こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
春になるとウキウキして遠出したくなりますね。わが家も温泉+神社+和菓子の2泊3日の旅へと出かけることになりました。まず一日目は日本三景のひとつ「天橋立」へ。
出発前日に行き先が決まったのでほとんど下調べなしの旅行に。さあて、どうなることやら。
風光明媚な景色を拝む地という認識でしたが、どうやらいくつもの神社があるようです。最初に訪れたのは古文書【九世戸縁起】を所蔵する「智恩寺」。
三人寄れば文殊の智恵「智恩寺」
「智恩寺」は日本三文殊のひとつで、別称切戸(又は九世戸)の文殊堂として知られる寺。文殊菩薩様が奉られています。
⏬「山門」禅宗様式、三間三戸二重門の丹後地方最多の山門です。楼上には釈迦如来、十六羅漢を安置しています。
⏬神代建立の言い伝えがある宝形造の本堂「文殊堂」。内陣の四本柱を神建の柱といいます。
⏬本堂の中の様子。
⏬本堂を別のアングルから撮影してみました。
⏬国指定重要文化財(工芸品)「鉄湯船」(鎌倉時代)。内側の銘文によると、本来「興法寺(現 竹野郡弥栄町)」のために鋳造されたものであることが分かる(河内国の鋳物師・山川貞清氏作)。同様の湯船は「成相寺」にも遺されています。
⏬松に吊り下げられた小さな扇子は本堂で授受された「扇子おみくじ」。私と夫は小吉、子どもは大吉でした。
⏬国指定重要文化財(建造物)「智恩寺多宝塔」(室町時代)。丹後国守護代・府中城主延長修理進春信によって建立されました。丹後一宮大聖院智海が描いた不動明王の板絵が掲げられています。
⏬宮津市指定有形文化財(建造物)「石造宝篋印塔」
(鎌倉時代) 和泉式部の歌塚。
いつしかと 待ちける人に 一声も 聞せる鶏のうき別れかな
⏬「力石」
⏬「智恵の輪」「九世の渡」の安全を祈って建立された輪灯篭。この灯篭の輪を3回くぐり抜けると知恵が授けられると言い伝えられています。
⏬「智恩寺」の御朱印。伸びやかな筆致ですね。
⏬お昼ご飯は『智恵の餅』が食べられる《総本家 ちとせ茶屋》さんにていただきました。天ぷらに添えてあるのはなんと!赤ワインの塩。…あまり赤ワインの風味は感じられなかったような気がする。サクサクの衣の天ぷらはどれもおいしかったです。特に、黒ちくわの天ぷらは弾力も風味も良かった✨
「三人寄れば文殊の智恵」に肖って『智恵の餅』を3つ並べてみましたよ。見た目は伊勢名物『赤福』にそっくり!全国各地の寺院のそばには「あんころ餅」が定番なのでしょうか。
味は…餅がほどよい弾力で食べ応えありますね。餡はあっさりしてて甘さ控えめな仕上がりです。
「智恩寺」利用案内
- 住所:京都府宮津市字文珠466 [ マップ ]
- 参拝時間:自由参拝※御守りなどの販売 8:00~17:00
- 電話番号:0772-22-2553
腹拵えも済んだことだし、次なる地を目指して移動しましょう。天橋立を挟んだ対岸に「元伊勢籠神社」「成相寺」があります。徒歩(片道50分)や自転車(片道20分)で天橋立を渡ることも出来ますが、今回はモーターボートで移動しました。
天橋立松並木の道中には、八大龍王が祀られている「天橋立神社」があります。
