【国府宮はだか祭り】を締めくくる「なおい茶会」に行ってきました

和菓子

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

3月3日、尾張大國霊神社(おわりおおくにたまのかみ)で「なおい茶会」が開催されました。神男(しんおとこ)が三日三夜お籠りをした儺追殿に入れる機会は滅多にございませんので、久しぶりに着物を着て行ってきました。

【はだか祭(儺追神事)】とは
毎年旧暦正月13日、42歳と25歳の厄年の男(裸男)を中心に「なおい布」を結びつけた「なおい笹」を担ぎ境内へと奉納する。クライマックスでは精進潔斎につとめた「はだか祭」の主役である神男に触れて厄を落とそうと、一斉に裸男達が神男に殺到し凄まじい揉み合いになることで広く知られる神事。奈良時代の神護景雲元年(767年)称徳天皇の勅命によって全国の国分寺で悪疫退散の祈祷が行われた際、尾張国司が総社である尾張大國霊神社においても祈祷をしたことが始まり。江戸時代末期に今の裸男が揉み合う「はだか祭」の形態になったと云われている。

…実は着物を着るのも数年振り、コロナ禍ですっかり着物でお出かけすることもなくなり着付けもものすごーく怪しい状態。YouTubeの着付け動画を見ながらおさらいをし、まぁ何とか及第点だろうと思われる着姿にはなりました。

「なおい茶会」案内 
日時2024年3月3日(日) 10:00~15:00
場所尾張大國霊神社 儺追殿
茶券当日券 2,500円(「なおい茶会」「献花席」含む) 
※絵馬銘々菓子器·なおいきれ·大鏡餅の進呈あり
主催者松尾流松蔭会各支部

大寄せ茶会~どんな着物を着ていく?

ホームページを拝見すると、当日の参会者が約2000名にもなる「大寄せ茶会」形式だと分かりました。今まで気楽な市民茶会しか参加したことがなかったので、本格的な茶席は初めて。さて、どんな着物を着ていくと良いのでしょうか。

お茶会の形式
初釜・炉開き・口切り茶道の年中行事の中でもおめでたくて格式が高いお茶会
月釜毎月、親しい仲間内で開催されるお茶会
大寄せ数十人の客を一同に招いて開催される初心者の方には最適なお茶会
野点野外で行われる、一般の方も参加できるお茶会

「大寄せ」は格式高い茶会ではないので、紋なしの色無地や江戸小紋でも良いとされています。フォーマル寄りの「大寄せ」もありますが、拝見したホームページでは洋装(普段着)の方もいらしたので気楽なお茶会かな?と判断しました。

選んだ着物は藤色の江戸小紋(寄せ小紋柄)。“いろはにほへと”が型染めされた「栗山紅型」の帯を合わせ、場に馴染むよう色目が控えめな装いを心がけました。70代くらいの茶道の先生方がぴしっとした着姿でいらっしゃるのを見て、私なんぞまだまだ若輩者だなと思わされましたね…年を重ねてしっくり身体に馴染んだ着物姿ってなんて素敵なんでしょう。

「なおい茶会」の御菓子は《両口屋是清》の『龍の玉』

儺追殿には100名弱の参加者が同席します。利休七則“相客に心せよ”のとおり、和やかにお茶会を楽しむ皆さま。端の方に座った私の横に松尾流の先生方のおひとりがお出でになり、色々お話しを聞かせてくださいました。お茶会不慣れな方々に配慮なさっていたり、お運びをなさっている巫女(お弟子さん)のお嬢さん方を見守っていたり…

「あなた、とっても姿勢がいいのね」とお褒めの言葉もいただけました。ちょっとお茶目な素敵な先生とともにお茶を楽しめて良かったです。

「なおい茶会」でふるまわれた御菓子は《両口屋是清》さんのこなし製のもの。菓銘は「龍の玉」というそうです。実は、松尾流の気さくな先生に説明を受ける前から「両口屋是清さんの和菓子だ!」と気づいておりました。お正月にいただいた『干支菓 辰』に意匠がそっくりでしたから。しかも、とっても気に入った意匠でしたから再び出会えて嬉しかったですね。「辰除」が描かれた絵馬銘々菓子器はお持ち帰り出来るとのこと。杉板の菓子器が以前より欲しかったのでご満悦なお茶会💓ではありませんか。 

まぁ、《松屋長春》さんのブログを見て干菓子も出ると勘違いしていたので、ほんの少し残念ではあったのですが(こちらの美しい紅白の白雪糕などの干菓子は、どうやら主催者の先生方にふるまわれたもののようです)。

「なおい茶会」の所要時間は30分程度でした。ただ、大人数のお茶会ですので待ち時間が長い!12時頃受付して儺追殿に入れたのが1時15分頃。儺追殿前の通路では正座して待つことになるので足が痺れてしまうかもしれません。寒さの残る時期ですので受付で防寒着を預けてしまうと、廊下で待っている間、寒さで震えることになります。ご注意くださいませ。

「なおいぎれ」と「大鏡餅」をいただこう

【はだか祭(儺追神事)】で奉納された「大鏡餅(50俵の鏡餅)」の切り餅は、本来ならば儺追神事の翌日から3日間ほど(小サイズ100円·大サイズ1,000円)授与される代物です。「なおい茶会」参加者は「なおいきれ」とともに進呈されるとのこと。有難いですね。

尾張大國霊神社(国府宮)へのアクセス

住所〒492-8137
愛知県稲沢市国府宮1丁目1番1号
□ 名鉄本線「国府宮駅」下車 北口より徒歩3分
□ JR東海道本線「稲沢駅」下車 徒歩15分
電話番号0587-23-2121
駐車場あり
※儺追神事前後三日間は神社周辺で交通規制が行われ、神社駐車場が全く使用出来ません。参拝時は公共交通機関をご利用下さい。

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