こんにちは、年間100個以上の和菓子を食べるきりこです。
【やっとかめ文化祭2022】未来に伝えたい名古屋の和菓子巡りで今回訪れたのは《川口屋》さん(※【やっとかめ文化祭2022】は11月13日に終了しました)。
ご贔屓の和菓子屋さんです。
昨年は「元気がでる名古屋の和菓子」としてビタミンカラーの『照葉』をエントリーされていました。そのもようは、⏬こちらの記事を見ていただくとして
今年のエントリーは『椿餅』。冬になると食べたくなる定番の餅菓子です。【源氏物語】「若菜 上」に登場する御菓子なので、文学史的な面白みも相まって一度は食べていただきたい代物。諸説ありますが「日本最古の餅菓子」と云われることもあるんですよ。
椿餅、梨、柑子のような物が、いろいろ箱の蓋の上に盛り合わせてあるのを、若い人たちがはしゃぎながら取って食べている ー【源氏物語】第34帖「若菜 上」より |
さて、《川口屋》さんは『椿餅』にどんな「未来に伝えたいメッセージ」を込められたのでしょうか。
エントリーNo.8『椿餅』羽二重餅製こし餡
エントリーNo.8『椿餅』《川口屋》
▪︎販売価格:1個320円(税込)
▪︎賞味期限:製造日より2日間
▪︎特定原材料等:卵
ふわっふわの口どけのよい羽二重餅を2枚の椿の葉で包んだ一品です。寒天でコーティングしているので、羽二重餅がとろんと柔らかさを増しているように見えますね。
ぷるんとした羽二重餅の高さが分かるように横からのアングルで撮ってみました。いかがでしょうか。光を帯びて、透明感あふれる羽二重餅から瑞々しいこし餡が透けて見えますね。
【蒸し菓子トーク】で和菓子バイヤーの畑 主税さんが「名古屋の和菓子はとーっても柔らかい」と絶賛されていました。きっと、畑さんの頭の中には《川口屋》さんの『椿餅』が浮かんでいたことでしょう。なんたって、著書「ニッポン全国和菓子の食べある記」の巻頭ページで《川口屋》さん特集を組むぐらいなんですから。
平安時代は甘い小豆餡はなく、道明寺餅に甘葛(あまづら:つたの汁を煮詰めたもの)をかけたものだった『椿餅』。椿の葉で包んだのは、冬でも瑞々しい常緑樹の生命力を身体に取り込み「延年転寿」を願っていたからではないでしょうか。
千年の時を経ても愛される和菓子の数々。【やっとかめ文化祭】もようやく10周年になりました。その節目の年に『椿餅』を選ばれたのは、和菓子文化のみならず、今後も愛される名古屋文化を目指してほしいという思いが込められているに違いありません。
⏫店頭に並んでいた『亥の子もち』があまりに美味しそうだったのでお持ち帰りしました。『亥の子もち』も【源氏物語】に登場する、古より愛されている和菓子ですね。
⏫《川口屋》さんの「旅する判子コレクション」は【つつみ】。いったいこれは何だろうと《川口屋》さんと首を捻りました。新作の判子らしい…(判子は【やっとかめ文化祭】本部から送られて来るそうです)。
今回ご紹介した和菓子店舗
《川口屋》
住 所 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3-13-12 ・名古屋市営地下鉄「栄」駅から徒歩約4分 |
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電話 | 052-971-3389 ※御菓子の予約は1個からお電話にて承っております。 |
営業時間 | 9:30~17:30 |
休業日 | 日曜日・祝日・第3月曜日 |
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