「丹後の一宮 元伊勢籠神社」
丹後随一の格式ある古社で伊勢神宮の元宮として知られる「丹後一宮 元伊勢籠神社」。
「元伊勢籠神社」の由緒
神代の昔から奥宮眞名井原に豊受大神をお祀りして来ました。その御縁古によって崇神天皇の御代に天照大神が倭国笠縫邑からお遷りになり、天照大神と豊受大神を吉佐宮という宮号で四年間ご一緒にお祀り致しました。その後天照大神は垂仁天皇の御代に、豊受大神は雄略天皇の御代にそれぞれ伊勢にお遷りになりました。その故事により「元伊勢」と呼ばれています。
両大神が伊勢にお遷りの後、本宮を奥宮眞名井神社の地から籠神社の地へとお遷して、天孫彦火明命を主祭神としてお祀りし社名を吉佐宮から籠宮と改めました。
⏬阿吽一対の魔除けの石造狛犬(鎌倉時代)
⏬本殿は神明造り(中は撮影禁止)。高欄上には伊勢神宮と籠神社以外には拝せられない五色(青、黄、赤、白、黒)の座玉が据えられています。
⏬両宮 本宮籠神社(左)と奥宮眞名井神社(右)を併せた御朱印。
⏬特別朱印「豐(ゆたか)」眞名井原(奥宮眞名井神社の鎮座地)における祭祀のはじまりに因んだ期間限定の御朱印。主祭神である彦火明命が豊受大神を眞名井原の地にてお祀りした謂れより、両ご神名を押捺し、豊受大神に所縁の深い藤の花が描かれたものが授与されます。
特別朱印「豐(ゆたか)」
- 授与期間:令和5年4月1日(土)~6月30日(金)まで
- 初穂料 500円(お一人につき一枚)
- 平日は一日20枚、土日祝日は一日30枚の限定授与
「元伊勢籠神社」利用案内
- 住所:京都府宮津市字大垣430
- 電話番号:0772-27-0006
- 開門時間:午前7時30分~午後4時30分※電話受付、授与所開設時間:午前8時30分~午後4時30分(御朱印は午前9時から)
- 3月~11月 午前7時30分~午後5時
12月~2月 午前7時30分~午後4時30分
- 3月~11月 午前7時30分~午後5時
次はリフトに乗って股のぞき発祥の地「傘松公園」へ。子どもは初リフトにドキドキ💓登って行く間、桜並木をのんびりと眺めることが出来ました。
5分ほど空中散歩を楽しんだら「傘松公園」へ到着。さぁ、天橋立を拝むとしましょう。
「傘松公園」で股のぞき観にチャレンジしよう!
「傘松公園」では「昇龍観」と呼ばれる龍が天へと昇るかのような天橋立の景観を楽しめます。残念ながら靄がかかっていてパンフレットで見るような美しい景観とは言い難い状態ですが(撮影技術の問題もあり)…幻想的な雰囲気にも見えなくもないということで良しと致しましょうか。
一方、あちこちで「股のぞき」にチャレンジしている方々も。股の間から覗くと海と空が逆になり、まさに天に架かる浮き橋のように見えるらしいですが、どうでしょう?子どもはキャッキャしながら何度も「股のぞき」していました。
…身体が鈍った大人はバランス崩しそうで、なかなか景色を楽しむところまでいきませんねー。
⏬「かわらけ投げ」輪っかのなかに円盤状の「かわらけ」を 投げます。上手く輪の中をくぐると幸運を授かれるかもしれませんよ✨
⏬色んな場所から「股のぞき」。小高い丘まで上がった所が「股のぞき発祥の地(右)」。天空に一本の橋が架かっているように見えるかな?
