こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
3月5日から二十四節気【啓蟄(けいちつ)】に入りました。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧(※)」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書
「啓」は開く、「蟄」は土の中で冬ごもりをしていた生き物全般を表します。地中で冬ごもりをしていた生き物たちが温まった土を啓き、春の光のなか一斉に動き出す という意味になります。
【啓蟄】の 七十二候 | 名称 | 意味 |
初候 3月5日〜3月9日頃 | 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) | 土中で冬ごもりをしていた生き物たちが、暖かい春の日差しの下に出てき始める頃 |
次候 3月10日〜3月14日頃 | 桃始笑(ももはじめてさく) | 桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃 |
末候 3月15日〜3月19日頃 | 菜虫化蝶(なむしちょうとなる) | 厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わり、羽ばたく頃 |
先日「はままつフラワーパーク」に出掛け、早咲きの桜や梅園のなかをのんびりと歩いてきました。正面ゲート エントランス棟西側植え込み内には「実生(みしょう:種で自然に生えたもの)無名」桜があり、名前の公募が行われていました。ご興味のある方はぜひ足をお運びください。寒さで縮こまった身体も園内散歩すればほぐれること間違いなしでしょう。
さて今回はそんな春暖に合う素敵な和菓子をご紹介したいと思います。
『うぐいす餅』餅皮製 小豆こし餡
『うぐいす餅』《御粽司 川端道喜》 ▪︎販売価格:1箱5個入り 3,402円(税込) ▪︎賞味期限:当日中 ▪︎原材料名:こしあん(国内製造)、餅粉、砂糖、青寿浜粉/クチナシ色素 ▪︎特定原材料等:大豆 ▪︎栄養成分表示:1個60gあたり 179kcal
《川端道喜》さんの和菓子って箱を開けるのが楽しみなんですよね。和菓子の佇まいが美しく、心が洗われるかのよう…ほかの和菓子ではあまり感じたことのない感覚なのです。
シンプルな故に作り手の心も反映されてしまうような和菓子。よく考えてみればまだ一度も足を踏み入れたこともないのに、和菓子が作られている場は静謐なる空間であろう、と箱を開けたときに見える風景から想像してしまうほどなのです。
うっすらと若芽色に染めた餅生地で小豆こし餡を包み、やや先がとがった細長い形に整えた『うぐいす餅』。青寿浜粉(青大豆のきな粉)は、餅生地が透けて見えるほどさらりと振りかけてあります。青寿浜粉の香りが早春の趣を感じさせる一品です。
【うぐいす餅の由来】 天正年間(1580年代)、郡山城の城主であった豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を招いた茶会を開く際に「珍菓を造れ」と御用菓子司の菊屋治兵衛に命じました。そのとき献上された餅を秀吉は大変気に入り「鶯餅と名付けよ」と下賜(かし)したと云われています。 |
中の小豆こし餡はなめらかな舌触り。上質で口の中でするりと溶けていく餡は、青寿浜粉の風味を損なわないよう“甘さ”というものがほとんど感じられません。身体にすっーと馴染んでいくようでしみじみとおいしい…。
お好みでかけられるようにと別添でたっぷり青寿浜粉がついていました。若芽色が降りそそぐことで、恰も鶯のふわふわした羽かのような見た目になりますね。子どもは青寿浜粉多めの方が嬉しい💕と粉を舞い散らせながら食べていましたよ。
今回ご紹介した和菓子店舗
《御粽司 川端道喜》
住 所 アクセス | 〒606-0847 京都府京都市左京区下鴨南野々神町2-12 地下鉄烏丸線 北山駅から424m ・地下鉄「北山駅」より徒歩2分 ・地下鉄「松ケ崎駅」より徒歩7分 ・JR京都駅・四条河原町から市バス(4号系統)「野々神町」停留所下車し、徒歩すぐ |
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電話番号 | 075-781-8117 |
営業時間 | 9:30~17:30 ※完全予約制 |
休業日 | 水曜日(※8月は全休) |
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