こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
二十四節気では6月21日より【夏至】に入りました。江戸時代、太玄斎によって書かれた「こよみ便覧」に依れば ※こよみ(暦)便覧は、江戸時代に出版された暦の解説書
陽熱至極しまた 日の長きのいたりなるを以てなり
【夏至】は【冬至】と真逆で、一年で一番昼が長く、夜が短い日になります(昼が一番長くなるのは夏至の1日目)。梅雨時期で実感がないですが、この日を境に昼の時間が徐々に短くなっていきます。夏の盛りはまだなのに、日が短くなっていくのはちょっと不思議な感覚に陥りますね。
【夏至】の七十二候 | 名称 | 意味 |
初候 6月21日〜6月25日頃 | 乃東枯(なつかれくさかるる) | 冬至の頃に芽を出した「靫草(うつぼぐさ)」が枯れていく頃 |
次候 6月26日〜6月30日頃 | 菖蒲華(あやめはなさく) | 水辺では菖蒲が花を咲かせる頃 |
末候 7月1日〜7月6日頃 | 半夏生(はんげしょうず) | 半夏(からすびじゃく)が生える頃。【夏至】から数えて11日目、雑節「半夏生(はんげしょう)」を目安に農作業(田植え)を終えるとされる |
【夏至】は梅雨の時期でもあり、身体にどことなく[湿]が停滞しやすくなります。脾臓や胃腸を含めた消化器官の働きが弱りやすくなるので、それを補う食生活を心掛けたいものです。ハトムギ、トウモロコシ、枝豆等の利尿・利湿作用のある食べ物や消化を助ける紫蘇などもいいですね。関西では【半夏生】にタウリン豊富なタコを食べて、夏バテを防ぐ風習があるそうですよ。
さて、今回は梅雨を楽しむ干菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。
『暦 七変化』琥珀糖

『暦 七変化』《京菓子司 亀屋良長》
▪︎販売価格:1箱 1,080円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より20日間
▪︎特定原材料等:卵
▪︎栄養成分表示:1箱あたり 181kcal
紫陽花は、花の色が開花から日が経つにしたがって徐々に変化することから「七変化」という別名をもつ花です。《亀屋良長》さんは梅雨を彩る紫陽花を3色の琥珀糖にうつし『暦 七変化』の意匠としました。商品紹介文の[ほんのりと梅酒が香り、さっぱりと召し上がっていただけます]に心惹かれて手に取ってしまいました。琥珀糖×梅酒というのは珍しい…

原材料名 | 砂糖(国内製造)、餅粉、寒天、卵白、梅リキュール/着色料(赤3号、青1号) |
薄浅葱(うすあさぎ)·淡紅色·薄紫に染められた琥珀糖は、あたかも色が変化していく紫陽花を見ているかのよう。周りの「ゆかり(餅米のポンを軸にした金平糖のようなもの)」は雨粒を表現したものでしょうか。美しい情景を描いた一品ですね。「ゆかり」の甘くてポリポリとした食感も楽しいものです。
今回ご紹介した和菓子店舗
《京菓子司 亀屋良長》京都本店
住 所 | 〒600-8498 京都府京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19 □市バス「四条堀川」下車すぐ(京都駅からは9、50、101番に乗車) □電車 • 阪急「大宮」駅 東3番出口から徒歩5分 • 阪急「烏丸」駅 24番出口から徒歩10分 • 地下鉄烏丸線「四条」駅 24番出口から徒歩10分 • 京福電鉄嵐電「四条大宮」駅より徒歩6分 |
---|---|
電話 Fax | 075-221-2005 075-223-1125 |
営業時間 | 9:30~18:00(茶房 11:00~17:00) |
休業日 | 年中無休(1月1日〜3日を除く) |
コメント