口屋》さんの『亥の子餅』を平日10時頃買いに行ったのにもかかわらず、もう売り切れでした。大人気ですね。代わって美味しそうな『織部薯蕷』を購入しました。

焼き物の織部焼に見立て、薯蕷饅頭の表面に織部(色)を施し、井桁や梅鉢紋様を焼き印で表現した『織部薯蕷』。寒天がかかった『椿餅』に引けを取らないつやつやの薯蕷饅頭で、素朴ながらも趣がある一品です。中は鮮やかな紅餡で、薯蕷の白と「青織部」と梅重(うめがさね)色のコントラストが美しく、眼福とはこのことかと言いたくなりますね。

織部焼の銘々皿ともよく合います。こうしてみると「青織部」はどんな和菓子でも受け止めてくれる懐の深さを感じます。

【織部焼】とは
千利休の高弟·古田織部(ふるたおりべ)の名に因んだやきもの。故郷の美濃国(現在の岐阜県土岐市)の窯元で、緑釉(緑色の釉薬)を用い、萌え出でる若葉や自然を象徴する緑青色を器に再現しようとした。あえて歪で自由な形状を施し、市松模様などの大胆な模様や明るい色彩をもつ「斬新なやきもの」を総称したことがはじまりとされる。

梅鉢紋様は数多くある。《川口屋》さんの『織部薯蕷』は加賀藩前田氏家紋の「加賀梅鉢」と呼ばれるものに似ている。

今回ご紹介した和菓子店舗

《川口屋》

住 所 〒460-0003
愛知県名古屋市中区錦3-13-12

・名古屋市営地下鉄「栄」駅から徒歩約4分
電話052-971-3389
※御菓子の予約は1個からお電話にて承っております。
営業時間9:30~17:30 
休業日日曜日・祝日・第3月曜日

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