こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
先日、現在公開中の「劇場版 ベルサイユのばら」を観に行ってきました。原作漫画もアニメも若干世代がずれているため、ほぼ内容を知らないまま。私が知っている内容といえば
- 通称「ベルばら」、少女漫画全開のキラキラした絵
- フランス革命の頃の話
- 宝塚で豪華絢爛な舞台が上演されている
…ひどい、酷すぎる。オスカルが女性であることも知らなかったレベルです。

おそらく原作ファンからすれば色々端折られている部分があるだろうなぁと推察できるところが何ヵ所も見受けられましたが、初見なのでそれほど気にならず。何より、演者のみなさんの芝居が素晴らしかった…これに尽きます。時代背景と想像力で話を補いながら観ていても涙する場面が多くみられます。これを機に原作を読んでみたくなる内容でした。

有り難いことに来場者特典として「原作:池田理代子 伝説の名シーン複製原稿【原稿袋入り】~オスカル人生で一度のドレス姿~」をいただくこともできました。
さて、閑話休題。映画を観に行った後、近くの《むらさきや》さんに立ち寄りました。美味しそうな和菓子で高揚した気分を落ち着かせることにいたしましょう。
『椿』道明寺製 大島あん

『椿』《御菓子 むらさきや》
▪︎販売価格:1個378円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:なし
▪︎栄養成分表示:100gあたり 200kcal
春を代表する花のひとつである「椿」は日本原産で、冬から春にかけて美しい花を咲かせます。「日本最古の餅菓子」と云われる『椿餅』には常緑で艶々した葉が使われたりと、古来より日本人の生活に深く根付いてきました。
藤黄(色)の匂い(※)が白と織部(色)のコントラストに華を添えた《むらさきや》さんの『椿』。※京菓子では花芯のことを「匂い」と呼びます。道明寺餅に大粒な「氷餅」がまぶしてあり、まるで凍てつくような寒さのなか咲き誇る椿を表しているかのような意匠です。
「氷餅」とは 餅を水に浸して凍らせたものを寒風に晒して乾燥させたもの。細かく砕いて上生菓子のトッピングに使うと、キラキラした質感を醸し出せる。 |
美しい「椿」は万葉集のころから歌にも詠まれてきました。
あしひきの八峰(やつを)の椿つらつらに 見とも飽かめや植ゑてける君 大伴家持(「大原真人今城(おおはらのまひといまき)の邸宅の宴にて」)
鶯の笠おとしたる椿かな 松尾芭蕉

中はこっくりとした大島あん。食感の楽しい氷餅にプチプチした道明寺餅、そこに黒糖の風味が加わるという塩梅です。雪の下から艶やかな椿の花が垣間見える、そんな趣も感じられるのではないでしょうか。
『波がしら』時雨製

『波がしら』《御菓子 むらさきや》
▪︎販売価格:1個378円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:卵
黒々した時雨製に大徳寺納豆をあしらい『波がしら』の意匠としました。時雨製特有の亀裂がいい塩梅に冬の海の激しさを表しています。ほろほろした時雨と大徳寺納豆のコリッとした食感の違い、ほの甘さと塩気のバランスが堪能できる一品です。
【晩冬】の季語に「波の花」という言葉があります。岩礁に冬の高波が押し寄せ、砕け散る時にできる白い泡が雪のように舞い海岸を覆う現象のことです。大陸からの冷たく激しい季節風にもまれた黒い海に咲く白い花の美しさは、奥能登の冬の風物詩として知られています。
今回ご紹介した和菓子店舗
《御菓子 むらさきや》

住所 | 〒468-0061 愛知県名古屋市中区錦2丁目16番地13 □名古屋市営地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」駅 1番出口より徒歩3分 |
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電話 | 052-231-5427 |
営業時間 | 月曜日~金曜日:9:00 〜 17:00 土曜日:9:00~15:00 |
休業日 | 日曜日·祝日 |
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