こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
今回ご紹介する和菓子は『花びら餅』。裏千家の「初釜の茶事」でふるまわれる伝統的和菓子です。正月料理でも縁起物として餅や牛蒡をいただきますが『花びら餅』にはいったいどんな由来があるのでしょうか。
『花びら餅』羽二重餅製 白味噌あん
『花びら餅』《京らく製あん所》
▪︎販売価格:1箱3個入り 1,296円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より5日間
▪︎特定原材料等:卵、乳成分、大豆
▪︎栄養成分表示:1個(60g)あたり 144kcal
京都老舗《本田味噌》さんの白味噌を使った味噌餡、柔らかく煮た甘露煮牛蒡、紅染した菱形の羊羹をふんわりとした羽二重餅で包みました。にょきっと飛び出ている牛蒡の姿に、いったいどんな和菓子なの?と訝しく思われた方もおられるでしょう。『花びら餅』の由来は平安時代まで遡ります。
「花びら餅」の由来 平安時代、正月に執り行われる宮中行事に【歯固めの儀】というものがありました。紅白の餅、大根、猪、押鮎などの固いものを食べて、延命長寿を祈願する儀式です。『花びら餅』はその風習が簡略化されて広まったもの。甘く煮た牛蒡が押し鮎、味噌餡が猪の見立てになっています。 |
羽二重餅から透ける紅が何とも艶っぽいですね。このはんなりした意匠は如何にも京都発祥の和菓子といったところでしょう。
原材料名 | 味噌餡[上生白餡、砂糖、白みそ、水飴](国内製造)、砂糖、糯米粉[糯米(滋賀県産)]、牛蒡甘露煮[牛蒡、砂糖]、卵白、白生餡、寒天/酵素(酵素、乳化剤)、着色料(赤102号) |
《京らく製あん所》さんのは紅染めした白味噌あんではなく菱形の羊羹というところもポイントが高いですね。羊羹もやや柔らかめになっており白味噌あんといい塩梅で馴染んでいます。羽二重餅は程よい弾力があって食べ応えがあり、白味噌あんの仄かな塩気をまろやかに包み込んでいます。
毎年色んな和菓子屋さんの『花びら餅』をいただくのですが、それぞれこだわりが見えて面白いものです。ちなみに今年食べ損ねた方は、名古屋·伏見に店舗を構える《むらさきや》さんへ。松の内が明けると同じ意匠を『箙の梅』と銘づけて販売されています(能の演目【箙の梅】参照。牛蒡が箙(矢を入れて携帯する道具)から伸びた「梅の枝」の見立て?)。
今回ご紹介した和菓子店舗
《京らく製あん所》京都店
住 所 | 〒600-8465 京都よ市下京区高辻西洞院町801-3 □ 京都市営地下鉄「四条駅」より 徒歩9分 |
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電話 | 075-748-6015 |
営業時間 | 10:00~17:30 |
京らく製あん所 公式オンラインショップ |
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