おすすめ和菓子『唐衣』《和の菓さんのう》

和の菓さんのう

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

5月にして夏日が訪れていますね。爽やかな空気の中の5月の暑さは盛夏のそれとはまったく違いますが、まだ「暑熱順化(身体が暑さに慣れること)」が十分とはいえない頃。日常生活の中で運動やストレッチ、入浴等をして発汗量を増やし暑さに慣れていきましょう。暑熱順化には個人差もありますが数日から2週間程度かかります。

さて、今回はこの時季の代表花「杜若」をモチーフにした和菓子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみください。

『唐衣』ういろう製 白餡

『唐衣』《和の菓さんのう》
▪︎販売価格:季節の上生菓子セット6個入り 2,950円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:なし

みなさんは「唐衣(からころも)」と聞いて何を思い浮かべますか?私は[伊勢物語]にて詠まれた句の枕詞です。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

らころも つつなれにし ましあれば るばるきぬる びをしぞおもふ

こちらは、在原業平と想定される人物が東国へ流離する「東下り」で、沢のほとりの美しい杜若(かきつばた)を見て己の心境を歌にしたもの。この句を詠んだ地が愛知県知立市八橋の辺りと云われています。都に残してきた長年連れ添った妻を思い涙する心情を「かきつばた」の美しさがより一層際立たせています。

原材料名砂糖(国内製造)、白餡、米粉、餅粉/食用色素(赤106号、青1号)

《和の菓さんのう》さんは藤色と白の二色のういろう生地をぼかしに染め『唐衣』の意匠としました。四角いういろう生地を折り紙のように折りたたみつつ、丸めた白餡を包み込んでいます。ほかの和菓子屋さんでも『唐衣(からころも)』はこの意匠をしていますが、これは平安時代の「唐衣(からきぬ)※」の形状に美しい杜若の姿を掛け合わせたもの。※十二単の最上層に着る丈の短い衣のこと ういろう生地ならではの透け感が何とも雅やかな一品です。中はあっさりとした白こし餡。もっちりとしたういろう生地との相性も抜群です。

今月の季節の上生菓子セット内容

左上から時計回りに
▪︎『唐衣』ういろう製 白餡
▪︎『富貴草』練りきり製 小豆こし餡
▪︎『新緑』練りきり製 小豆つぶ餡
▪︎『さくらんぼ』練りきり製 フランボワーズ餡
▪︎『若楓』大納言鹿の子製&求肥
▪︎『つつじ』きんとん製 道明寺芯
1箱6個入り 2,950円(税込)

毎年楽しみにしている『さくらんぼ』。艶やかさも然ることながら、赤い実にほんのり杏色が混じっていることで本物と見紛う仕上がりになっています。中がフランボワーズ餡というのも楽しい💕

晩春から初夏にかけて色とりどりの花を咲かす『つつじ』。きんとん製で華やかに表現しました。《和の菓さんのう》さんのきんとん製は中が道明寺なので、さっぱりといただけます。

『新緑』を青楓を型どった練りきりで表現した一品。練りきりをよく見てみると下に錦玉羹が敷いてあります。そうすることで、凹凸のある鹿の子に安定して青楓の葉を広げることができるのでしょう。

今回ご紹介した和菓子職人

フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》

製造者フリーランス和菓子職人 三納寛之
住 所〒 501-0231 岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102
電話番号090-3834-3444
定期販売
日·場所
◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階  
毎月第2火曜日・第3日曜日 
◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 
毎月第4水曜日
インスタグラムで予約可

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