おすすめ和菓子『行く春』《和の菓さんのう》

和の菓さんのう

こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。

先週末、いよいよ大阪万博が始まりましたね。2005年に開催された愛知万博は行きましたが、今回はどうしようかと思案中です。愛知万博に毎日会場入りされた瀬戸市在住の「万博おばあちゃん(愛称)」は今回も初日から訪れ堪能なさったとか。そのバイタリティには脱帽です。

ところで、公式キャラクターのミャクミャクには最初あまりの怪異さに言葉を失ったほどでした。5つの眼球やその周囲に細胞に似た形の輪がついているなどインパクト大ですね。愛知万博の公式キャラクター、モリゾー·キッコロは森の妖精ということもあって愛らしかったんですけど…見慣れたら「キモカワ」と思えるのかしら?

閑話休題。《和の菓さんのう》さんの美しい春の和菓子で心を落ち着けることにいたしましょう。

『行く春』吉野羹製&桜葉羊羹製

『行く春』《和の菓さんのう》
▪︎販売価格:季節の上生菓子セット6個入り 2,900円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:卵

ひらりと舞う桜の花びらを水色が織り交じる吉野羹に浮かべ『行く春』の意匠としました。よく見ると吉野羹には水面のような模様が入っていますね。散り際までも美しい桜の情景を描いた情趣ある一品です。

「吉野羹」とは
煮詰めた錦玉に葛粉を入れて固めたもので、少し半透明のやさしい感じの仕上がり。
奈良県吉野地方が良質な葛の産地であることに由来。
原材料名砂糖(国内製造)、小豆、水飴、道明寺、卵白、寒天、葛、桜葉塩漬け/食用色素(赤3号、赤106号、青1号)

桜葉塩漬け入りの羊羹と吉野羹の間には淡雪羹があり、両者の食感の違いを穏やかに包み込んでいます。淡雪羹の儚げな味わいがまるで過ぎゆく春を惜しむかのようですね。

今年は散り急ぐこともない桜を幾日も楽しむことができました。

『うららか』練りきり製 黒糖餡

『うららか』《和の菓さんのう》
▪︎販売価格:季節の上生菓子セット6個入り 2,900円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:やまいも

淡黄、若葉色、淡紅色の三色に染め分けされた練りきりで黒糖餡を包み『うららか』の意匠としました。「うららか」とは春の日が麗しく和やかに照って、よろずの物が輝くさまを表します。春の美しい光景や心地よさが思い浮かぶ【三春】の季語ですね。

さて、麗しい春の情景と秘めた心境の対比を和歌にこめたのが三十六歌仙のひとり大伴家持。[万葉集]全体の1割を超える473首が収められていることから[万葉集]の編纂したとされた人物ですね。

うらうらに照れる春日に雲雀あがり心かなしもひとりし思へば

のどかに照る春の日差しの中をひばりが舞い上がっていく。ひとりで物思いにふけっていると、もの悲しく感じることよ。

この和歌に合わせて少し陰影が感じられるように撮影しましたが、いかがでしょうか。

原材料名砂糖(国内製造)、白餡、黒糖、やまいも、餅粉/食用色素(赤3号、赤106号、黄色4号、黄色5号、青1号)

中はこっくりとした黒糖餡。包み暈しなので半分に割ると色彩がくっきりしますね。

今月の季節の上生菓子セット内容

左上から時計回りに
▪︎『花衣』ういろう製 さくら餡
▪︎『うららか』練りきり製 黒糖餡
▪︎『桜花』練りきり製 小豆こし餡
▪︎『野辺の春』羽二重餅製 小豆つぶ餡
▪︎『行く春』吉野羹製&桜葉羊羹製
▪︎『てふてふ』きんとん製 道明寺芯
1箱6個入り 2,900円(税込)

先月の『野遊び』に配されていた蝶々は淡紅色でしたが、今月の『てふてふ』は薄水色です。その珍しい色合いが、春色のきんとんから浮かび上がらせる効果をもたらしていますね。

こちらの『花衣』は春、和菓子屋さんの店頭でよく見かける意匠です。が、中が桜餡なのは珍しい。ういろうのやさしい甘さに桜葉塩漬け入りの餡がよく合います。

今回ご紹介した和菓子職人

フリーランス和菓子職人《和の菓さんのう》

製造者フリーランス和菓子職人 三納寛之
住 所岐阜県瑞穂市野白新田337-1-102
電話番号090-3834-3444
定期販売
日·場所
◇ 名古屋三越星ヶ丘テラス The Kitchen2階  
毎月第2火曜日・第3日曜日 
◇ 岐阜県本巣市atelierフェリス 
毎月第4水曜日
インスタグラムで予約可

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