こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
そろそろ桜の季節も終わりですね。通勤途中、川沿いを歩くのですが、散った花弁が「花筏」となって目を楽しませてくれます。
春暖というには気温の高い日が続いていますが、まだまだ風はひんやりとして心地よい…桜の名残を楽しみながら散策したくなっちゃいますね。
さて今回は、桜の美しさをモチーフとした和菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。
『淡墨桜』桜葉羊羹製&錦玉羹
『淡墨桜』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、小豆、水飴、白餡、寒天、桜葉塩漬け/トレハロース、食用色素 赤3号、赤106号
▪︎特定原材料等:なし
『淡墨桜』とは、散りぎわに淡い墨色に花びらが変化する桜のこと(蕾:薄ピンク、満開:白色)をいいます。日本三大桜の一つで国指定天然記念物となっている岐阜県本巣市の根尾谷淡墨桜は、樹齢1500年あまり、男大迹王(おおどのおおきみ 後の第26代継体天皇(奈良時代)お手植えという伝承があります。継体天皇が本巣より都へ帰る際、住民との別れを惜しみ、桜の苗木を植え詠歌一首を遺されました。
錦玉羹に薄桜色の桜花を浮かべ、下層の漆黒の羊羹を映し『淡墨桜』を表現しました。艶やかなまま散りゆく桜に比べ、刻一刻と色を失っていくさまはまるで人の一生を見ているかのよう…。桜葉塩漬けの塩味が儚げな意匠の『淡墨桜』にほんのりとしたアクセントをもたらしています。1,500年の時を経ても人の心を魅了する独特の淡い墨色と同様、毎年こちらの品に出会いたいなぁと思わす味わいです。
『さくら』練りきり製 小豆こし餡
『さくら』《和の菓さんのう》
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎原材料名:砂糖、白餡、小豆(北海道産)、山芋、餅粉/食用色素 赤3号、赤106号、黄色4号
▪︎特定原材料等:山芋
季節の上生菓子セットの中で一際目を引いたのはこちらの『さくら』。ふっくらとした花弁が印象的で、いったいどうやって作られたの?と興味津々でした。
- 淡紅色(たんこうしょく)の練りきりで包餡する
- 1を布巾でくるみ花芯部分に串で窪みを入れる
- 手製の竹串?木ベラ?で花びらの形になるよう1枚1枚スジを入れる
- 花芯部分に承和色(そがいろ)のきんとんを乗せる
花芯の窪みと包餡の丸みを利用して花弁をふっくらと見せていたんですね。型押しでは成しえない雅やかな風情が堪能できる一品です。
中は甘さ控えめな小豆こし餡。さっぱりとした抹茶とよく合います。
今月の季節の上生菓子セット内容
左上から時計回りに
▪︎『うららか』練りきり製 黒糖餡
▪︎『さくら』練りきり製 小豆こし餡
▪︎『胡蝶』ういろう製 白餡
▪︎『淡墨桜』桜葉羊羹製&錦玉羹
▪︎『菜の花』きんとん製 道明寺芯
▪︎『花筏』羽二重餅製 小豆つぶ餡
1箱6個入り 2,900円(税込)
今回ご紹介した和菓子職人
フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》
製造者 | フリーランス和菓子職人 三納寛之 |
住 所 | 岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102 |
電話番号 | 090-3834-3444 |
定期販売 日·場所 | ◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階 毎月第2火曜日・第3日曜日 ◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 毎月第4水曜日 ※インスタグラムで予約可 |
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