「傘松公園」から「成相寺」まではおよそ2km。まぁ、徒歩で行ける距離でしょうと思ったことを途中で後悔する羽目に。永遠に続くアスファルトの登り坂に、バスに乗れば良かったなぁ(バスは一時間に2,3本)と思いながら歩を進めます…到着したときにはすっかりヘトヘトでした。
西国第二十八番札所「成相寺」
身代わり観音の逸話があり、願い事が叶う(なりあう)と広く知られる「成相寺」。
「身代わり観音」
一人の僧が雪深い山の草庵に篭って修業中、深雪の為、里人の往来もなく食糧も絶え何一つ食べる物もなくなり、餓死寸前となりました。死を予感した憎は「今日一日生きる食物をお恵み下さい」と観音様に祈りました。
すると夢ともうつつとも判らぬ中で堂の外に傷ついた鹿が倒れているのに気が付きました。僧として、肉食の禁戒を破る事に思い悩みましたが命に変えられず、決心して鹿の腿をそいで鍋に入れて煮て食べてしまったのです。
やがて雪も消え、里人達が登って来て堂内を見ると、本尊の腿が切り取られ鍋の中に木屑が散っていました。
それを知らされた僧は観音様が身代わリとなって助けてくれた事を悟り、木屑を拾って腿につけると元の通りになりました。これよりこの寺を願う事成り合う寺、成合(相)寺と名付けました。
⏬「山門」
⏬守護法神仁王像 参拝者を睨め付けるかのように顔だけ山門通路に向けられている。無骨ながらも偉丈夫な佇まいに感嘆せざる得ない。
「山門」をくぐり抜けまず向かったのは「五重塔」。桜の季節のならでは美しさに、登って来た甲斐があったってもんです。
⏬「五重塔」より更に上に登って行き「弁天山展望台」へ。本来の「股のぞき」は弁天山展望台から見る天橋立だと云われています。
こちらにも「かわらけ投げ」が用意されていました。3枚200円也。輪の中に投げ入れる「傘松公園」よりも“出来るだけ遠くに飛ばす“というシンプルさが気に入って挑戦しました。願い事を思い浮かべながら、えぃ!
いよいよ本堂へと向かいます。智恩寺同様の「鉄湯船」がありますね。
そばの灯籠にたくさんの小さなお地蔵様を発見。
色とりどりの傘が配置された「本堂」へ到着(傘はお借りすることも出来るんですよ)。5間4方の入母屋造、正面を千鳥破風・軒唐破風で飾ってあります。
本堂の中には、彫刻職人・左甚五郎作「真向きの龍」が奉納されています。正面からの龍の姿を捉えた彫刻ですが、右から見ても左から見ても自分の方を見ているように見えることから「真向きの龍」と云われています。※本堂の中は撮影禁止ですが「真向きの龍」は撮影可。
⏬「一願一言地蔵」唯一願を一言でお願いすれば、どんな事でも叶えてくれるお地蔵さま。
⏬「撞かずの鐘」鋳造の日に銅湯が入ったルツボの中へ誤って乳飲み子を落としてしまい、完成した鐘を撞くと乳飲み子の悲しい鳴き声が聞こえてくるというので撞くことを止めた鐘。
⏬「お花見詣で限定御朱印」を授受しました。
お花見詣で限定御朱印「華王菩薩」
- 授与期間:令和5年3月25日(土)~4月30日(日)まで
- 初穂料 500円
他にもさまざまな御朱印が用意されていました。西国第二十八番札所バージョンが2点、近畿楽寿観音三十三所バージョン、美人観音で知られる本尊の聖観世音菩薩のものと選り取りみどりです。
⏬立派な切り絵仕様の御朱印。こちらも季節限定版があります。「春」バージョンの方には②と同様に西国御詠歌が書かれています。
なみのおと 松のひびきも 成相の 風ふきわたす 天のはしだて
西国第二十八番札所「成相寺」利用案内
- 住所:京都府宮津市成相寺339
- 電話番号:0772-27-0018
- 参拝時間:8:00~16:30
- 入山料
- 個人/大人500円・中高校生200円・小学生以下無料
- 団体/30名以上(大人400円)
お土産におすすめ『ピンと餅』
『ピンと餅』《天乃路本舗》
- 2個入り 220円(税込) 8個入り 850円(税込)
- 賞味期限:製造より14日間
- 原材料名:小豆(北海道産)、餅粉、砂糖、麦芽糖、卵/トレハロース(一部に卵を含む)
- 特定原材料等:卵
伊根町・三野養鶏所の卵と餅粉でモッチモチに仕上げた焼き皮製の『ピンと餅』。弾力ある生地に北海道十勝産の小豆つぶ餡がぎっしりつまっています。日が経つと少し固くなるのかパッケージの裏面には「固くなった時の美味しい召し上がり方」が記載されていて、至れり尽くせり。程よく日持ちするからお土産にもぴったりですね!
《天乃路本舗》
- 住所:京都府宮津市字中野532-6
- 営業時間:12:00〜16:00(土曜日 10:00〜16:00)
- 電話番号:0772-27-0163
※今回は《智恩寺》参道通り橋立大丸本店にて購入しました。
コメント